海外トイレ事情

昨晩無事帰国しました。本日から平常モードでありますので、よろしくお願いします。

欧州某国の空港からのフライトでしたが、日本柔道関係者を出発ラウンジで確認しました。男子監督の特徴ある顔ですぐわかったのですが、彼らは体もデカイけど声もデカかった。食欲もすごく、オムスビが即品切れとなってしまいました。
同行者(引率者なのかオヤジさんとか呼ばれていました)はファーストクラスに座っていたようで、終わりの見えない不景気の中、この業界?は景気が良いようです。

さて今回だけではなく、毎回海外へ行った際にいつも不満に思うのがトイレ事情であります。本日は尾籠な話になりますこと、お許しください。

まずは何と言っても日本が世界に誇る発明品ウオシュレット。もちろん友里も日頃愛用しているのですが、この優れものが海外では普及されていない。
5つ星ホテルにでさえ設備されていないくらいですから、高級品だから敬遠されているという理由ではないでしょう。以前、水質(日本と違ってカルシウム?が多くノズルが詰まりやすい)の問題だと聞いたこともあるのですが、ハワイのデューティーフリーショップで見かけたのは以前のブログに書きました。やれば出来るではないか。

近代技術を駆使すれば、海外の水質にも充分対応できるウオシュレット(商標登録でしたっけ)が開発できると思うのですが、なぜ普及していないのか。海外にはビデなるものが存在しており、この手の洗浄方式に違和感は持たない国民性だと思うだけに不思議であります。

最近海外へ留学する日本人が激減したとの報道がありました。その理由の1つが

ウオシュレットもないような国へ行きたくない

でありました。日本の技術や芸術の進歩のためには、ウオシュレットの世界普及を最優先することが必要です。
実は友里、昨年だったか、さとなお氏の「さなメモ」を読んで

携帯ウオシュレット

なるものの存在を知りました。早速ネットで取り寄せて昨秋のアルバ旅行へ持っていったのですが、面倒くさくて一回も使用しなかった。
使用しない不便さ以上に、使用する際の面倒さが上回るとの判断の結果であります。かくしてこの装置は我が家の物置に眠ってしまいました。
尾籠ついでで申し訳ありませんが、帰宅後に使用した我が家のウオシュレット。精神的にも落ち着きました。

さてもう一つ、便器の話です。
全部とは言いませんが、結構な割合で私には考えられない形状の便器(正確には便座)があるのです。なんと

本体(便器)より便座の方が小さい?

のです。
真上から見ると、便座の外側に本体(便器)の淵がはみ出でいるわけです。実際にはどうかわかりませんが、座ったとき尻や足の一部が、便器の縁に接触してしまうのではないかと、このタイプの便器に出会うたび毎回不快な気持ちになるのです。

なんでもうちょっと便座を大きくしないのか

私には海外の便器メーカーの設計思想がまったく理解できません。

そして最後がこれまた尾籠になるのですが、空港など公共施設内の小便器であります。これにも頭をいつも痛めております。どこが問題かと言いますと

設置場所が高すぎる

背丈はこの歳まわりでは標準の友里、決して足が長いとは言えませんが、それでも5センチも10センチも標準から短いわけではありません。
それなのに下手するといざというとき、上方へ打ち上げるようにしないと事が出来ないのです。背伸びすることはしょっちゅう。

海外にだって私並みの足の長さの人(背の高くない人)も存在しています。子供だっているではないか。彼らを犠牲にしていいのか。
大は小を兼ねる、の反対で小便器の場合は

低は高を兼ねる

つまり、足の短い人が安心して用足しが出来る小便器は、足の長い人でも大丈夫だということです。

足の長さで使用感の変わる壁掛け型ではなく床置き型もあるではないですか。海外公共施設の設計者には、ぜひとも一考していただきたい大きな問題であります。

帰国直後で不満が溜まっていたとは言え、本日は大変尾籠な話で申し訳ありませんでした。

ただいま日本へ移動中

本日は欧州のある国(イタリアです)から移動中でありまして、もうしばらくしたらここ経由地の空港を出発。10時間以上乗って日本時間で夕方まで機上となりますので、この時間帯(乗り継ぎの待ち時間)しかブログをアップできません。よって本日は簡単に〆させていただきます。

何のネタにしようか迷ったのですが、おそらく今年で最後の訪問となる今回のイタリア地方、その名産である白トリュフの価格についての最新情報です。?

今年の白トリュフの大きさは驚くほどでかいものが多く見られましたが、香りと言いましょうか質はイマイチ。見かけ倒しと言えるかもしれません。まともなリストランテでも、素晴らしいブツには巡り会えませんでした。
質が悪ければ相場も落ちるのは当たり前です。あくまで街の店(トリュフ店)での小売りでありますが、今年は去年より3割方価格が落ちておりました。
アルバ産トリュフ、大きさによって異なりますが(大きいほど単価が高くなる)キロ単価はだいたい

2000?3000ユーロ

日本の店で使用する大きさですと、2000?2300ユーロ程度、つまりキロ20数万円と言うところであります。安いものならキロ2000ユーロを切るものもありました。
日本でよく見るサイズ(20グラムくらい)なら、1ヶ5千円しないのです。小さいものなら数千円くらいでありました。

このアルバ産白トリュフが日本へ輸入され、仲介業者を経由しての店仕入れとなると、どのくらいに跳ね上がるものなのか。
数年前はキロ80万円といった伝説まで流れておりましたが、今年の白トリュフ、まさかキロ50万円以上の値付けをするのでしょうか。
現地小売店での価格がキロ2000ユーロですから、仕入れはもっと安いはず。白トリュフを取る人から直接買ったら想像できないほど安いのではないでしょうか。
現地では白トリュフをかけた料理(タヤリンなど)自体で30ユーロくらいでありますが(白トリュフの追加が20ユーロくらいが一般的、)日本では白トリュフだけで5000円くらい追加を取るところが普通ではないでしょうか。

儲けているのはインポーターなのか、流通業者なのか、それともレストラン自体なのか。解明したいと思うのは友里だけではないでしょう。
日本での今年の白トリュフの仕入れ価格(キロ単価)やレストラン提供価格をご存じの方、掲示板やメールでお教えいただければ幸いです。

友里征耶のワイン談義 3  3つ星のくせに扱いが粗雑過ぎる!

本日12時間後に帰国の途につきます。あらかじめ予約しておかなければ乗れないタクシー(地方ではその地の最高級ホテルでも周りにタクシーはスタンバイしていませんよ、朝倉さん)で空港まで行き、ドイツの空港を経由して日本へ戻ります。乗り継ぎ時間を入れてホテルから自宅まで20時間以上の長旅。歳を考えると結構つらいものがあります。

さて本日は久々のワインネタです。前々からフランスを訪問する度に気になっていたのが、ワインの取り扱いの粗雑さであります。
今回も訪問した3つ星2店で手荒い作法にあいました。別に日本人だからと特別に手抜きをされたわけではなく、他の客にも同じような作法でしたから、ワインサービスは日本の方がはるかに丁寧ではないでしょうか。

まずは空飛ぶ料理人プロデュースのパリ店。
値付けが高く古いワインがないリストでしたが、リスト外からのオファーで了承したのが

‘90 シャンボール・ミュジニー ヴォギュエ

1990年から復活したと言われているヴォギュエでありますが、造りが変わって早飲みタイプのはずで乗り気はしなかったのですが、予算的にもこれくらいしか頼めず渋々承諾。
一応20年ものですから、フレーム型のパニエ(正式名称知らず)に入れて来てパニエ抜栓したまでは良かったのですが、グラスに注ぐとき一々垂直にボトルを立てるんですね。

ソムリエの2次試験(実技)で一番重要視されるのは、抜栓からデカンタージュまで、一度パニエに固定したらその角度以上にボトルを立てないこと。特にデカンタージュ中は、一気に流し込んでボトルを少しの角度でも上に戻すことは許されなかった。
ボトル内の澱の飛散を防止するためなのですが、空飛ぶ料理人の店のソムリエ達は、平気で何回もボトルを立てるのです。これならパニエに入れる意味がないと言うものでしょう。

もう1つは、私の好きなクラシックな料理を出す3つ星。頼んだワインは

‘79 リショット・シャンベルタン  Bonnefond

全く知らない造り手でしたが、ワイン自体は美味しかった。でもここのソムリエも私には驚きの作法だったのです。
30年ものワインなのですが、まずは垂直に立てて抜栓。しかもソムリエナイフではなく、素人用のねじ式?のスクリューを使ってであります。
この方式だと、スクリューがコルクの下面を貫通するので、コルクの粉がワインに混ざってしまいます。フランスのソムリエはコルクの粉に対して寛容なのでしょうか。
15年ほど前に「ギイ・サヴォア」で61年ピションラランドを頼んだ際も、ソムリエはねじ式スクリューで抜栓しておりました。日本では考えられないアバウトさであります。

しかもこのソムリエ(今回訪問の店)、己のテイスティングのため注いだ後すぐボトルを垂直に立ててしまったのです。かくして私に注がれた最初のワイン(テイスティング用)から澱が混ざっておりました。
ワイン自体は美味しいものでしたが、古めのワインでありながら注ぐ度にボトルを垂直にしますから(他の客も同じ扱い)、日本のサービスに慣れた人には、気が気でない食事となったのです。

パリだからといって値付けが安いわけでもなく、レアなワインが揃っているわけでもない3つ星ワインリスト。10数年前までは魅力的なワインがリストアップされていましたから、ことワインに関してはフランスへわざわざ来る必要はなくなったのかもしれません。

最近は料理人希望者だけではなく、ソムリエなどサービス希望者も海外へ修業に行っていると聞きますが、ことソムリエに関しては、わざわざ海外へ行く必要があるのか。少なくともパリなどフランスの大都市へ行く必要はないと考えます。日本では通用しない作法を身につけてしまうでしょう。

ちなみにイタリアのワイン産地での値付けは相変わらずお安かったです。