色々ご心配いただいたスカッシュでの裂傷、おかげさまで昨日抜糸してきました。形成外科医が3針ほど縫ったようですが、ちょっと傷が残るかもしれません。当分の間、髭でも伸ばして傷をカバーしようとの考えを知人に示したら
マスヒロに間違えられるぞ
と言われてしまった。そういえば門中のカウンターイタリアンでは似ていると言われ、神戸の3つ星和食では間違えられてワインの持ち込み代を負けてもらったことがありましたっけ。
彼に間違えられたら特別待遇や請求額が減少(ゼロになる)する可能性があると思うのですが、アンチや料理人たちからどんな揶揄をされるかわかりません。髭を生やすかどうか、悩みどころであります。
さて宝島社新書「グルメの真実」の一回目の校正が数日前に出来上がってきました。現在著者校正中なのでありますが、本業が突発的に忙しくなったこともあって、まだ半分も終わっておりません。本日が勝負どころでありまして、明日中には宝島社へ戻すべく家に籠もって頑張ります。
校了は10/10、出版は2週間遅れと聞きましたから10/22になると思います。アマゾンでも発売日が変更されております。
先にご予約いただいた方には申し訳ありませんが、今しばらくお待ちくださるようお願い申し上げます。
さて3店です。
車力門 ちゃわんぶ
四谷荒木町のカウンター和食。主人一人でやっている小さな店です。この日は我々の貸し切りでした。ある女性ブロガーのブログを見ての訪問。
1万円コースは微妙な値付けで最終的な評価は再訪して確定したいと思います。
岩牡蠣、ウニとコース価格を考えると悪くはないか。丸鍋、牛カツ、鯛茶とそれなりなのですが、イメージは居酒屋料理。一即多より食材の質をやや上げて皿数を少なくしたような感じ。一人ですべてを賄うので、本格的な和食(俗に言う高額和食)とはかなり感じが違います。主人は「よねやま」出身と聞きました。
新ばし 笹田
超久々の訪問。今回の訪問であらためてこの店の狭さを再確認しました。隣客との間隔がないので、本当に真後ろに椅子を引かないと立ち上がれません。女性が食事途中でトイレなどに中座するには厳しいものがあるでしょう。
修業先の「京味」から近く移転するとの情報を得ていたので確認したところ、地番は変わらずやや虎ノ門寄りにこの11月頃移るようです。
席数は変わらないけどスペースは本家京味より広いとも漏れ聞いております。CP的には同じ門下の「くろぎ」より低いだけに、移転は大きな賭でありましょう。
そしてこれはまだあまり知られていない情報です。友里得意の閉店情報ではなく開店情報。この「新ばし 笹田」後に、現在の京味の花板が独立して店をやるようです。オープンは来年になりそうです。
肝心の料理を書き忘れました。1万4000円のスッポン入りコースは、鮎、造り(鯛や鮪)、雑炊など価格を考えるとまずまずか。移転後を確認したいと思います。
東家
「小十」の煮方が今年独立したとのこと。カウンターはなくすべてテーブル席なのですが、1日の客(組数)を限定しているようで、この日も我々の貸し切りでありました。
驚いたのは客入りだけではありません。コースの値付けが超強気。「小十」と同じような感じで、この日は2万5000円を頼みました。
最初に出てきたウニと湯葉の餡かけを食べて、私は期待がしぼんでしまった。煮方だったはずですが、東京風の味付けの「小十」より更に味が濃いんです。お椀(鱧)も塩気、鰹がかなり目立ちました。
鱧寿司や炊き合わせもかなり味濃く、焼き物は鱸の大葉オイル焼きと岩中豚の八角風味の炭火焼き。高額和食で鱸と豚の取り合わせに驚きました。豚を肉と認めない関西では、客が許さぬ献立でありましょう。
焼き物は更に続きまして、琵琶湖の天然鰻まで登場しました。肝は大きくて良かったですが、肝心の鰻は直焼きではない食感。おそらく皮目に水(お湯?)をかけながら焼いたのではないか。友里には物足りない食感とうま味でありました。
味付け濃い調理で、食材の取り合わせのセンスも? 主人一人の調理のようですが、客数制限しても段取りが悪いのか皿出しも早くはなかった。
CP的にも良いとは思えず、残念な食後感となりました。