ナレさん、発熱で来日キャンセル?

先週末関西へ出張したのですが、マスク姿の人をほとんど見かけませんでした。神戸(正確には芦屋付近)でさえです。
1週間前は大阪でもマスクをしていない人を探すのが難しいくらいでしたから、日本人はホント、「熱しやすく冷めやすい」国民であります。かくいう私も前回は大げさなN95のマスクをしていましたが、今回はしませんでした。(正確には家に忘れただけ)
この国民性を考慮せず、2年目も大量に刷って売れ残ってしまったミシュランガイド東京版。今秋発売の「京都・大阪版」も初っぱなからつまずく事件があったようです。
実はジャーナリストといえる人が一人も参加していないと私が思う「日本フードジャーナリスト会議」、昨日総責任者のナレさんや吉兆の徳岡氏、そして門上氏を招いて京都で「会議?」をやることになっておりました。
http://blog.livedoor.jp/foodjournalist/
読者からの情報なのですが、この「日本フードジャーナリスト会議」主宰者の わぐりたかし氏より、「ナレさんが発熱して飛行機に乗れず、来日できない」とのメールが当日来たそうです。
ミシュラン応援団の徳岡氏や門上氏を動員して、京都でミシュランを盛り上げようとしたこの企画、思惑通りにいかなかったようです。
幸先悪いと思うのは友里だけでしょうか。
2010年版の「東京版」もそうですが、「京都・大阪版」の初版数も更に慎重に決定しなければならないでしょう。
友里掲示板
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上告を考えている理由

友里掲示板や他のネットの掲示板で、今回の高裁判決についての書き込みを読ませていただきました。単なる誹謗中傷の書き込みもありましたが、胸に刺さるご指摘、ご理解もあり大変有り難く思っております。
実質二審制の民事裁判ですから、最高裁で審議をするはずがありません。では何故上告を考えているのかを本日は書いてみます。
高裁判決で損害金90万円(10万円は先方弁護士費用)の支払い判決が出たと言うことで、担当裁判長が友里に対し「名誉棄損」と判断したことは動かせない事実であり、真摯に受け止めたいと思います。
判決文にも

また、本件記事は、一般人が広く購読する「日刊ゲンダイ」という雑誌に掲載されたものであり、被控訴人は、本件記事と同じ内容を被控訴人のホームページ上の「友里征耶 店評価」と題するブログで転載していることから、本件の伝播力は相当高いものと認められる。

以上から、本件記事による名誉棄損の程度やこれによる控訴人の精神的な苦痛は軽視できないものと認められる。

とあります。高裁から日刊ゲンダイと友里ブログが高い伝播力であるとの墨付きをいただいた格好となりましたが、要は夕刊紙だけではなく再三ブログで取り上げたことなどの合わせ技で友里アウトとなったと判決文の他の部分からも読み取れました。
そこで簡単に裁判の経緯を書いてみます。
一審では、原告が掲載記事だけではなく、私のブログの関連記事をも争点にするという戦線の拡大を主張してきたのですが、結果的には地裁と原告・被告両者の合意で争点は「掲載記事」だけとなりました。
そして、原告の訴えを退け「名誉棄損とは認めず」の一審判決が出て、古川教授側が日刊現代と友里征耶を相手取って「控訴」となったのです。
ところが、その直後なぜか突然、日刊現代向けだけ控訴人(古川教授)は控訴を取り下げてしまったのです。
私は驚きました。さあこれからと言う時に、ゲンダイ側だけとはいえ、「あの記事は名誉棄損ではない」ということを自ら確定してしまったからです。何を考えているのだろうと。
その後、控訴人は、ゲンダイの記事だけではなく私のブログを再び争点にするように主張してきたのです。
ここで私は、「記事」だけでは弱いので戦線を拡大するためゲンダイを外したのだと判断したのです。
しかし控訴人の思惑通りにはいかず、一審の上告なので二審も「記事」だけの争点となったのは当然でありました。
一部ですが一審判決が確定していることもあり、この時点で私は控訴棄却を確信したのですが、裁判長の「和解提案」が突然出て私は驚いたのです。
両者の主張(こじれ)から一審では和解は無理とまったく勧告がなかったのに、この段階で出てくると言うことは、裁判長が友里に名誉棄損を感じていることは明らかでした。
提示額100万円が50万円になり、古川教授のブログ内容とは違いますが、裁判長から「謝罪文も書かなくてよい。50万円で受ければ和解を成立させる」と言われた時(3月下旬で3月上旬ではありません)、正直迷いました。
いくら敵失で一審判決が一部確定しているとは言え、この熱心な和解勧告を蹴るリスクが相当あるのは誰でもわかります。
かなり悩みましたが、せっかく「日刊現代」の名誉棄損がセーフなのに、グレーの和解を選ぶのは潔くないと考えて結審を選択したのです。
結局、高裁では戦線拡大を認めなかった他は、何の審議もしなかったので、私はそれでも控訴棄却を当日まで信じていました。
近辺の法曹関係者に聞いていただければわかるのですが、このようなケースは非常に希で、いくら裁判長がアウトと思っていても、争点が同じなら確定した一審判決を覆すにはかなりの力業が必要だからです。
アンチを含めて読書の方には難しいかもしれませんが、高裁が日刊現代にはセーフ、友里にはアウトと判断したのではないのです。
友里をアウトとしましたが、日刊現代は控訴人が取り下げましたからセーフが確定しています。
確かに記事自体は、料理の評価を逸脱し個人の名誉を毀損したとの高裁判断は認めなければならないでしょう。これをこれ以上争うつもりはありません。
ただ、一審と同様に「ゲンダイの記事」だけを争点としていて、控訴人が自ら一審判決を容認しているのに、なぜ同じ記事対象が二審でアウトになるのか。
判決文ではいつのまにかブログでの相乗効果を指摘されているだけに、疑問が残ったのです。
控訴人が共同責任者に片方を勝手にセーフにして、残ったもう片方だけアウトの高裁判決がでたという2種の違った結論が出たケースは非常に希というか、まったくない可能性もあるようです。
まず、控訴人が自ら、相手方の片方と言っても、セーフを認定すると言うことはあり得ないからであります。
私はあの裁判長でしたら、ゲンダイの控訴を取り下げずそのまま突っ走ったとしても、ゲンダイ・友里両者にアウトの判決が出てすっきりしたと思っております。
その際は仕方ないと直ぐ諦めたと思いますが、控訴人の奇策のおかげで最終判断を迷っているというのが現在の心境です。
法廷闘争の経験は普通ないでしょうから、判決の確定という意味がよくおわかりにならない方も居るでしょう。上級審の判断が絶対だ、とすぐ思いがちですが、確定してしまった一審判決はそれが違っていたとしても二審でひっくり返せないのです。
でもここまで書いてきますと、最高裁への上告は裁判のシステムの問題というか、2種の判決の問題であって、本来の「名誉棄損の有無」とはまったく違ったものになっているのがよりわかってきました。突っ張る意味が本当にあるのかどうか。
ますます迷う友里ですが、上告期限が2週間なので、判断時期は間近に迫って来ております。
友里掲示板
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最近訪問した店 短評編 21

友里掲示板に書き込まれていた情報を確認するため、先日六本木ヒルズの「けやき坂通り」へ行ってきました。「パ マル」がどうなっているかの確認です。
やはり情報通り5/21で閉店となっておりました。集客が芳しくないための閉店なのか実情はわかりませんが、この数年間、ここまで閉店を続出させて森ビル関係者の心は痛まないのでしょうか。
特に「パ マル」の高橋シェフは、「アピシウス」を辞めて自分がやりたかったという小さなスープ主体の店を神田でやっていたはず。それをどう口説いたかわかりませんが、六本木ヒルズの高額店ゾーンへ引っ張り出してしまった。
おそらく高橋シェフは六本木ヒルズに来て、最初のオープン時期を除いてまったく良い思いをしなかったのではないでしょうか。
元グランメゾンの料理長とは言え、市井の小さな店のオーナーシェフを契約で縛って自ビルへ誘い込む営業方針、そろそろ修正するべき時期に来ているのではないかと考えます。
再開発ビルの賞味期限が1年単位であること、高額店は継続が難しいこと、は歴史が証明しております。
個人で頑張っているシェフたちには、今後再開発ビルから自尊心をくすぐる甘い誘いが来たとしても舞い上がらず、ぜひ慎重な態度で臨んでいただきたいと思います。
真面目な弁護士に契約書をチェックしてもらうだけではなく、シビアな経営感覚を持っていると思われる常連客に相談するのも良いと思います。大手デヴェロッパーが主張する「予想メリット」ではなく、「リスク」を検討できるブレーンが必要です。
さて3店です。
チャコ 六本木
久々の訪問。ここのところ1キロ以上の塊を焼いてもらうブロックステーキに嵌っています。というか大勢ではこの方が安上がり。
サシを嫌うので北米産したのもコスト低減に役立ちました。(損害賠償金の支払いで懐が厳しいのかと言われそうです)
冷静に肉自体の味を考えると、アメリカ牛でも純粋なアンガス牛に比べるとかなり質は落ちると思いますが、家族で行くならこれで充分でしょう。当然ワインは3000円レベルの冷やした赤ワインを合わしました。
フレンチ キッチン
巷では友里が大好きと言われている「ブッフェ」です。しかーし、今回訪問してがっかり。
前菜は確かに食べ放題なのですが、メインに当たる肉料理は4種類くらいからのチョイス、つまり1皿で終わりなんです。
サラダなど前菜類もパワーダウンしているように感じました。相変わらず酒類のサービスは鈍くさいほど遅く、今後再訪するかは疑問です。
びのむ
西麻布の隠れ家的な高額オデン屋。鴨の出汁で煮込んだオデンにワインを合わせて食べる店です。ビールはあるけど日本酒はないとか。
ちょっとした小料理がいくつかでてからオデンを食べるのですが、不思議な味わいでありました。美味い、不味いのどちらとも言えない変な味。
しかし勧められるままに飲んだグラスワインの数々、総支払額は、コース価格の3.5倍を超えてビックリです。
調子に乗ってワインを飲み続けると大変な額になりますから自制が必要です。