西麻布交差点付近を歩いてみて

トヨタのF1撤退が決定したようです。1年前のリーマンショック直後は踏みとどまっての1年後の撤退判断。
「プリウス」がいくら売れても以前のような利益を上げられず、今後の見通しでもそれほど劇的な改善が見込めないと判断したからでしょうか。
レクサスが売れなくてもプリウスで代替できるかというとそれは難しい。仮にレクサス800万円1台の替わりにプリウスが4台売れて売り上げ的には変わらないとしても、粗利率は極端に落ちるでしょうし、経費(4台分も売る労力)も増大します。「エコカー」へ舵を切り続けるならば、今後も会社規模を縮小しつづけなければならないでしょう。
不動産業界も深刻な不景気ではないでしょうか。西麻布交差点を中心に、先日外苑西通りと六本木通りを歩く機会がありました。
櫛の歯が欠けたように、道路に面したビル1階部分の空室がかなり目立ちます。
六本木通りでは西麻布1丁目辺り。温泉があったところは「ゴーストビル」のようですし、テナント募集の張り紙があるビルが目立ちます。
外苑西通りでは、「マイモン」の跡地がもぬけの殻で目立つほか、クラブと豚しゃぶ(紅月)が入っていたビルスペースが空になっていました。以前のブログにも書いた、「分とく山」から広尾学園までの道沿い(地番的には南麻布1丁目)、1階がガラガラのビルが何本も連続しています。
しかもこれらのビル、ここ数年で出来上がったものばかりで、中には竣工から一度もテナントが入っていないビルもあります。
どうして建設を中止する判断が出来なかったのでしょうか。
「俺の金じゃない」、「今やめると損が表に出て問題になる」と責任者が判断を先延ばしというか、しなかったのが原因かもしれませんが、出資者にはたまったものではないでしょう。
だいだい外から丸見えのビル1階部分、広さが適度にあり過ぎるとショールームくらいしか使い道がないのではないか。この経済状況では大箱のレストランは難しい。
「タテル・ヨシノ 銀座」が入っているビルも1年以上(竣工以来)1階含めて数フロアにテナントが入っておらずゴーストビルの体でありますが、ここは自己資金が豊富と思われる化粧品会社がオーナーなので別格。
普通はテナントが入らないと資金繰りが大変になりますから、ビル所有者の心労は半端でないと考えます。
友里掲示板
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「ソロモン流」見ました

昨晩夕食後に録画していた来栖けい氏出演の同番組を見ました。
まあ番組全体がヨイショライターをヨイショするというか、彼が出資したという店の宣伝をしまくる内容。
許認可制の放送会社がコマーシャルでなくて一方的に個人の「事業」に肩入れしていいのかおおいに疑問であります。モーニングサテライトなど硬派な番組も放映している放送会社なだけに残念な気もします。
さて詳細です。友里掲示板にも何件か同じ書き込みがありましたが、確かに彼は食べ方が汚いですね。口にものが入ったまましゃべっています。グルメリポーターたちはみんなこういう仕草をしますから、TV写りとしてはこの下品さが必要なんでしょうか。
でも以前は箸がうまく使えず「握り箸」だったはずですが、今はまともに使っているように見えました。
今までTVがNGだったという「村上開新堂」。ただの高いだけの洋食屋に毛が生えただけだと思うのですが、どうなんでしょうか。最後に出るゼリーも食べましたが、私にはどうってことなかった。
調理では「アロゼ」を珍しい手法のように紹介していましたが、プロの方が見たらどう感じるのでしょうか。
K塾系統の客が多い、高額なだけの洋食店と考えます。
インタビューに出ていたフレンチの岸本氏。鉄人・酒井シェフの従順な弟子と漏れ聞きますが、強面としても通っていたはず。確か日刊ゲンダイへ文句の電話を本人が直接かけてきたくらいです。
それがオコチャマを「べた褒め」していましたから亜然でした。
今回の放映で評価出来るのは、来栖氏のデビュー前の外食の資金調達方法を開陳したことです。
私は「入船」の主人から聞いていたのですが、彼は若い頃から「バイト」で稼いだお金で外食をしていたはずです。
彼はデビュー前、「天一山」というバカ高い天麩羅屋へも行っていますが、株売買や会社運営によって得た潤沢な資金力ではないので、有名店や高額店への訪問には限界があったわけです。
「入船」が日本一の寿司屋と断言してしまった、それまで都心の高額鮨店へ行っていなかった理由がおわかりいただけたと思います。
デビュー当時は6000軒訪問の資金源を聞かれてスルーしていたのも、「バイト」と言いたくなかったからだと思いますが、ある程度の地位を確保できた自信からでしょうか、自宅アパートや内装まで公開するまでになりました。
ただ「一人住まい」という紹介に「?」を抱く方も多いのではないでしょうか。
彼が借金して開いたという「エキュレ」ですが、HPなどの登録から「美食の王様」という会社以外に「ヤマト商会」なる法人の関与もわかります。
レストランの運営は大金持ちの道楽でない限り、中途半端な考えや取り組みでは長続きしません。1年半後にはシェフを交替させるということですが(その後は1年毎にシェフを交替させるシステム)、この店でシェフの交替を無事見ることが出来るかどうか。
食通ではない純粋な方、信奉者にいかに多くリピートしてもらうかにかかっていると考えます。
最後に。チョイ役でマスヒロさんが出ていました。
確かに友里批判と言える発言をしていました。
「来栖氏は決して貶さない。辛口は書く方も読む方も楽しい。しかし料理人にとって価値はない」とか。
私に言わせていただきますと

ヨイショは訴訟リスクもなく、書く方も書かれる方も楽で心地よい

でも一般読者や一般客にとってはまったく価値がない

友里掲示板
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掲載拒否店への星付評価は真っ当だったのか

昨晩ある月刊誌の取材で居酒屋と焼き肉屋を掛け持ちして帰宅がかなり遅かったからか、今まで起きられませんでした。どうも未だ旅行の疲れが抜け切っていないようです。
さて本日はミシュランネタです。
「京都・大阪版」、昨年の「東京 2009年」より売れていないようですね。アマゾンのランキングだけでは絶対的な売れ行きを語れませんが、傾向はつかめます。
発売2週間の現時点で全体ランキングは242位。1位は発売直後しか維持できなかったようです。売れ残り続出だった「2009」でさえ、もっと長く1位を保っていたと記憶していますから、かなりやばい状態ではないでしょうか。
こりゃナレさん、タイヤ業界が不景気だというのに、またやってしまったのではないでしょうか。
さて今日は「掲載拒否店」の扱いについて考えてみます。
ナレさんは「掲載拒否しても載せるべき店は掲載する」と言っていたようですが、載せるべき(星をつけたいと思った)店で掲載拒否した店を公平に評価してすべて載せることはしなかったと私は考えます。
つまり、掲載拒否店は評価を1段階程度下げたのではないか。
尻尾振ってくれた店と掲載拒否した店を公平に扱ったら、「菊乃井」や「嵐山 吉兆」が怒るではありませんか。
尻尾と掲載拒否をどちらも公平に評価したと京都の店が感じたら、それこそ来年以降「掲載拒否」が続出することでしょう。
掲載拒否店にはそれなりの「罰」を与えて他店への「シメシ」をつけることによって来年以降の掲載拒否を如何に少なくするか。
それはプライド高い掲載拒否店の評価をわざと1段階落とすことです。もっとも効果的なのは、頭に来て「載せない」のではなく、中途半端な「1つ星」として載せることですね。
掲載されないならミシュランの「見落とし」、「調査不足」とエクスキューズできますが、下手に「1つ星」にされてしまってはたまらんと、掲載を拒否するのをやめようと考え直す店も出てくると思います。
ミシュランガイドの出版は「儲け」を狙っているようです。自身の利益を上げるため有利に運びたいなら、このような「評価の調整」をするのは営利企業として当たり前のことでしょう。

京都の店主の皆さん、掲載拒否しても良いですよ。そのかわり無視しないで評価をわざと1段階落として載せますけど、それで良いんですか。

と暗黙の圧力を掛けられたら、「載らないなら良いけど、下手に評価を落とされて載せられたらかなわん」と尻尾を振るようになった店も多かったのだと私は思います。
友里掲示板
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