時代は変わってしまったのか

築地の鮪の競り見学が今日から再開されたそうです。見学者数などの制限をするようになったそうですが、1ヶ月も日時を必要とするような改善策ではないと思うのですがいかがでしょうか。

今月は2つの週刊誌に露出予定です。1つは「週刊ダイヤモンド」でして、いくつかのグルメガイド本に関して3ページほど使ってその評価をしております。現在最終的な原稿チェックの段階です。
もう1つは、来週発売の週刊誌。最近の出版本をいくつかピックアップして紹介する企画なのだそうで、拙著「グルメの嘘」がその1つに選ばれました。最近出版と言ってももう半年前になるんですけど。
12月はじめに「四刷」の増刷を決定後、ピタリと動きが止まっている「グルメの嘘」。この週刊誌の企画の影響で、再び動き出すことを密かに期待しております。

さてこの二誌の編集者ではないのですが、先月だったか先々月だったか、ある出版社の若い編集者の取材を受けた時のことです。
友里は結構話好きなので、本筋の内容から脱線してしまうこともありいつも2時間近くかかってしまうのですが、その時は「友里デビュー」に関する経緯のネタだったでしょうか。

90年代半ば以降、同報メールで勝手に知人達へ送っていたレストラン短評が「グラフ社」の役員の目にとまり、当時の中尾社長にも気に入られて「シェフ、板長を斬る 悪口雑言集」を出版したのは既に知られていることです。
売れ数は別にして、業界に大きなインパクトを与える本としてある程度知られるようになった切っ掛けは、以下の2つでありました。

1つは週刊新潮。出版2週間後くらいでしたか、福田和也氏のレギュラー枠で大きく取り上げていただき世間に注目されました。
最後に「編集者たちはただちに友里に仕事の依頼をすべし」みたいな宣伝をしていただき、それを読んで直ぐさま駆けつけていただいた「日刊ゲンダイ」の仕事は7年後の現在も続いております。

もう1つは、邱永漢さんのHPの無償ライターとして、同じ時期に担当させてもらったコラムであります。故中尾社長から「面白い本だ」と直接手渡された邱さんの嗅覚にひっかかったのでしょうか。
「行っていい店 わるい店」というコラム名でして、「シェフ、板長を斬る」と同じく私が考えたタイトルなのですが、邱さんの知名度が高かったからか、このコラムを3年間担当して友里の知名度は更に上がったと思っております。?

こんな経緯を若い編集者に話していたのですが、最後のところで怪訝な顔をするんです。

有名な邱永漢さんに見初められて・・・

と話してもピンと来ていないのです。どうやら「フー イズ キュー?」状態。

えっ、かなり昔だけど、「香港」という本で直木賞もとった有名な作家兼実業家だよ

とまで話したのですが、まったく「邱 永漢」さん自体の存在を知らないではありませんか。
私がデビューした時は、グラフ社から「マスコミに影響力をもつ人」と言われ、「お金儲け」の話などでも露出が多かったと思っていたのですが、こうもあっさり知らないと言われてしまい私は腰が抜けてしまいました。
普通のサラリーマンなど若者なら知る人は少なくなったでしょうが、出版業界で食べている人でも存在を知らない人がでてきたことに私は時の経過の無情を感じたのです。

ところで邱さんのHPで私の後を受け継いだB級グルメライター・J.C.オカザワ。久々に覗いてみたらもう1000回を超えています。

http://www.9393.co.jp/

最近めっきり露出が減ってしまったオカザワ(もともと多くはなかった)、コラムの内容を見る限り最近はアクセス数も頭打ちというか減少傾向にあるんじゃないかと想像してしまいますが、辞めるに辞められないのか。
このコラムを放棄すると、定期的な露出(と言っても月一回)は「月刊めしとも」しかなくなります。
最後の砦と必死でしがみついているのでしょうか。それとも無償で引き受けるオカザワ以上のライターが見つからないのか。

「ロオジエ」に限りませんがグランメゾンのシェフと同じくライターも、適度に使い捨てないと客は飽きて寄りつかなくなると私は考えます。

最近訪問した店 短評編 2010-19

友里がアンチからたまに言われるのが「味音痴」。自分には甘いからか本人の自覚はないのですが、他人のことはよくわかると言いますか、味音痴な料理評論家やヨイショライター、放送作家は確かに多いと思います。自分の事を言っているのではないかと批判を浴びそうですが、しかしその事実を認める、自覚症状のある人は皆無と言っても過言ではないでしょう。
味音痴が一般読者を間違って誘導しても(現状はそればかり)、無駄な時間とお金を浪費する外食好きが増えるだけで、世にそうは影響がないかもしれませんが、「政治音痴」な政治屋が立派に生息しているとは知らなかった。

今朝のフジテレビ「時事放談」では、民主党と自民党の好々爺と言われている渡部恒三氏と塩川正十郎氏が鳩山首相に対してかなり厳しい批判をしていました。

大臣を経験せず総理大臣になったのは日本で初めて。荷が重すぎる。
政治音痴で政治家にはまったく向いていない。お金で地位を得てきただけ。
サラリーマンか学者ならすごい人になっただろう。

政治音痴でも首相になれると言うことは、国会議員だったらやりようによっては猿でもなれると言うことでしょうか。学者の世界はわかりませんが、「根回し」と「勉強」が不得意なら、人が良くて正直でもサラリーマンでさえ出世は無理だと私は考えます。
まあ、鳩山首相は

?あれなら俺(私)の方がマシだ。俺(私)でも総理大臣が出来る。

と国民に夢を与えてくれました。ある意味、歴史に名を残す人になれたのが唯一の救いでありましょう。

さて3店です。?

ビストロ マルサンヌ
神田の小さなビストロ。冷前菜、温前菜、そしてメインと料理のラインナップは豊富。私的にはシュークルートがなかったのが残念なことと、どの料理も深みがなく同じようなトーンだったのは業務用の力を借りているからか?
価格の安いワインも豊富でホールは空いていますので、急にビストロ系が食べたくなった時は使えそうです。

初音鮨
1年ぶりの訪問。ここまで酢飯が黒かったかとあらためて驚きました。つけ込みのタネが多くしかも味が濃いので、質がわかりにくい。というかタネの旨みを殺しすぎていないか。
日本一のウニだと自慢された紫ウニと馬糞ウニ。しかし主人はなんとこの2種を混ぜ合わせて握ってきました。これじゃ、個別のウニの味(質)がわからないではないか。
酢飯だけではなく考え方自体がまさに「唯我独尊」。蒲田の地元客主体には通用するのでしょうか。

吉鮨
広島の知る人ぞ知る高額鮨屋。新津氏の弟子だったとのネット情報がありました。後に新津氏本人に確認しましたが、普通の店の形態ではないですが弟子であることに間違いはないようです。
話し好きで人は良さそうなのですが、神経質な主人なのか店内はカメラどころかメモも禁止。
トリュフ塩だ、ローリエだ、唐墨だ、と強い味付けを試みる「加工寿司」。支払い額は噂通り3万円台半ばと超高額を確認しました。他に客がほとんど居なかったのは、当たり前ではないでしょうか。

「店評価ブログ」を更新しておりません

料理人や店経営者の呪いが未だとけないのか、相変わらず体調不良が続く友里征耶です。食欲と飲欲(アルコール)が落ちていると連れに昨晩言われまして、ショックでした。
鳩山・平野のKYボンクラ理工系コンビよりは長く生き残ると思いますが、いつまで友里活動を続けられるか。先日3件の出版話のオファーがあるとブログに書きましたが、1社が最終的に企画ボツとなりました。「チャンコダイニング若」ではないですが、もう下り坂にかかっているのかもしれません。
さとなお氏に習って政界進出を最終目標にしていたのですが(あくまでさとなお氏への皮肉でして冗談です)、達成は難しくなりました。

さて、今週の月曜、水曜は祝日でありまして日刊ゲンダイがお休み。よって友里のコラムもありませんので、本日は「店評価ブログ」の更新はありません。来週15日までお待ち下さい。
昨秋から再開していた日刊ゲンダイ「行っていい店わるい店」ですが、この6/2(水)で一応休載となります。
アンチは「打ち切りだ」とか直ぐはやし立てますが、今の段階では9月より再開の予定でありますのでご安心下さい。

「美かさ」問題がウケたのか、毎年GW期間はアクセス数が激減していたのですが、今年はほとんど減少しませんでした。体調不良の中、「美かさ」に絞ったブログ更新は正解だったようですが、来週からは新しいネタを考えていきたいと思っております。

今年の大きなテーマだった「地方の高額鮨店」、とりあえず一服です。
リストに残っている未訪の店は、読者に教えていただいた新居浜の鮨店1軒になりました。でも新居浜はなかなか行く機会がないので、いつ訪問できるかわかりません。今月は関西の鮨店3軒の予定が入っています。関西で鮨店へいくというのは、東京で「京料理」と自称する店へ入るようなものだというのが私の定説なのですが、名古屋の自称京料理店へ行くよりはマシなのかもしれません。

本日も体調不良で頭が回らず、とりとめのないブログ(いつものことでしょうが)になってしまったこと、お詫び申し上げます。