最近訪問した店 短評編 2010-23

昨日、日刊ゲンダイと夕刊フジの二紙にそれぞれ友里的に興味ある記事が載っておりました。まずはライバルのフジ。

この夕刊紙、サラリーマン向けにしては論調が保守過ぎて好きではない(サンケイも嫌い)のですが、日本橋高島屋でのイヴェントで食中毒が出たとの記事がありました。しかもその犯人が宮崎牛を使った「ステーキ弁当」だったそうです。口蹄疫で苦しむ宮崎県を励ますイヴェントだったそうですが、足を引っ張る結果となりました。
しかしこの弁当、宮崎市の「ホテル浜荘」の調理人が造ったそうですが、手の甲を火傷したにもかかわらず手袋を付けずに盛りつけを行い、結果「黄色ブドウ球菌」が発見されたとか。やけどの傷を負ったまま直接口に入る食材をいじったわけですから、職業意識の低さに呆れるばかりであります。

日刊ゲンダイでは「内々定」を取り消しした会社に損害賠償を命じる判決が福岡地裁ででたことが載っておりました。
確かに内々定の取り消しは原告の期待を裏切るものですが、今までの卒業予定者は、後ろ指さされない行動をとっていたというのか。
いくつもの会社から内定を貰って喜び、内定を蹴っ飛ばす人が多かったのではないか。そんなことをするから企業防衛上多めに内定や内々定を出さなければならず、リーマンショックなどで取り消しをしなければならない状態の会社もでてきてしまったのです。
日本も一応契約の社会でありますから、会社も就職希望者も立場はイーブンのはず。内定や内々定を取り消した会社が損害賠償を支払う義務があるなら、同時に内々定や内定を了解しておきながら蹴っ飛ばした就職希望者へも会社側は損害賠償請求をしたらどうか。
世には「良いところ取り」はないと私は考えます。

またダイエー創業者・中内功氏の次男、中内正氏が相続税法違反(実態は贈与税法違反ではないか)で逮捕されたという記事にも唖然。修正申告や重加算税納付だけではすまされないほど悪質だと判断されたのでしょうが、逮捕されるとは中内家の凋落のほどを物語っていると思います。
中内功氏の長男は私と似たような年代で学生時代の噂を良く聞いたものですが、派手にマスコミで扱われたほどこの兄弟は「やり手」ではなかったとのこと。はっきり言うとまったく「キレ」がなかったと聞いておりました。
今回も国税とやりとりでかなり「ヘタうった」としか考えられません。世は冷たいと言いますか、現在の中内家には優秀なブレーンが寄ってこなくなったのでしょう。

さて3店です。

清壽
楽亭で修業した人の独立店ということで、ネットなどでは人気の天麩羅店。しかし20年近く楽亭に通っている私は、そんな弟子がいたか鮮明に思い出せなかった。確かに主人の横で追い回し的な事をしていた人はいましたけど。
今回初訪問して、この主人の顔を見て「そう言えば居たかなー」とやはり鮮明には思い出せませんでした。天麩羅の評価は再訪してからにします。

白金 ふくだ
タレントだか芸能人も通うという白金高輪の寿司屋。マスコミ露出の割に、主人が修業した寿司屋が公開されていない不思議。
客単価1万円台後半の店ですが、ツマミや握りのすべてに疑問でありました。主人はかなりの自信を持っているのも私には理解できなかった。

豚組しゃぶ庵
また行ってしまいました。知人家族にこの店のファンがいるもので。
メニューや価格設定が猫の目のように変わりますが、「食べ放題」のセットは3500円からありますし酒類も安い。友里的には悪くない店だと思います。ただし、オープン当初より肉質は落ちているんではないかと。

「店評価ブログ」を更新しました

床屋談義と揶揄される政治ネタが続きましたので、本日のお題は「宣伝」とさせていただきます。
おかげさまで「月刊めしとも」も創刊してから2年目を迎えることが出来そうです。出版不況で廃刊が相次ぐ雑誌が多い中、これも皆様読者の方々のお陰と感謝いたしております。
7月号からは「てこ入れ」なのか誌面の大きな?リニューアルがあるようですが、オカザワはじめ友里も何とかクビにならないようですので、相変わらずのご贔屓をお願い申し上げます。

この創刊1周年を記念して、めしとも編集部は読者プレゼントを企画しています。
友里として何のプレゼントが良いのかを熟考の結果、「食事ご招待」を提案しました。
友里掲示板では勝手に「熟好き」と決めつけられましたので、妙齢な女性読者限定(公平ではないし、「めしとも」に女性読者がいるかも疑問なので却下の可能性大)の条件も付けております。(ただし、友里掲示板の隔離部屋のお二人なら無条件で当選させちゃいます。)

友里所蔵のワイン(秘蔵と書かないところがミソですが、せこいワインは考えておりません)も何本か提供させていただきたいと考えております。

この友里プレゼント企画にJ.C.オカザワが対抗するとしたら、

下町居酒屋ツアー

でありましょうか。友里の企画と応募者が被ることはないですから、オカザワプレゼントに応募者ゼロは避けられるでしょう。

さて「店評価ブログ」、今回でしばらく休業です。ベースとなる日刊ゲンダイのコラムがこの6/3で休載となりました。再開は9月ですので、それまで土曜のブログネタを何にするか、思案中であります。

「店評価ブログ」に、迷走や暴走という形容では言い表せない、もはや自爆走としか表現できない京都吉兆の「HANA吉兆」と、似非京都弁をやめて標準語に戻した「幸村」をアップしております。
名古屋の「京加茂」の料理は今年最悪でしたが、この「HANA吉兆」のワイン会席もそこらの店に負けないほどひどい。よくこんな料理を1万円で出していると感心するといいますか、「吉兆」の看板で出す三代目の厚顔さに呆れました。

ぜひお立ち寄り下さい。

http://tomosato.net/weblog2/

見直したぞ、資生堂

本当に発表するのかと疑問だった内閣府令による「個別役員報酬」の開示義務。上場企業で1億円を超える役員だけに限定されていますが、他の企業が躊躇する中、資生堂はいの一番に開示してきました。しかも1億円以下の副社長(6600万円)まで開示してきたのですから私は感心したのです。

大会社と言ってもたいした自社株を持っていない「サラリーマン社長」がほとんど。中小企業と違ってこの手の社長達は「個人保証」をしていませんから、会社を左前にしてもノーリスクです。
株主代表訴訟をされても、「その当時最善と思われた経営判断をした結果」と逃げれば責任は追求されない美味しいポジションなんです。

会社に貢献したと言うより、ボス(上役)に貢献して出世街道をばく進した人がほとんどですから、私は1億円自体がどんな大企業でも貰いすぎだと思うのですが、それでも他の企業に先駆けて、1億円以下の副社長まで開示してきた資生堂の企業コンプライアンスに敬意を表したい。(額には不満でありますが株主ではないのでスルー)

メガバンクなど、何とか開示しないで逃げることは出来ないかと画策していると漏れ聞いたことがあります。
当然社長などの役員は1億円を超えているようですが、表面的な報酬額を1億円以下に下げて公開を逃れたい。ただし本当に下げたら困るので、「交際接待額」を増やすとか、他の手当にその減額分を振り替える、といったセコイ検討をしているというのです。
個別の役員賞与を開示する義務はないと思いますので、賞与へ振り替えると言った方法もあるかもしれません。
私に言わせると内閣府令も甘い。その役員が自社から受け取る現金以外も含めたすべてのインカム(1億円以上)を株主へ開示させるべきだと私は考えます。

いい歳こいて娘みたいな歳の女性と「路チュウー」を激写されたメガバンク社長やTV局社長も居ました。
普段から経費で飲み食いし、更に1億円以上の報酬を受け、会社に貢献しなくても「路チュウー」出来る上場企業社長。
これじゃ、頑張って会社に貢献するより、ゴマすって出世した方が得だと上ばかり見る「ヒラメ社員」が増えるのは当然のこと。
私は世のサラリーマンへ忠告したい。

仕事が出来過ぎる、頭が切れすぎると出世はしにくい。
出世したいなら、爪を隠してゴマすりに徹しろ。?

弱将のもとに強卒育たず、といいますか、弱将は「荒馬」を乗りこなせません。
人は上へ行けば行くほど、自分を脅かす能力の高い人を排除し、イエスマンを集めるのは自己防衛本能が働くからであります。

過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し

アホな上司でも黙って耐えてイエスマンに徹するのが出世の早道。やり過ぎても大丈夫なのは上司への「ごますり」と「ヨイショ」だけなのです。

後継者に自分より能力の高い人間を指名する人が居るでしょうか。院政を敷けないだけではなく、自分の社長時代の業績が埋没してしまうではありませんか。
あの「ロオジエ」の名シェフと言われたボリーさんでも、後継に指名したのはメナールさんで世間の驚きを買いました。
自分とはタイプが違うというシェフなだけではなく、現在の「ロオジエ」の評判を考えると、この法則(自分より能力の落ちる人を後継指名する)はグランメゾンなど飲食業界にも当てはまるのはないでしょうか。

「ロオジエ」、半年ほど訪問しておりませんが、ここ1年が注目かもしれません。