2009年アルバ・パリ訪問記 1 ここから歩いていけ!

この10月、トリノ経由でアルバに入り続いてパリで数泊した10日間の旅行。アルバの「白トリュフ祭り」とパリでの3つ星訪問が主な目的でありました。
毎週日曜掲載の「最近訪問した店 短評編」では、今回訪問した店を順次取り上げていく予定です。よってこのシリーズ(7?8回の予定)では、レストラン訪問以外のことについて述べてみたいと思います。
カンティーナや白トリュフ祭りなどの訪問記も考えておりますが、番外編と言いますかトラブった話なども述べてみたいと思います。
トリノの店で限りなくサマートリュフ(秋トリュフかも)に近い自称白トリュフでボラれた話は先日のブログで書きました。本日はそのトリノからアルバへの移動の話であります。

なんか嫌な予感は出発前からありました。前日にフロントにアルバまでのタクシーの手配をしていたのですが、約束の時刻になっても運転手が現れない。
最初はアルバまで電車で行くことを考えていたのですが、事前の切符の購入が面倒。しかも直通が少なく乗換駅も便によって異なるなど乗り間違えの危険がある。第一距離がないのに2時間前後かかるのもかったるい。車だと1時間かからないと聞いたので150ドル前後かかるタクシーを選択したのですが、15分経過してもタクシーがこないのです。
さすがに焦ってフロントに掛け合ったら、案の定「予約なんか入っていない」と開き直られてしまったのです。後に述べますが、アルバのレストランでも予約を入れていたのにその日に行けないことがありましたから、ホント、イタリア人気質には困ります。
あらためて何とかならないか掛け合って、ホテルと契約しているらしいプライベート車(白タクか?)に乗ることが出来ました。料金はホテル払いでしたから、ホテルに所属しているのかもしれません。
この運転手、まったく英語が出来ず、イタリア語がわからない友里と1時間の道中頓珍漢な会話を繰り広げていたのですが、問題はアルバの旧市街に差し掛かった時に起こりました。

後でわかったのですが、「白トリュフ祭り」は土日限定。その日は日曜の真っ昼間でして、祭りの真っ最中で街中がごった返していて道もかなり渋滞していたのです。
それまで会話は通じなくても和やかな雰囲気だったのですが、運転手の態度が急変、イライラしだしました。渋滞していて正面から街中へ入れないからか、そのうちなにやら指示するように大声を出してきたのです。
雰囲気から「降りろ」と言っているような感じ。何言っているかわからないのでこちらも大声出して適当にしゃべっていたら、携帯を取り出してなにやら話してから私に手渡したのです。
どうやら英語が話せる知人に伝達を依頼したようで、電話の向こうのその知人曰く

?混んでいて迂回の道がわからないのでここで降りてホテルまで歩いてくれ

冗談じゃない。スーツケース転がして、何処にあるのか、どのくらい離れているかわからないホテルにたどり着ける訳がないじゃないか。
ホテルに連れて行くまで絶対に降りないぞ、チップは弾むから何とかしろ、と必死で説得して思い直させることが出来ました。
しかし交通整理していたポリス、歩いている人などに聞いて迷いながらホテル近辺で降りたのは、揉めてから30分は経過してしまっておりました。
チップを払ってタクシーが去った後、ホテルへチェックインするのも一苦労だった話は次回にまわします。

友里征耶がもう一人いた!

今朝起きていつものように友里掲示板をチェックした私は、あまりの驚きで椅子から転げ落ちそうになりました。(掲示板で一時流行った言い回しです)
昨日発売の「週刊現代 12/12号」の後半に載っている「発表!今年いちばんうまかった店」で友里征耶が出ているというのです。
この1年か2年、他の講談社グループは別にして週刊現代からのオファーはなかったと記憶している友里、過去にコメントした店を使いまわしているのかなと確認のため、すっ飛ばして読んでいなかった件の記事を見て再び転げ落ちんばかりに驚いたのです。

182ページ、183ページに素人・プロ含めた20人の外食好きの「今年一番うまかった店」が表になっているのですが、何と「友里征耶」がコメントしているではないですか。
しかも友里征耶が挙げたという店が青梅市の「井中居」。懐石料理の店とのことですが、こんな店、行ったことがないどころかまったく聞いたことのない店。

?「竹林が茂る門、手入れされた日本庭園、明治初期の庄屋屋敷を改造した重厚な建物と異空間的な雰囲気を楽しめます。自然豊かな青梅で採れた山菜や川魚などをふんだんに使った懐石のコースは味はもちろん、見た目も美しい。とりわけ天然の川魚の焼き物が美味。練馬の『ヴィ ナチュレル サロン』も印象に残っています。」

とコメントしていますが、私は「井中居」どころか「ヴィ ナチュレル サロン」という店もまったく知らなかった。
友里征耶のプロフィールでは「覆面自腹レストラン評論家。著書に『ガチミシュラン』など」とありますから、これはどう見ても私のことであります。
週刊現代の編集は偽の友里征耶に間違って取材してしまったのでしょうか。でもそんなことがあり得るのか。
私が思うに、別の人のコメントに間違って用意していた友里征耶とプロフィールを誤用してしまったのではないかと。

とにかく「お宝」にもなりそうな偽友里征耶のコメントの載った週刊現代、ぜひご購入していただきチェック後は、大事に永久保存していただければ幸いです。

最後に。今年訪問して一番美味しかった店を聞かれたら、多分私は「御料理 はやし」を挙げたでしょう。
今年はじめ初訪問してから3回ほどリピートしてしまいました。
もう一店はパリの「ランブロワジー」であります。コロンボ、もとい、カレー風味のラングスティーヌは最高でした。

追記
ブログをアップしてから思い出しました。この10月に週刊現代の編集者から「ミシュラン」絡みで取材を受けておりました。歳のせいかすっかり呆けました。
ここに訂正させていただきます。申し訳ありません。
ただし今回の企画での取材はありませんでした。

何を今さら、マスヒロさん

昨晩の亀田vs内藤戦、予定されていた無償奉仕の仕事を本業の急用で欠席して何とか収拾後、結果がわかっていながら録画をチョイ見しました。
私が驚いたのはコマーシャル。単独スポンサーかと思うほどラウンド合間のコマーシャルはパチンコの「SANKYO」ばかりでありました。
注目のカードなのですが、ほかのスポンサーは興味を示さなかったのか、SANKYOがその資金力で独占してしまったのかわかりませんが、一般視聴者として非常に「不自然」に感じました。

さて本題です。
久々にマスヒロジャパンのサイトを見て、山本益博氏の今さらながらのミシュランへの疑問を読みました。まずは 「ミシュラン東京2010」の七不思議 をご覧下さい。
http://masuhirojp.blog40.fc2.com/blog-entry-110.html

東京のミシュランガイドは降格や不掲載に落とした店の発表がないと言っていますが、それは昨年も同じ事。ミシュランは昇格だけではなく降格の店でも注目させる本でありますが、落ち目の人(店)には態度を急変させるという日本人の国民性を考え、店に配慮しただけであります。
掲載許可をいちいち取っているのでこんなつまらない配慮をせざるを得ないだけのことなのです。

「濱田家」の降格も、あの料理ではもともと3つ星(いや星自体)が過大評価だっただけのこと。一気に「星なし」に出来ないのでまずは1つ落としたのでしょう。
しかし間違って星を献上した店を本気で修正したら、星付き店が激減するでしょうけど。

鮨や天麩羅などには独創性が少ないという理由で、「鮨 さいとう」などの昇格にも疑問を呈しています。厳密に独創性を追求したら、3つ星店は半減すると言っていますが、それは「次郎」や「水谷」のことを言っているのでしょうか。
初年度、喜色満面で二郎さんとTV出演していたのに「良く言うよ」と感じるのは友里だけではないでしょう。

やたらと「青柳」の不掲載を問題提起しています。必ず「京味」を一緒に挙げるのがこの方の老獪なところです。彼の今までの発言からかなり「青柳」との親密さを感じるのですが、その露骨さを隠すため誰もが認める「京味」を一緒に引き合いに出しているのです。「京味」は初年度に「掲載拒否」しています。「青柳」が拒否したという話は一切聞こえてこない。不掲載は単に料理が良くないと判断されているにすぎません。

?「ピンキオーリ」など本国で星をつけている店の東京支店の不掲載にも疑問を持たれているようですが、本店と支店が同じ質の料理を出していると考えているならその頭は単純すぎます。
厨房スタッフだけではなく、シェフ、そして食材が異なるのですから、支店が不味ければ評価されないのは当たり前ではありませんか。

ミシュランに関してマスヒロさんは今さらながら7つの問題点を挙げていますが、私は当初よりその「理由」を以下の5点で説明しております。マスヒロさんは「老獪」でありますが、本質を見抜く術には長けていないようです。

ミシュラン東京版(京都・大阪版も)の5問題点 友里版

?1、サービス業出身の調査員だから料理評価能力(特に和食)が低すぎる
2、ミシュラン調査員の人数不足(わずか7名)
3、調査期間が短すぎ 最初の10年はフリーペーパーにすべきだった
4、ワインを満足に頼めないなど予算(調査費つまり食事代)が少なすぎる
5、総責任者ナレ氏の品性ないと思われるほどの自己顕示欲の強さ

?一番の問題は第5項目でしょうか。