中途半端な多店舗展開の限界か、ドリームアーク

世界で株価が急落しているようです。寝ている間にNYダウが一時1000ドル下げたなんて信じられません。結果的には347ドル安で終わったものの、本日の東京市場はどうなることやら。週末ですし、かなり粗いものになるかもしれません。
ここのところ順調に上昇してしまい、追加の仕込みをし損なっていたのですが、今後もまだ下がるでしょうからこれから再度の「仕込み場」が戻ってくると前向きに考えております。

さて、TVでもかなり報道されていますが、元横綱若乃花の花田勝氏が客寄せパンダをやっていた「チャンコダイニング若」を運営していた「ドリームアーク」が昨日「自己破産」を申請しました。
私も最初の店である六本木店が出来た当初、家族で訪問したことがあります。ちゃんこ鍋など1つ1つは安かったですが、最終的には結構な客単価になったと記憶しております。味的には悪くなったような。
TVでは最高で29店舗と急速に「多店舗展開」したことが破綻原因のように報道していますが、直営以外にフランチャイズもかなりあったのではないか。大箱のはずでしたが、売り上げ(新宿店の絶頂期で月2?3000万円とか)が思ったより少ないことから、あまり酒類を飲まない若い人が「鍋」だけ食べに行っていたのでしょう。人件費も割合が高かったと聞きますから、根本的にビジネスモデルが脆弱であったと考えます。

しかし負債総額が4億円という数値に唖然。4億円で自己破産するということは、出資者の余力があまりなかったのではないか。もっと多店舗展開しているグラナダ、順調なのは「カンテサンス」くらいしかないと思うのですが、バックに義兄率いる楽天が控えているからか今でも安泰のようです。
要は出資者や協力者の懐次第。「ガニエール」(青山)や「ランベリー」の閉店も、スポンサーに資金的な余裕がなかったから。独立を考えている若き料理人は、資金を頼るなら中途半端ではなく大金持ちを抱き込まないと長続きは難しいでしょう。

順調に回復しているように見えた世界景気ですが、今回のギリシャショックでどうなることやら。飲食店業界の厳しさは未だ未だつづくと考えます。

今さら感はあるけど、政治屋は資質を問われない

日本国民の大半がこうなるであろうと予測はしていたものの、もしかして奇跡の解決法を「腹案」として出してくるのではないかと思っていた普天間移転問題。結局は期待通り、現状修正と徳之島併用の「無策」が剥き出しとなりました。
政治屋は頭が良いとは思っていませんでしたが、ここまで頭が良くなかったとは想定外。鳩山さんの

学べば学ぶにつけ・・・

という発言は、今まで勉強していなかったというより官僚など守旧派に取り込まれた結果なのでしょうが、これなら「猿」でも首相が出来るのではないか。
まあ、国会議員の中には、鮫の脳や筋肉質の脳を持っている方が沢山いるようですから、その中から選ばれた場合、鳩山さんのような首相が選ばれても仕方がないかもしれません。
未だに

選挙は小沢氏しか仕切れない

という伝説が飛び交っている永田町。手法を一回でも目の当たりにしてみれば、ワンパターンの「小沢選挙術」など簡単にパクれると思うのですが、要はまともな「根回し」や「交渉」ができる人がいないということでしょう。
選挙活動なんて自分でやるのは面倒ですが、勝つためにやることは単純なことしかないですから、指示するのは簡単だと思うんですけどね。

自民党では強面でやり手と勘違いされていた古賀誠氏が東国原宮崎県知事に接触して大恥かいたのが昨年夏。今年になっても、自民党で一番人気があって自分では一番頭が良いと思っている舛添さんも東国原氏に接触しましたから、永田町で「やり手」や「頭が切れる」といってもどうってことない。人の足を引っ張る事には長けているのでしょうが、あの小泉進次郎氏が論客に見えてしまうのですから、人材(頭)は知れております。

昨夏、政権交替した時、ただちに

普天間の移転先を沖縄県外にする事は、代替の県(都府)を探さなければならないか、海兵隊だけではなく米軍の存在自体を根本的に考え直さなければ解決できない
自民党が50年逃げてきたこの問題を解決するため、直ちにオープンな有識者会議(自称識者だけではなく色々な分野の人を巻き込む)を立ち上げる
今こそ日本人のアイデンティティを取り戻すため、多いに議論しようではないか

と同じくアホな国民にボールを投げてしまえば良かった。
日本には色々な考えや立場、利権に浸る人が居ますから、結論がでるはずがない。侃々諤々ではなく喧々囂々となって収拾がつかなくなるでしょう。
そうやって時間稼ぎすれば、次期衆院選までの4年間は持ったと思うのですが、理工系コンビの頭には、

ボールは持たず、すぐ投げ返す
目先を変えつづけ、引っ張れるだけ引っ張る

という交渉の「基本」がなかったのでしょう。
誰にでもどんな頭の人にも開かれた政界と言ってしまえばそれまでですが、政治屋に「資質」は関係ないといっても過言ではありません。面の皮が厚いだけで充分なようです。

世は自分勝手な人ばかり

自分の都合で「穴子」を仕入れない(仕入れられない)だけなのに、市場の入荷不足と偽るような発言をした料理人。コース天麩羅で穴子がないというのは、古くはクリープのないコーヒー、今ならコハダのない鮨屋、お椀のない和食店、仔羊のないフレンチ、ニンニクのないイタリアン、オムライスのない洋食屋のようなものです。自己都合を別の理由に転嫁する姿勢、気に入りません。

でももっと自分勝手な人はいるんですね。GW前だったと記憶しておりますが、更なる路線削減を発表したJAL。ついにJALではイタリアへ直接渡れなくなるようですが、これは破綻を免れ再建するには仕方ない選択肢。
ところが、路線がなくなると自分たちが困るからでしょう、いくつかの知事達が合同で路線存続を要請したとの報道がありました。
潰すと混乱を招くと公金に近いものを投入したJALに、自分たちのためには損をしてでも続けてくれと言う自分勝手な知事たちを見て、私は呆れたのです。
自分たちが不利益を被るくらいなら、他人が不利益のままでいてもらいたい。気持ちはわかりますが、これを堂々と要求して良いものなのか。そんなに路線を維持して貰いたいなら、まずは

運賃を倍払ってシート数も保証する

とか

?マイナスはすべて補填する

とか言うのが世の常識ではないでしょうか。批判するのも批判を受けつけないのも自由でありますように、採算があわないから辞めるのも自由であるはずです。なんで、損出してまでやらなければならないのか。
損しても商売しているのは、「美かさ」の刺身(あくまで主人の自称であります)くらいではないか。それでも天麩羅とのトータルバランスを考えてのこと。他の路線との損得を考えて、切り捨てを決断した路線には、存続させる「価値」はないはずなのです。
自分勝手な知事達には、まずは「美かさ」の刺身と天麩羅を食べていただきたい。世に本当に損してまでやっている商売がないことがわかるはずです。

更なる自分勝手は沖縄在住以外の日本人全員か。
戦略上の問題で米軍基地(海兵隊)は沖縄以外では無理だという「後付け」でどうやら完全県外移転を断念したようですが、仮に県外移転にアメリカが同意したとしても、肝心の移転先に名乗り出る、いや、嫌々ながらも受け入れる都道府県、市町村が1つもないではないか。
嫌なことを人に押しつけ、自分は安全地帯でじっとしていたい。その気持ちはわからないではないですが、これでは沖縄は納得しないでしょう。(基地関係で儲けている地主など一部の人は納得です)
戦略上の問題(連携?)なら、沖縄の基地を全部鹿児島、もとい、沖縄以外の県外にセットで移転してしまえばいい。
戦略上の問題と言っても、沖縄という土地がなかったら別のところに基地をつくったでしょうから、選択肢は色々とあるはずです。世にはメリットだけではありません。沖縄に米軍基地を置くことにも、メリットとデメリットがあるのではないかと私は考えます。

日本人がみんな、米軍基地はいらないというなら出ていって貰うしかないでしょう。
安保を破棄し完全独立となるか、中国の傘下に入ってバブルのおこぼれを享受するか、ロシアにくっついて骨までしゃぶられるか、「米軍不要」でも選択肢は色々あるのです。
新聞などマスコミは、問題を矮小化して面白おかしく他人事のように報道していますが、なぜこの根本的な議論を国民に提起しようとしないのか。
TVでは、元読売新聞記者の大谷 昭宏氏が似たような発言をしていますが、アナウンサーや他のコメンテーターはスルーするばかりであります。
新聞社もTVも私に言わせるとみんな「ヘタレ」。臭いものには蓋をする習性が直らない限り、日本に真の民主主義は根付きません。