最近訪問した店 短評編 41

一人残ったフジタの社員が解放されました。解放自体は日本人として喜ばしいことですが、本人やフジタ関係者から「解放に向けて尽力いただいた方々に感謝します」というコメントはあったようですが、

日本国民の皆様にご心配(迷惑)をおかけし申し訳ありませんでした

という言葉がないのはいかがなものか。
知らなかったとはいえ(あくまで本人達の弁)要注意国に人質としてしょっ引かれる口実を与えたのですから、その不用意な行動を反省する言葉が最初に切り出されるべきだと私は考えます。
自分たちだけが被害者だと甘く考えているのでしょうが、今後の国益にも影響を及ぼす失態で、日本国民も被害を被ったという現実を彼らには理解してもらいたいものです。

しかし菅総理、最近とみに御髪が乱れてきているというか、毛根が不安になっていると感じるのは友里だけでしょうか。自分の器以上の大役でかなり心労がかさんでいると推測します。

さて本日の短評は6店とします。

焼肉 大使館
六本木の韓国料理店。鳩山前首相も夫人と訪問していると聞きました。外観はまったくの街場焼肉店。サムゲタンやカムジャタンなどを食べましたが、可もなく不可もなしか。でも結構混み合っておりました。

小十
咽頭痛が始まってきた頃でして体調はイマイチ。それが原因だとは思いませんが、2万5000円コースはオープン当初の1万8000円コースのCP感より落ちているかなと。男性一人客もいましたからディープなリピーターは相変わらず多いのでしょう。

鮨 大河原
今年になってたまに訪問する銀座鮨。元「椿」の雇われ主人の独立店です。ツマミ、握り、そしてそこそこ飲んで2万円前後。太巻きのオミヤを入れても2万円台半ばにはいかないと思います。銀座でこの支払いなら食後感は充分。空いているので使い勝手も良い店です。

ヴァンタリオ
マンダリンホテルのバイキング。この翌日にウイルス性咽頭炎で緊急外来へ行くとは思いもよりませんでした。
開放感あると言えば聞こえがよいですが、カフェみたいな造りでまったく高級感はありません。5500円とホテルビュッフェでは安い設定のため、前菜やメインの種類もプアで支払い額に見合った食後感でありました。再訪はないでしょう。

サール
帝国ホテルのバイキング。バイキングの元祖だけあって支払い額(8000円前後)を考えると食後感はホテルビュッフェで最高か。料理の種類も多くクオリティもまずまず。再訪するとしたらここしかないでしょう。

王朝
新宿ヒルトンのホテルバイキング。中国料理という点と、オーダーバイキング(メニューからいちいち頼む)が特徴です。
1万4000円以上の設定なのに17時と19時40分スタートの2回転だと言われその盛況さに驚いたのですが、実際に訪問してビックリ。17時入店は我々だけ、あとから数組が18時過ぎに入店してきましたが、彼らはバイキングではなく単品オーダーなのです。
その理由は食べてすぐわかりました。一番小さい皿でも4人分以上あるのではないか。前菜盛り合わせの小盆も半端な量ではありません。
ウリのフカヒレ料理が単品で7000円を超えているとは言え、これは一人1皿限定。あとの料理を小盆で頼んでも数皿で4人はお腹一杯になってしまった。味付けは単調で傑出さもないですから食もそれほど進まず、桁違いな大食いでないかぎり単品毎に小盆を頼んだ方がバイキング価格より安く上がると推測します。
この店でバイキングをリピートする人は、足し算をしない人だけと考えます。

友里征耶の週間食日記 13

食べ放題に目がないと揶揄されている友里ですが、これほど世間でブームになっているとは知りませんでした。
先日出張の際、神戸の店訪問のついでにショッピングモールのような所を時間つぶしに訪問してビックリ。かなりの数の廉価レストランが入っているのですが、「食べ放題」の店の割合が多いのです。

一番驚いたのが自分で揚げる串揚げ。テーブルに油の入った小さな鍋みたいなものがセットされており、客は串をとってきて自分で揚げて食べるのです。90分という時間制ではありましたが、お代はなんと2625円。プロではないけど数をこなすバイト調理人ならまだしも、ド素人の客が揚げる串揚げが美味しいのか。これなら二度付け禁止の大阪のスタンド串揚げの方がましではないか。

他にもスシ、ピザ、海鮮グリル(この時期はズワイも)など種々雑多な料理の食べ放題が1698円という店もありました。デフレもここまで進んでしまったのか。
悲しいかな週末でありましたがいずれも店も客入りは3割以下。菅首相も取り巻き達と永田町付近で食べまわる前に、このような実態を自分の目で確認して経済対策を打ってもらいたいものです。

店評価ブログに大阪は貝塚の2つ星和食「花?」と大阪のフレンチ「ユニッソン デ クール」をアップしております。?お立ち寄り下さい

さて週間日記に移りましょう。

月曜日
昼:西麻布のトンカツ
夜:内食
無性に揚げ物が食べたくなり、数年ぶりの訪問。最近露出していないので閑古鳥かと思っていたのですが、結構客が入っていました。
ブランド豚にすると3000円、4000円かかってしまうのですが、ここでは一番安い豚(それでも銘柄豚)で充分でしょう。
夜は胃がもたれたので家でおとなしくしておりました。

火曜日
昼:広尾の自称イタリアン
夜:赤坂の自称ビストロ
検診の帰りに前から気になっていたサルシッチャをウリにした店を訪問。ランチのポトフ(確か1200円ほど)はボリュームもあってお得に感じました。
夜は「めしとも」の仕事で新規オープンの店へ。店名はビストロとあるのですが、実際は限りなく鉄板焼きに近いレベル。ビストロ料理好きにはまったく合わない店なので、店名に釣られないようにしてください。

水曜日
昼:新橋の蕎麦屋
夜:赤坂の天麩羅屋
夏に体調を崩してから一日一食(夜だけ)を修正しまして昼も時間があれば食べるようになりました。この日は新橋界隈に店名を変えながら何店も増殖している蕎麦屋へ。可もなく不可もなしの蕎麦でした。
夜は高額天麩羅へ。知人からクオリティが落ちたとの情報を何回も聞いての確認訪問です。確かに往年のキレはなく、ちょっと残念な食後感。客数もカウンター一回転がやっとといった感じで盛況さはありませんでした。

木曜日
昼:恵比寿(代官山近く)のイタリアン
夜:内食
アロマフレスカ系で最近広尾から移転してきた店。人気店とのことでしたが、前日で予約が入りました。5000円のコースで前菜2、パスタとメインにドルチェ。
味的には悪くはなかったですが、修業店と同様パスタを出す無国籍料理といった感じでしょうか。

金曜日
昼:麻布十番のイタリアン
夜:恵比寿のもつ鍋屋
仕事で立ち寄ったついでに思い出して、まだやっているのかと確認で入店。客は私一人でありました。メニューを見たらランチは2800円と3800円のみ。この不景気にこの土地でこの価格設定なら、客が入るはずがありません。
しかし前菜、パスタと意外に悪くはない。ビールが1000円近いなど値付けに問題がありましたが、夜に再訪してみようかなと考えております。
夜はグループでもつ鍋屋へ。久々の再訪でしたが、体がニンニクになってしまうことをのぞいては、満足の一夜でした。

土曜日
昼:西麻布のフレンチ
夜:西麻布の割烹
シェフが替わって味が落ちたと思っていたのですが確認の意味で再訪。ランチでの料理の選択肢は少なくなっております。ただし希望すれば夜の料理を造ってくれるということで、ポルチーニのローストを追加したのですが、味が濃すぎるだけで肝心のポルチーニの風味を感じない。子羊も脂が強すぎでした。夜の確認は当分ないでしょう。
夜はカウンター割烹(コースのみ)へ。当初は良かったのですが、行くたびに食後感が落ちてくるように感じて残念です。

日曜日
昼:カリスマ漁師の鱸尽くし
仕事の合間に潜り込めましたカリスマ漁師の会。はっきり言って、この時期もっと美味しい白身は他店で経験しておりまして、どこが良いのかわかりませんでしたが、当人は気がよい人。取り巻きの日本酒関係者たちに担ぎ上げられてカリスマになったのが良かったのかどうか。長い目でみると結論は変わってくるかもしれません。

「ぎをん か波羅」がコンセプト変更して再開

「山玄茶」の○月コースだ、「大渡」の最新コースだ、と写真入りで自分のブログに提携している店紹介をしまくる京都の料理店宣伝屋・関谷江里氏。
かなり前から赤いオバサンと言われていましたから、赤い官房長官仙石氏より「赤」に関しては先輩格か。

数年前、京都の観光客相手の豆腐料理屋「順正」(客単価3?5千円)が京都コンプレックスの東京なら、どんな店でも繁盛するとの安直な考えで西麻布に出した鉄板焼き「ぎをん か波羅」。
どちらかというと廉価な店に分類される豆腐料理屋が客単価倍以上の店を運営できるのか。しかも豆腐ではなく鉄板焼きで。

友里読者の追求に「ぎをん か波羅」の広報であるとカミングアウトした関谷さんのバックアップもむなしく、私の予想通り集客に苦労していたのは以前のブログで書きました。その後広報担当を小山薫堂氏に変更しても集客に大きな改善はできなかった。

意地があるとはいえもうそろそろかな、と思っていたところの閉店情報に友里は安堵していたのですが、再びゾンビのようによみがえってくるとは予想外でありました。
まずは広報に再就任したのか関谷さんの宣伝ブログをご覧下さい。

http://erisekiya.cocolog-nifty.com/kyototokyo/cat20049151/index.html

再開した店は鉄板焼きを封印し、創作和食の店(どうみても京料理ではない)になったようです。
しかし本店(豆腐料理屋)の3倍以上の値付け(1万2000円)のコースを出してくるその厚かましさに私は驚きました。
そこらのダイニングと同じく料理人の顔がまったく見えない(見せない)お店。
観光客相手の店が東京を舐めきって「京ブランド」だけで出してきた店だけに、和食に変更したとしてもその根性が変わらない限り東京で受け入れられるとは思えません。

最近は関谷江里さんに疑問を呈する京都の料理人も多くなったと聞いております。
至極当然のことだと思うのですが、それでも彼女に店宣伝を任せた「順正」、見る目がないと言ってしまえばそれまでですが、ほんと、懲りない経営者であると私は考えます。