さとなお氏のブログ「さなメモ」の超訳をご紹介

いよいよ明日からバンクーバーオリンピックが開幕します。あの絶叫タレント(キャスター?)松岡修造氏が現地入りした途端、「平均気温が1℃上がった」といった未確認情報もありますが、肝心の日本国内では盛り上がっているのでしょうか。
私の廻り限定でありますが、どうも盛り上がりに欠けているとしか思えません。TVは盛んに「煽り」を入れているのですが、その効果が出ていないように感じます。
ただでさえ雪が少ないというのに、松岡修造氏の熱気でこれ以上雪が溶けないことを願うばかりであります。

さて友里掲示板に、私がたまに取り上げるさとなお氏についての書き込みがありました。
彼は典型的なナルちゃんと言うのでしょうか、自公陶酔と虚栄心が強すぎるからか、鳩山首相、有名?バレエダンサー、ムツゴロー氏から果ては小山薫堂氏など有名人との人脈自慢を頻繁に用い、世の中の裏や影をまったく知ろうとしない脳天気で純粋無垢な人たち(でもこの層がマジョリティーなんです)を自分の信奉者に如何にして引き込むかを常に考えている人であります。
電通に勤めているからか、マスコミやクライアントである大会社、そして飲食店や料理人に対する一切の指摘や批評を封印した、偽善者としか思えない上辺だけの内容のブログ。50歳近いというのにガキっぽい口語体での垂れ流しに、イタいと感じながらもついついチェックしてしまう友里であります。

そんな彼の2/9のブログ、私も非常に違和感(上から目線というのでしょうか、自分の読者を舐めきった姿勢)も持ったのですが、読者の方がさとなお氏の腹の中を見透かして、そのブログを超訳されました。私的には非常に良くできていると思いましたので、ここに紹介させていただきます。
ますは原文、さとなお氏の「さなメモ」をご覧下さい。

http://www.satonao.com/archives/2010/02/post_2824.html

行間に溢れんばかりの「自己陶酔」や「優越感」、「今の地位に成り上がった達成感」を感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。感じた方は、友里流「純粋度」が低いと思いますのでご安心下さい。
逆に、さとなお氏は凄い人だと思ってしまった方、深刻な純粋病に罹患している可能性が高いと思います。
正にこの「さなメモ」は純粋・脳天気をはかるリトマス試験紙と言えるでしょう。

さて、この「さなメモ」の超訳を以下に貼り付けます。両文を読み比べてみて、世に「煽り」はデメリットの方が多いということを感じ取っていただければ幸いです。

「講演中に迷うこと」

昨日は大阪まで日帰り講演。場所だって「帝国ホテル」さんのドデカい会場で、そこにナント430人も詰めかけちゃった。これだけでもボクの行動範囲と業界での位置てもんが分るはず。うふふ。
でも昨日は、そんなボクの話を鼻で笑いながら聞いてるおバカさんが結構いた。チョー腹立つ。つかほら、大体大阪人って何に対しても斜に構えてるっつーか、抜きがたい東京コンプレックスってあるでしょ。早い話がボクに嫉妬してんだよね。
広告学校でも同じ思いをすることがある。
こっちだっておバカさん相手に一所懸命レベルを落として話してやってんのに、それがボクのレベルだと勘違いして、それ以上に自分が賢いと思い込んじゃってるの。
あのね、おバカさんたち、よく聞きたまえ(笑)。キミたちは自分のことをモノスゴク賢いと思ってるかもしれないが、実際やらせてみればグタグタなんだ。
ボクのレベルが低いんじゃなくて、レベルの低いキミたちにボクが合わせてあげてるだけなんだよ。
ボクはキミ達のようなおバカさんの課題採点なんか、もう何百人だってやってるし(課題を提出するのがキミらで、採点するのがボク!)、そのうえで言わしてもらうけど、実際に企画・構築できる人は皆無なの。
つまりボクがレベルを落として落として、これ以上ないくらい簡単にしてあげた基礎の内容すら理解できないのが、キミ達の本当の姿なんだよね。分るかな?
こんなアホたれどもにつきあわされると、昔ならった先生たちの辛さがよく分かる(笑)。
ボクは先生には好かれるタイプだったけど(同級生からは嫉妬されてたんで×)、昨日会った連中の礼儀知らずはなぁ。とか、いろんなバカ面を思い浮かべながら、しばし物思い。

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金沢駅内の書店に「グルメの嘘」を発見

リコールラッシュが止まりません。トヨタに続いてホンダがエアバッグ関係でリコールを発表したと思ったら、再びトヨタがカムリのブレーキ系統でリコールを発表。これは2010年型と言いますから最新のモデルではないでしょうか。
新型カローラのハンドル操作の不具合についても調査に入ったと聞きますから、騒動がおさまるどころか逆に負の連鎖が止まらなくなってしまったようです。

世界一の品質を誇っていたトヨタの神話崩壊、これは昨年社長に就任した若殿の責任ではないでしょう。
品質向上は一朝一夕には成し遂げられないように、一度確立した品質維持システムも一朝一夕には崩れないからです。90年代から顕著になった膨張主義、前のめり主義、贅沢主義、高額車優先主義などへ舵切った経営方針が、ボディーブローのようにじわじわとトヨタの体質を劣化させていったのだと思います。

今朝のTVで、トヨペットだったかディーラーの店長の朝の訓辞が放映されていました。プリウスのリコール開始で、

お客さまに安心して乗ってもらうため・・・

と言っていましたが、「乗っていただくため」が正解ではないか。
上から目線はトヨタ本体だけではないのがわかった次第です。

先日所用で金沢へ行ってきました。ついでに最近始めた「地方の高額寿司店巡り」の一貫として、あの全国的人気店「小松弥助」へも行ってきたのですが、知人と待ち合わせで金沢駅に行った時、駅内に小さな書店を見つけたのです。
なにげに中を覗いたら新書コーナーが一棚ありまして、無駄を承知で新潮新書の列で拙著「グルメの嘘」があるか探してみました。
わずか20?30冊くらいの新潮新書のスペースでしたが、なんと「グルメの嘘」が1冊並んでいるではありませんか。
ターミナル駅とはいえ地方の小さな書店にまで「グルメの嘘」が浸透していると喜ぶか、単に売れ残っていただけと冷笑するかは皆様の判断に委ねるだけでありますが、私は嬉しさの余りその一冊を購入してしまいました。

まずは何刷り目かを見ようと版をチェックしたらなんと「初版版」。アンチの方が「やっぱり売れていないじゃないか」泣いて喜ぶ結果となった次第です。
昨年12月初めに「4刷り」が決定してからは増刷の音沙汰なし。アマゾンのランキングも下降気味で一時の勢いは消滅したかもしれませんが、あの古川修氏の「世界一旨い日本酒」(光文社新書)も発売から4年経って3刷り目が決まったと聞きました。拙著も寝て待っていたら、そのうち次の増刷が決まるかもしれません。

創業家社長とサラリーマン社長

フランチャコルタ→シャンパン問題で先週おおいに盛り上がった友里掲示板、今週もサントリーや創業家、サラリーマン社長でちょっと盛り上がっております。
本業は零細ではありますが一応創業家の世襲オーナーである友里、ニュアンス的にはサントリーの佐治社長の擁護ととられる文調であったのではないかと反省しております。

創業一族のアホ経営者のお陰で会社が左前になった事例を数えたらきりがないでしょう。私も何枚かのゴルフ会員権がパーになったことがありました。傲りというのでしょうか、謙虚さがまったくないボンクラ若殿(キャディさんはこのオーナーをバカ殿と揶揄していた)のマナーの悪さは半端ではなかった。
しかし私が言いたかったのは、そのアホさは創業家の専売特許ではなく、サラリーマン社長にも多く当てはまることだと。

世にはメリットとデメリットの両面があるはずです。創業家経営の良さは「目先の利益にとらわれない」。デメリットはもっと多いかもしれませんけど。
逆にサラリーマン社長のデメリットは「目先にとらわれすぎる」、「責任をとらない」であります。会社をダメにしても、罰金を取られるわけでもなく、たいして株も持っていないでしょうから損失もうけない。役員報酬と退職金の貰い逃げが出来るのです。
顕著な業績不振に陥ることは数年前に社長ならわかりますから、表に出る前にさっさと退職金を貰って辞めてしまうわけです。未だかって、刑事事件などでないかぎり、業績不振の責任を追及された旧経営陣の存在を私は知りません。

ただし、私はサントリーや佐治社長が凄いとか申しているわけではないのです。世には創業家経営=アホ経営、といった考えが多くを占めているようなので、大企業のサラリーマン社長でも立派なアホが沢山いると言いたかっただけなのです。(今の与党の官房長官もかなりアホのようですので、いつかブログに書いてみたいと思っております)
ビールはキリンかエビス、ワインはDRCの経験が少なく(高くて飲めないが正解)、国産ものはまったく飲まない友里。ウイスキーも飲まず、缶コーヒーなどの飲料も飲まないので、ほとんどサントリーの製品とは縁がありません。別にサントリーがなくなっても自分的には構わないので、サントリー擁護ではなく、敢えて言うなら創業家擁護でしょうか。

しかし、私もJCなどの経験があるのですが、世襲社長、アホの確率はどこそこの化粧品会社ではありませんが、かなりの確率で存在しているのも事実であることを最後に付け加えさせていただきます。

飲食店オーナーも会社経営者も同じ。謙虚さを持ち続け過信と傲慢さの排除が一番であることは、最近のトヨタ、数年前の「トトキ」がよい事例だと考えます。

本日の読売新聞3面に、芝浦工業大学の古川修教授のコメントが載っているのを発見しました。トヨタのリコールについて、

トヨタは世界での販売拡大を焦り、品質確認が甘くなったのではないか

と指摘しています。かなり前からトヨタに対して「前のめり」、「傲慢」と批判していた私には、現段階では当たり前すぎてかなり温い指摘であると感じた次第です。