ミシュラン関東2011年版の発表が本日横浜地区であるようです。最初は六本木であったと思うのですが、プレス会場が年々都落ちしてきてついに東京を離れてしまった。
今年から横浜と鎌倉の店を掲載するので、営業的には横浜でプレス発表した方が良いのかも知れませんが、東京から駆けつける記者やカメラマンが多いとは思えません。プレス発表直後に星付き店はネットで確認出来ますし・・・
さすがにもう取り上げるTV局はないのではないかと考えます。
さて先週のブログで取り上げた「カンテサンス」岸田シェフのグラナダグループからの独立情報、友里掲示板やメールで予想したほどの反響がなくがっかりしておりました。以前取り上げた商売ワイン会であるブルゴーニュ魂でもなかなか定員に達しなかった「カンテサンス」。一時の勢いはもうなくなっているのかもしれません。
賞味期限が気になる「カンテサンス」の岸田シェフでありますが、独立は既定路線のようです。今回また追加の情報を入手しましたので本日取り上げることにしました。
あくまで伝聞(岸田氏やグラナダに問い合わせしても具体的には回答しないでしょう)でありますので噂レベルと思ってください。
本日のお題は岸田氏がグラナダへ支払う独立金であります。その具体的な金額を先日業界関係者から漏れ聞きました。なんと
1億円台半ば
であるというのです。何人かのスポンサーがいるのでしょうが、あまりの高額に私は驚いたのです。
ジャンルによって異なりますが、一番高く付くと思われるフレンチでも、大箱や成金趣味にしなければ内装や厨房施設、保証金などすべての総予算は
5000万円超
ですむのではないか。どんなに浪費しても1億円はかからないと考えます。現在の「カンテサンス」施設の残存価値を考えると、噂されている金額の大半が「カンテサンス」の暖簾代ではないでしょうか。
この暖簾代の情報が正しいとするならば、そこまで支払ってもペイ出来ると岸田氏は判断したのでしょう。確かにこの先何十年も3ヶ月先まで予約が一杯という状態が続いたら大丈夫かも知れませんが、5年先、10年先も予約困難であり続けるという保証は何処にもありません。
スポンサー達への配当も本来は考えなければならないでしょうし、出資金ではなく借入金であるならば金利の他に元本返済が待ち受けております。
私が想像するに、スポンサー達は相当なお金持ちで配当なども求めないのではないか。配当のかわりに予約便宜や店内で「オーナー然」と振る舞える
見栄
だけ張れればよいと思っているのではないか。
俺はあのカンテサンスのオーナーだ(岸田氏のスポンサーだ)
と彼女(彼氏)、親戚、知り合い、そして取引先に自慢できれば配当なんていらない、と思っていてくれれば、出資金(1億円台半ば)は
貰いっぱなしで返還不要
でありますから、これほど楽なことはありません。
しかし世の中そんなに甘いものではない場合が多く、リスク(金利や元本返済、配当免除)のない出資を受けてしまうと
真剣さ
が欠如して経営がうまくいかない場合があるんですね。また、出資者も未来永劫「左団扇」で居続けられるという保証もありません。何らかの事情で出資金の返還を要求されるというリスクも考えなければならないのです。
先日のブログでは場所も変えず店名も変えない、いわゆる
居抜き独立
は賢明な判断であったと述べましたが、この高額な暖簾代が事実であるとするならば、必ずしも正解であったと言えないかもしれません。
リスクをとって新天地で心機一転はじめた方が、長い目で見て正解であった可能性もあるわけです。