私がこのGrand Cru Caf醇P(グラン クリュ カフェ)という高額コーヒーの存在を知ったのは、確か過食のオコチャマ・来栖けい氏のブログだったと記憶しております。オープンする「エキュレ」で出すこの銘柄コーヒー、シャンパンボトルに入っているだけでも驚きでしたが、その高額さ(200グラムで1万500円)に私は椅子から転げ落ちそうになったのです。
私が普段購入している「スペシャルティ コーヒー」(産地だけではなく農園や品種が明記されているハイクオリティもの)でさえ200グラム1000円台半ばですから、6倍以上の高額値付け。
サイトを見ると、HPは豪華でポーズをとった代表者(ミカフェート社)が全面に出ているではありませんか。
http://www.grand-cru-cafe.com/aboutus/
しかもこの社長、マスコミへの露出が大好きなようです。
http://www.grand-cru-cafe.com/information/
宣伝に血眼なレストランや料理人と同じく、出演番組を羅列しているのを見て、私はこの商品に興味を抱いたのです。
偶然と言いますか、昨年9月の一ヶ月間限定でJALが機内でこの高額コーヒーを提供していることを知り、まずは味見。
場所や環境の制限があるので仕方ない面もありますが、自分的にはまったく傑出していないと感じてしまったのです。ミカフェート社では購入客にドリップ(ペーパー)を推奨していますが、機内ではフレンチプレス。それなのにかなり薄く感じるんです。
http://www.jlife.jal.co.jp/special/headline/090904/index.html
そして今年になっての「エキュレ」訪問。オコチャマ、もとい、王様が自ら入れたコーヒー(勿論グラン クリュ カフェです)を飲んで更なる疑問が沸いてきたのです。確かにすっきりした味わいではあるが、フレーバーが物足りないというか「凄さ」を全く感じない。
ここは自ら購入して自分で入れてみようと、友里が軽い腰を上げるのに時間はかからなかった。
まずはHPからフルボトル(1万500円)を購入したのです。
http://www.grand-cru-cafe.com/howtobuy2/
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普段は挽いてもらったコーヒーを逐次購入しているのですが、このミカフェート社は焙煎した豆での提供。そこでミルにも拘らなければと業務用にも使えそうなフジローヤル(株式会社富士珈機)の「みるっこ DX」(定価4万500円)を購入。仕事(副業です)とは言え自分でもよくやるよと思いながらも、己の検証精神を満足させるにはこれしか方法がありません。
準備万端整い、ミカフェート社オススメのペーパードリップだけではなく、自前のフレンチプレスを使用したものも含めて何回もテイスティングした私の結論は、「スペシャルティ コーヒー」の6倍の飲後感どころか、そこらの「スペシャルティ コーヒー」より物足りないのではないか。
鰻や牛肉が柔らかいだけでは意味がないのと同じように、コーヒーもすっきりしているだけでは意味がない!
200グラムのボトル詰め売りだけではなくこの会社は「コーヒーセラーオーナーズ」(年間契約)としてなんと10キロ33万6000円の販売もしています。
http://www.grand-cru-cafe.com/howtobuy/index.html
生豆10キロをあらかじめ購入して預かって貰い、500グラムづつ20回に分けて都度焙煎して送ってもらえるというシステムです。
自称セレブの人たちにはたまらない営業戦略ではないでしょうか。
しかし私の情報では、プロ(レストランやコーヒー店)がこの会社から仕入れているのは「エキュレ」だけ。ターゲットは素人のセレブに絞る戦略と読みました。
最後に業務用の仕入れ値を参考に書いておきましょう。
あくまで通常言われている数字でありまして、取引量や種類によりまして前後はあると思いますが、
大手のコマーシャルコーヒー 2000円?/?
100%スペシャルティコーヒー 3000円?/?
上記数字は200グラムではなく、「?」単価であるところに注目して下さい。
ミカフェート社が個々の農園から直接買っているのか、競りを通して購入しているのか知りませんが、ここまで価格差が開くものなのか。私個人の購入値(1500円前後/200グラム)を考えると、「グラン クリュ カフェ」の価格の大半はシャンパンボトル代ではないかと思ってしまいました。
ただし、コーヒーは趣味・嗜好の世界のもの。人それぞれの価値観で感じ方は変わりますから、あくまで私の意見として感じ取っていただければ幸いです。
友里ブログを読んでいるその道のプロも何人かいらっしゃると漏れ聞いております。幅広いご意見をいただければ幸いです。