読者の方から「徳岡さんがミシュラン掲載拒否の理由などを開示している」との情報をいただきました。まずはご覧ください。
http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2009/20090413/10358/10365/
前半の「口上」は眉唾というか話半分に流して読んだ方がいいでしょう。問題は最後のミシュラン掲載オファーのところです。
「東京吉兆が辞退したので断った」、「うちが断ったら他の店も次々辞退した」、「次の誘いがあったら掲載してもらいたい」といった発言に私は驚きました。
東京吉兆が断ったということは公になっているのでしょうか。噂はあるかもしれませんが、業界の異端児である友里征耶がバラすのと違って、身内が公にしてしまって良いのでしょうか。
それに「東京吉兆」が先に辞退したから仕方なく辞退したというのではなく、「吉兆グループ」の総意で「ミシュラン掲載拒否」をあらかじめ決めていたと業界通から漏れ聞いたことがあります。
本人(徳岡氏)は「菊乃井」の村田氏と共に、「ミシュラン掲載願望」が他店より傑出していたとの話も聞いております。吉兆が辞退したから他店が辞めたのではなく、他店がみな相手にしなかったので孤立化を避けるため辞退したのではないでしょうか。
しかし「次のオファーがあったら受けたい」という言葉が彼の性格を如実に物語っていると思います。「星付きレストラン料理長」の肩書きにかなり魅力を感じているようで、目立ちたがり屋でありますがある意味純粋(幼稚?)な面もあることがわかりました。
最後に徳岡さんへ。ミシュラン調査員の構成を間違えています。
調査員はチーズや肉を食べて生活してきたフランス人ではなく、2年目からは「まともな和食」を食べてこなかった日本人が主体になっているのです。
京都吉兆のミシュラン掲載拒否の内幕
ボー・ペイサージュを飲みました!(中間報告)
3/17のブログでマスヒロさんが宣伝していると触れました日本のワイン「ボー・ペイサージュ」。3種ほど譲っていただく機会がありまして、とりあえず2本飲んでみました。
飲んだのは「la montagne」の2003年と2005年。ネット販売価格(蔵出し価格)は5000円と4000円だそうで、かなりの高額ワインです。
この2つはメルロー100%というモノセパージュワイン。まず初日は2003年(5000円)を抜栓しました。コルクは46ミリと長くはなく熟成を狙っているワインではないと判断。片面がひび割れしており弾力などの感触からもそう質の良いものではないようです。
一口含んでかなりの熟成感というかピークを過ぎていると判断。果実味はないのに後味に変わった甘みが残ります。
枯れ方はAOCボルドーの90年代のオフヴィンテージといったところでしょうか。抜栓して1時間経ちましたら完全にヘタりました。
そして昨晩は2005年(4000円)。ネットのブログでは麻布十番のイタリアン「ラ・ブラーチェ」のソムリエがベストワインと言っていた代物です。
よく言えばピュア、はっきり書けばまったく「複雑味」がない甘いシンプルテイスト。ブラインドで飲んだら、ロワールなどのビオワインと間違えそうです。味は甘くて濃いんですが、深みがない。酸化防止剤を入れているようですが、完全な「早飲みワイン」であります。
日本で秀逸なワインと評判のようですが、これは日本という「井戸」の中で傑出していると言うことだけの意味でしょうか。
生産本数が少ないようですからコストがかかるのは仕方ないですが、蔵出し価格が4000円、5000円というのはフランス物と比べたら破格ではないでしょうか。
間にネゴシアンやインポーターなど流通業者が入りますからフランスのシャトーやドメーヌの蔵出し価格は公開されていませんが、1級ボルドーや特級畑のブルゴーニュでも高くて数千円と漏れ聞いております。これはフランスに限ったことではなく、プレミアムついて数万円になったレア焼酎も蔵出し価格は他の焼酎と変わらないことから日本でも一般的なシステムのはずです。
人件費、土地代などの固定費を考えたら日本でワインを造るのはコストの面では圧倒的に不利。季候、風土、テロワールを考えても伝統ある欧州に比べて無理があると考えるのですが、それでもコスト増な日本ワインを造り続ける意義が私にはよく理解できません。
「餅は餅屋に任せろ」と言ったらまた怒られるでしょうか。
中国で日本酒が評判だと聞いたことがあります。批判は受けるかもしれませんが、素晴らしい日本酒を造って世界に認めて貰う、世界に輸出しまくる、といった努力をすることの方が先決であると私は考えます。
友里掲示板
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大型書店も閉店か!
昨日取引先との昼の会食ため銀座へ行ったのですがかなり歩いている人が減っている気がしました。外国の人もあまり見かけません。
人が少ないだけでも意外だったのですが、あの有名店が閉店していたのには驚きました。田崎真珠です。ジュエリータワーに集約するという名目で、もう一軒銀座にあった店が閉店となっておりました。
ちょっと裏へ入ったら、1階が空いたままのビルも結構あります。
夜の銀座だけではなく、不景気の波がひしひしと昼の銀座にも押し寄せているようです。
銀座ではないですが客が入っていなかったゴルフショップが閉店していたのは当然として、新橋駅前で更に驚いたのが掲題にある大型書店の閉店です。
新橋駅前の「文教堂」、昨年11月末には、ミシュラン2009年版を木箱毎店前に展示して販売していた、普段から客が入っていた大型多店舗展開書店の支店でありました。
そう言えば、数寄屋橋の「旭屋書店」もいつの間にか閉店していましたっけ。拙著「シェフ板」の黒本では、銀座の「福家書店」と並んでかなりの部数を販売していただいた店だっただけに残念でなりません。
出版不況と言われて久しい上にこの未曾有の不景気で、書籍の販売がかなり落ちているのでしょうか。50周年を迎えたという漫画本(週刊)も販売数は最盛期の半分になったと聞いております。
ミシュランが3/4売れ残り、「ガチミシュラン」が増刷1回で今のところ停滞しているのも仕方のないことなのかもしれません。
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