最近訪問した店 短評編 2010-2

今朝のTVで「シーシェパード」の妨害船が接触した場面を見ました。どこの世界でも偏執的な考えの人がいるものですが、鯨の殺戮が悪いなら、アメリカンバイソンはどうなのか。絶滅寸前にまで追い込んだのは当時のアメリカ政府ではなかったか。
オーストラリアにはカンガルー料理があります。最近はフランスだけではなく中国でも鮪を大量に食べ続けているではないですか。
カンガルーや牛、豚、仔羊、鮪がよくてなぜ鯨やイルカだけが良くないのか。こんな事を言うと怒るかもしれませんが、ネイティブアメリカンに対する仕打ちはどうだったのか。カーフ素材が好きな方もいらっしゃるでしょうが、これもはっきり言えば残酷な行為だと思います。

彼らシーシェパードに資金援助している会社は、鯨をエサにした「売名行為」をしているだけ、「環境問題」を口にして目立ちたい、儲けたいだけなのではないか。「鯨」をご神体にした一種の「宗教」とも言えるでしょう。
人のこと言えませんが、生まれたばかりの仔鳩、仔羊、仔牛を平然と食べる人種がよく言うよ、と私は考えます。

とはいえ、あんな遠くまで出かけていって鯨を捕る必要があるのでしょうか。本当に日本にとって鯨は重要なタンパク源なのでしょうか。個人的には美味しいと思わない鯨料理、専門店もそう多くはないですし、鯨好きな方というのもそうは見かけません。
欧米から袋叩きにされてまで鯨に固執する意味があるのか。何か我々素人にはわからない「鯨利権」というのがあるのかもしれません。

さて3店です。

銀座 矢部
「月刊ゲーテ」というか、幻冬舎というか、見城社長が絶賛している銀座の和食店。バブリーなビルの地下にあります。コース主体で1万5000円。フグ刺しを追加すると確か2万円になるはずです。
見城社長がいう東京最高峰の和食という形容は「褒め殺し」としか思えませんが、価格に見合ったCPの店だと思います。
「神谷」、「石かわ」に通じる濃い目の調理、もちろん蕎麦もでてきます。

?臼杵ふぐ 山田屋
久しぶりの訪問。天然フグをうたっている店としては価格、質とバランスが良いと思っていたのですが、最近関西のフグを食べる機会が多くなったからか、自分の体調の問題か、たまたまその日のフグの問題だったのか、期待したものを感じなかったのが残念でした。

あら皮
移転してからの初訪問。不景気だからか高すぎるからかホールの客は数組だけでした。
相変わらず悪くはないステーキやサーモンでしたが、変わらない高い支払額。接待遣いでしたが、個人ではなかなか行ける店ではないでしょう。

「店評価ブログ」を更新しています

昨年末、「月刊サイゾー」というタブーに挑戦?する雑誌からの依頼で2ページほどの記事を書き上げました。今月18日に発売される2月号に載る予定で、「北大路魯山人」について初めて触れました。
彼を援助して結果的には「食の神様」みたいな存在に仕立て上げてしまった山代温泉の旦那衆の関係者からの取材を元にしたものであります。
本当に魯山人の舌は信用できるのか?といった問題提起でありまして、また物議を醸してしまうかもしれません。
http://www.cyzo.com/cat35/

最近は「裏モノJAPAN」といい、キャラを考えると当然かもしれませんが、裏路線のような媒体からよく声がかかる友里であります。ヨイショライターや東大出の先生だと引き受けない仕事かもしれません。お買い上げの上お読みいただければ幸いです。

また先日、「月刊テーミス」(毎月1日発売)からも取材を受けました。ガイド本やグルメ番組についての取材と言うことでしたが、話が脱線したというか誘導されたようで、昨年の古川修氏との訴訟についても聞かれてしまいました。
普段言いたい放題の友里と言われていますので、結果的には敗訴の形となった名誉棄損裁判、遠慮なしに心境などを聞かれてしまいました。どこまでがオフレコか言うのを忘れてしまったのですが、全部記事になったらまたまた怒られそうで心配です。
しかし原稿を書かない取材だけの仕事は楽なものです。長くて2時間、コーヒー飲ませてもらって言いたい放題なだけでギャランティをいただけるのですから有り難いことです。
こちらの「月刊テーミス」もぜひお読みいただきたいと思います。

?さて今年はじめての「店評価ブログ」の更新、横綱級の2店をもってきました。白金の「カンテサンス」に麻布十番の「かどわき」であります。ぜひお立ち寄り下さい。

JALと京都吉兆

昨日でしたか、「JALが法的整理になったとしても顧客のマイレージはすべて保護される」という内容の報道がありました。
JAL再生問題で私が気になっていたのはこのマイレージとステイタスがどうなるかだけ。株主だけではなく顧客も責任をとらされてご破算にされてはたまらんと勝手な都合でありますが、法的整理には個人的に反対でありました。逆に言いますと、この顧客保護さえあれば、法的整理だろうが会社更生法適用だろうが構わずバンバンやってくれ、というのが大半のJAL愛用者の考えではないでしょうか。

そう言う意味で昨日の報道から、外堀も埋まりいよいよ「法的整理」が決定するのかと思っておりましたところ、今朝のTV報道や新聞から、どうやら本当に「法的整理」で決着となると知りました。
しかし出資や融資という名目で、7000億円もの公的資金が投入されるというのですから驚きです。今まで惰眠をむさぼっていた歴代の社長はじめ経営陣、自身の好待遇の維持ばかり考えていた社員たち、そしてそのいい加減体質のJALに集っていた政治家や役人たちの罪は非常に重いというものです。

銀行団の主張の通り、法的整理によって企業信用が毀損され客離れがすすんでしまい、肝心の経営が成り立たなくなるという事態にならないことを祈るばかりであります。
こんなことなら、廻りの忠告に従って数年前にANAへシフトしておけば良かったと後悔しておりますが、遅すぎました。

読者の方から京都吉兆が、「リーガロイヤル店」の閉店を発表したと教えてもらいました。
http://kyotokitcho.seesaa.net/article/136950873.html

この店の料理長は三代目から見ると守旧派の立場だったとも漏れ聞いたことがあります。名古屋や洞爺湖を入れたら本店含めて7店舗はやはり負担が大きかったのかもしれません。「リーガロイヤル店」と「グランヴィア店」は場所といいホテル内といい、被りも多かった。やはりどちらか撤退するしか道はなかったのかもしれません。
私の廻りの話でありますが、今年は去年より厳しくなる可能性もあるとも聞いております。飲食店も今年はまだまだ正念場が続くと考えます。