最近訪問した店 実名短評編 2013-9

先日、「薄味」と教えられた京都の和食屋へ行ってきました。昼夜同じメニューで最高値は1万円チョイ。
大阪人の食べ仲間に連れていって貰ったのですが、先付けから八寸、そしてお椀を食した段階でその食べ仲間曰く

(価格を考えると)美味しいけど薄味ではなくどちらかというと濃いめ

友里もスタートのコノワタを使った先付けを見た瞬間

この店は薄味ではない

と判断。
甘い味付けが多くほとんどの料理がかなり濃いんです。決して「はやし」より薄くない。
店主の出身店を聞いたその食べ仲間は

あの店なら薄味になるはずがない

ともゆうておりました。

そこで生粋の京都人や、余所で産まれたのに京都人として発信している京都在住人の嗜好を考えてみたのです。
その結論、自称を含め京都人の濃い味とは

塩気が強い

ということ。逆にいますと京都人は

甘みを含め旨みを無茶苦茶盛り込んでも、塩味さえ濃くなければ「薄味」に感じてしまう

のではないか。
生粋の京都人がその著書でススメているジャンク料理を見れば、その嗜好は誰でもわかると思います。その料理とは金沢のハントンライス。

http://www.sakane.net/manpuku/_special_menu/hantonrice_index.htm

見ただけでゲップがでそうなこの料理は

ケチャップで味付けしたバターライスの上に、半熟の薄焼き卵と白身魚のフライを乗せタルタルソースをかけたもの

ケチャップにタルタルソースという黄金の濃い味コンビを大量使用したこの料理、なんと

生粋の京都人である柏井壽さんのオススメ料理

であったのです。
しかしこの料理、レシピをから考えても

強い塩味を感じないもの

つまり京都人は、こんな料理でさえ

濃い味料理とは感じない

ということでありましょう。
京都と東京の2店で働いた経験がある銀座の有名店主から先日読者が聞き出したこと、それは

京都人は濃い味好きでっせ!

柏井壽さん、いや京都人の濃い味好きに関して、詳しくは今週にでも第二弾をアップします。

さて本日の実名店は甲子園のフグ店

丸安

であります。
白子には良いかもしれませんが、身として楽しむにはギリギリかもしれない2月半ばの訪問でありました。

まずは前菜。

丸安 前菜

 

フグ屋で煮こごり以外でこんな前菜が出てくるのは珍しいのではないか。
そして身厚の刺身であります。

丸安 刺身

 

関東のフグ屋と違って関西(特にこの店)では、5キロ以上の大型をほとんど寝かさずに刺身で出してくるのがお約束。(京都でそれを否定する店を知っておりますが)
確かに食感は印象的でして(非常にコリコリ感)

如何にも高額フグを食べた

と感じるものでありました。
そして関西人がお好きな「焼きフグ」、その中でも珍重される

遠江

であります。

丸安 遠江

 

友里はフグ屋で焼きフグがなくても困らないのですが、関西の方には必須であると聞きました。

このほか、大きな白子焼き、唐揚げ、チリ、雑炊とボリュームたっぷりで超満腹で店を後にしたのであります。

 

 

「店評価ブログ」を更新しています

今朝のTVは関西で見ているのですが、TPP問題の取り上げが多くなってきているようです。

いよいよ参加表間近

なんでしょうか。

農業や食品、製造業といった表向きの話ばかりでありまして、出版関係やそしてこれが肝心だと思うのですが広告代理店関係の重要なことが問題視されておりません。
たとえば

広告代理店の一業種一社制度(クライアントに対して)

これはアメリカの基本でありまして、電通など日本の広告代理店が(参入障壁といわれて)これを適用されたら大変なことになってしまうはずです。

自動車メーカーは1社、飲料メーカーも1社などなど、扱えるクライアントが業種で1社に限定され激減してしまうからであります。
出版業界の再販制度もそうなんですが、こんな致命的打撃の可能性があるのにこの手の業界はTPPに大賛成。これは

何か裏取引がある

と考えるのが普通でして、それがなくて何も考えず賛成しているとしたら

出版業界や電通はアフォばかり

ではないでしょうか。

TVや新聞では扱わない(触れない)TPPの問題点、近々にブログで考えてみたいと思います。

さて「店評価ブログ」に、関西の自称(正確には「なんちゃって」)江戸前鮨屋の主人が勉強に通うべきだと思う博多の「鮨 安吉」と、銀座のビストロ「ヌガ」をアップしております。
お立ち寄り下さい。

http://tomosato.net/weblog2/?m=20130302

 

 

 

アベノミクスで本当に懐が暖まるのか!

飲食店関係者と思われる方からメールを頂きました。その内容は

アベノミクスのおかげで実質賃下げだ!

アベノミクスのおかげで5年近く抱えていた多額の含み損(あくまで友里の井戸の中での判断)が逆に含み益となった友里

アベノミクス、安倍晋三さまさま

と喜んでいたのですが、どうやらそんな甘いことではないようです。
先日取材で香港へ行ってきたのですが、円安のおかげで去年より邦貨換算でかなりの値上がりを感じてしまった。
現地で落ち合った人の話では、

ブランド品は下手すると日本より高いかも

とのこと。料理やワインもかなり高くなったと感じたのであります。
円安で1年前より2割近く邦貨の価値が落ちているのですから当たり前でありますね。
円高の時は海外旅行客が増えたと聞きますから、円安に振れたら海外旅行者は当然減るのではないでしょうか。

株の売却による儲けで、あるコレクション(といってもたいしたものは持っていません)を増やそうと思っていたのですが、売却する前に円安で値上げとなってしまうようです。
その他直接ではなく間接的なもの(電気やガスなど生活必需も)まで当然値上がることは必須。
いやそのドサクサに紛れて

主に大企業関連の物品&サービスが便乗値上げ

するのは儲け(特にシャチョーの報酬増加)を追求する商売人なら当然の行為か。
先日のTVでは、デパートなどで

高級ブランド、高額品の売れ行きが激増

と報道されておりました。
かくして一見インフレで景気が良くなったように見えるアベノミクスですが、果たしてすべての物品やサービスの価格を上げることが出来るのでしょう。

前述の読者のように、飲食店の客単価を上げることが出来るのか。
円高・デフレの不景気で集客が順調だった高額店(客単価3万円以上)、果たして

客単価をこれ以上高く出来るのか

また廉価店もしかり。主要の駅前は今や居酒屋だらけ。競争が激しい中、料理価格をそう簡単に上げることは出来ないのではないか。
客単価が1万円前後の中間飲食店も事情は同じだと考えます。

アベノミクスで更に客単価を上げて儲けることができる飲食店は、デフレの時代でも天井知らずの客単価を誇っていた

ステーキ屋やワインバー(1店かせいぜい数店)に高級クラブなどわずかな店

くらいではないでしょうか。これらの店はいわゆる

高額機械式時計や高額皮製品

と同じような位置づけ。
FMは埋没気味(香港で売っていたFM、中国人向けの特別仕様なのかド派手なものばかりでした)ながら、P、VC、B(2社)、LSなどや、あの自称セレブ奥様がハワイで毎日入荷をチェックしに行くというHなどと同じく

原価をまったく気にしないごく一部の客層

に支えられた閉鎖社会。この限られた業種と大企業(典型的なのは土建でしょうか)しか、アベノミクスの恩恵に与らないのではないかと考えるのであります。

つまり収入が増えるのはこれら高額品や高額品の店経営者、銀座のお姉さんと、これが一番重要でありますが

財界と称する閉鎖社会や大マスコミに生息する大企業のサラリーマン社長(一部の上級取締役も)

くらいではないか。
かくして一般ピープル(特に飲食店)は、物価高なのに賃金が上がらず

実質的な賃下げ

と感じてしまうのだと考えます。
友里の報酬が上がる要素は皆無に近く、今後は上述のような店へ行くのは大変になってきそうであります。