最近訪問した店 実名短評編 2013-43

あっという間のパリ&アルバ訪問でありまして、これから帰途につくことになります。

昨日のアルバ旧市街、トホホとまではいきませんが、危うく頼まれた土産物などを買えずに帰国する羽目になるところでありました。

いつも購入しているワインショップの地下セラーで、お値打ちのバローロ(30年代から70年代まで)を物色していたら、

突然停電

になってしまったのです。
最初はこの古い店の電気系統の故障(ヒューズが飛んだ)かと思ったのですが、一帯が停電してしまったんですね。真っ暗な地下セラーから、懐中電灯でなんとか脱出しました。
さすがイタリアと感心したのは

すぐに復旧しない

ということ。幸いなことに予約をしていたサヴォナ広場のレストランは停電になっていなかったのでランチをとって戻ってみたのですが停電は直っていない。
これではカードリーダーも作動しませんから

ワインの決済が出来ずに帰国

かと最悪を考えてしまった。
計器も作動しないから、白トリュフの店も開店休業となっていましたね。

迎えの車の待ち合わせ時刻を延ばしまして待つこと数時間。15時頃にやっと復旧しまして、目的のブツの購入を無事終了したのであります。
このまま手ぶらで帰国したら

何しに行ったのかわからない1週間

でありました。

さて本日の実名店は、今回の旅行で最高の食後感(CPも良い)だったアルバ近郊の山中のある

Locanda dell’Arco

http://p.tl/UIyW

お任せコースで45ユーロ。白トリュフを2皿に掛けての追加が50ユーロと、お財布にも優しいお店であります。

まずはうさぎのサラダ。

うさぎのサラダ

黒トリュフが掛かっておりましてウサギのクセはありましたが美味しい。(クセがなかったら使う必要なし9

そして野菜のフラン。キノコの風味でこれはすごく美味しかった。

野菜のフラン 白トリュフ掛け

 

そしてタヤリン。

タヤリン 白トリュフ掛け

 

メインは牛のバローロ煮込みであります。

牛のバローロ煮込み

これが絶品だったんです。(マスヒロさんは絶品と言うのをバカにして逸品と言うらしいですが、どっちだって構わない)

バローロ煮込みやバルバレスコ煮込みは酸味が目立つことが多いのですが、これはタマネギ、ニンジンなど野菜が溶け込んでツメもしっかりしており、今まで食べた中で最高に美味しかったかもしれません。

そしてティラミスとパンナコッタ。

ティラミスとパンナコッタ

これまた普段甘いのを食べない友里も、ペロッと食べ終わるほどのものでありました。

ワインの値づけも安くて

’85のバローロ 畑名付き(ジャコモ コンテルノ)が380ユーロ

 

’85 バローロ コンテルノ

 

なぜか持っているカードがすべて読みとられず、持ち合わせ現金でギリギリの決済となったのですが、非常に満足して店を後にしたのであります。

3回目の訪問でしたがいずれも満足。
アルバへいかれる機会がありましたら、ぜひ行っていただきたいお店であります。
当日は金曜、白トリュフ祭りの期間中だからか超満席でありました。
予約が必須な店であります。

 

 

今年の白トリュフは例年より安いぞ!

今回の旅行で一番の目的だったのがアルバでピエモンテ料理と白トリュフを堪能すること。
ラッキーなことにアルバ初日のディナーに選んだ店が最高でして(安くて美味しい)、パリでの不満を一気に解消することが出来ました。
詳しくは明日のブログで紹介させていただきます。(移動日なので簡単なブログになります)

本日は本場白トリュフについての最新情報。
東京のイタリアンでは(関西では普及していない?)白トリュフが

10グラム8000円→100g8万円(つまりキロ80万円)

と編集者から聞いておりまして、今年のアルバ産白トリュフは例年以上に高いなと覚悟していたのです。
ところが、こんなことを書くと都内の高級イタリアンから苦情が来るかもしれませんが、今年のアルバ産白トリュフ

豊作で去年より安い

のであります。
あまり参考にはなりませんが、白トリュフ祭りの会場に出店しているトリュフ農家の売値は

100g当たり300ユーロ前後

邦貨に換算すると4万円前後となるでしょうか。日本の店売りの半値ですね。

白トリュフ 1

でも昨年の値付けは、この会場もので350ユーロ前後でしたからユーロ的には値下がっているのです。

そして驚いたのが大きさ。会場内で売られている白トリュフは小ぶりしかなかったのですが、

今年はデカいものがある

のであります。豊作なんでしょう。

白トリュフ 2

 

会場内で売っている白トリュフはド素人相手なので質がイマイチでありまして、路面の専門店をチェックしたのですがやはり

100g当たり400ユーロ前後

と昨年より2割以上安くなっていたのです。

白トリュフは大きくなるほどグラム単価が高くなるのですが、250g前後とジャガイモ級の単価をチェックしましても、去年と比べて

600ユーロ → 450ユーロ

とかなりの値下がり。(同じ店で比較しています)
ですから円安を考慮に入れても今年のアルバ産白トリュフ、東京では

去年より安く提供できる

と思うのですが、日本のインポーターの皆さん、この友里の問いかけにどのように回答されるでしょうか。

路面店の売値はキロ50万円前後でありますが、これも素人向けの価格。
日本のインポーターは白トリュフの農家から直で購入しているはずですから(まさか路面店から買っていないでしょう)これよりかなり安く仕入れているはず。

円安を考慮しても去年より安いはずの白トリュフがなぜ今年も高いのか(しかもレストラン売りが信じられない値づけ)

インポーターの仕入れが甘いのか、インポーターが儲けすぎているのか。
インポーターから出禁となっても平気な友里の素直な疑問であります。

 

 

 

未だ旅行半ばだけど、あらためて気づいたこと

昨日から第二の目的地に入っております。今年はこの地も日本と同じようで

寒くない

んですね。昼間はコートなんていらない感じです。
5~6年前、初めて来た時はもっと早い時期でしたが、薄手のコートだけだったので昼でも震えながら街中を歩いたことがありました。これも温暖化(大げさ)なのでありましょうか。

さて本日はここまでの旅行で気づいたことをいくつか。そんなことは当たり前だと言われるかもしれませんがお付き合いください。

1、パンとコーヒー

これはかなり一般的なんですが、やはり

フランスはパンが美味しくてコーヒーが不味い
逆にイタリアはパンが不味くてコーヒーが美味い

専門店だと違うかもしれませんが、普通のホテルやレストランレベルではいつも感じることであります。
フランス人はコーヒーに拘りがないのか、イタリア人はパンに興味がないのか。
フラ語やイタ語を話せないので現地人に直に聞いたことはないのですが・・・

2、ネットの繋がり

街中でのiPhoneの繋がりなのですが、

パリでは3Gではなく「E」というレベルで繋がりにくいところがままある
逆にイタリアは地方の山中でも3Gが繋がる

驚きました。
フランスよりイタリアの方が、ネットインフラは進んでいるということでしょうか。
でも以前にも書きましたが、日本はこの手のインフラ世界で一番んかもしれません。

 

3、料理

4日連続でほとんど当たりがなかったパリ。反面まだ一晩で廉価なトラットリアでしたが

イタリアの方がはるかに満足

となったのであります。
「アルケッチャーノ」のようにオイルと塩でちゃちゃっと造った真の家庭料理ではありません。
ピエモンテの家庭料理はしっかり手の込んだお味でありました。特にバローロ煮込みのソースが最高だった。
写真など詳細はFBかちょくマガで。

3つ星中心にパリ(ベルギーやスペインも)で色々と訪問しましたが、正直言って星が多いほど

再訪したいと思う店が皆無に近くなる

無い物ねだりになりますが、シェフが交代する前の「カプリス」は例外でありました。

 

4、白トリュフ

当たり前かもしれませんが

例え3つ星でもパリでは白トリュフ料理は頼むな

であります。
ここ数年連続でランブロワジーで白トリュフ料理を食べましたが、アルバ産と謳っているにもかかわらず香りはイマイチ。
でも昨日のトラットリアでは、2皿で50ユーロと安いにもかかわらずかなり満足したのであります。

そこで友里はランブロワジーに言いたい。

ソールやリードヴォーのような汁(ソース)が多い調理に白トリュフ(しかもイマイチ)を無理して使うな

この時期客単価を上げたいのでありましょうが、これなら東京の方がマシかもしれません。

最後に白トリュフで思い出しました。
最近の東京では、かなりの店で自称も含めてアルバ産白トリュフを用意しておりますが

関西のイタリアンでは常備

しているのでしょうか。

ヨイショライターのブログでは出てこないのですが、それは

関西の店では常備されていない(ニーズがない)

のか、それとも

タダ飯ライターにはもったいなくて出さない

のどちらかでありましょうか。
ご意見をいあただきたいものです。