ただいま欧州移動中

12時間近くのフライトが終わって、先ほど経由地に着きました。乗り継ぎ便の接続が悪いようで、4時以上スタンバイしなければなりません。本来なら経由地で一泊したいところですが、スケジュールがタイトでありまして一泊の余裕がありません。目的地への到着が夜中になってしまうのは若い頃は平気でしたが、50を過ぎると体にきついです。

しかし再建中とはいえ不便になったJAL。次の旅行でイタリアへ行く予定なのですが、ローマやミラノからでも日本への直行便が無くなってしまって誠に不便。
直行だったら10時間あまりで帰れるのに、経由となりますと最低でも3時間近い乗り継ぎ時間を取らなければなりませんから、最短でも15?6時間を要してしまうことになります。
ANAはどうなっているのかわかりませんが、目的地によって航空会社を使い分けることが必要かもしれません。

数週間前でしたか、友里掲示板にちょっと書いたある飲食店関係者からのクレームメール。真摯に対応させていただきまして収束したと安堵していたら、昨日また別の店関係者から半分脅しのようなメールが飛び込んできました。この方の店は以前、シビアに評価させていただいただけに腹に一物もたれていたのでしょうか。

しっかり本名で名乗っているのでその潔さは認めるのですが、あるパーティで私を偶然みつけたようで、私の顔をアップで撮った写真を自身のブログに

載せない方がいいですよね。お返事おまちしております。

と仕掛けてきたのです。
1年以上前に素顔をさらした外国TV番組の動画URLを友里掲示板に公開された私としましては、今さら写真を公開されても(そんなにアクセス数があるとは思えないブログのようですし)どうってことないのですが、私の返事を待っていると言うことは

お願いだから写真を公開しないでくれ

と私が懇願するとでも思っているのでしょうか。
「しみづ」の一件でもおわかりの通り、友里にその手のブラフは通用しないのは飲食業界の常識になっていると思っていただけに私は驚いたのです。
私のことより自分の立場を考えた方が良いのではないか。今はブログネタに困っていませんが、このようなメールは友里にとって

絶好のブログネタ

であります。ネタ不足になった友里が、店主の実名入りのブラフメールをそのまま転載して

ブログ稼ぎ

をするということが想像できなかったのでしょうか。私の性格を理解していれば、ついでに私の彼への返信メールと彼のブログのURLも貼り付けてしまうことも充分予想されることであります。
私の出した返信メールでは一応

実名入り(店名も入っています)メールをそのまま公開されるのが嫌なら返事下さい

と書きましたが、店主はどう対応してくるか。
この歳になりますと無用な軋轢やもめ事は避けたいのですが、

降りかかる火の粉

は払わなければなりません。

そろそろ飲食業界も歴史(大げさ)というか、先達の脇の甘い料理人(友里にブラフを仕掛けた人たち)の苦い経験を学んでいただきたいと考えます。

来年予定している出版本のご紹介

時々ブログでミニ宣伝している友里征耶初の「オススメ本」。今年後半は、掲載するにあたって最終確認をする意味でプレリスト(初年度のミシュラン風)にある店の再訪に大半を費やしております。
京都を含めた和食や鮨などのジャンルはだいたい固まったのですが、肝心のフレンチとイタリアンの再訪がはかどっておりません。フレンチで未訪問(最近再訪していないという意味です)が10軒、イタリアンも8軒くらい残っているでしょうか。

単純に考えても週5日つかったとして1ヶ月はかかってしまいます。これだけに特化できませんし、他のジャンルでも残っている店がありますから、最終的に確認が終わるのは1月末までかかってしまう計算になります。
初稿の期限は2月末、発売は4月はじめを狙っていますから、友里にとっては結構タイトなスケジュールに追い詰められてしまいました。年開けてから店再確認とパラで原稿を書いていけば良いのですが、こと原稿書きに関しては先送りする体質でありまして、締切日が迫ってこないとなかなか自分に鞭を入れることが出来ません。

思えばデビュー当初は純粋でした。仕事の依頼が来たらすぐ対応して原稿も締め切り日と関係なくすぐ提出していたのです。
当時は日刊ゲンダイのコラムを週に5日分ベースロードで持っていましたが、難なく原稿を書けていました。
本来なら慣れがでてより原稿処理のスピードが上がっているはずなのですが、私の場合は逆。コラムに関しては以前の倍の時間をかけているかもしれません。

その理由は2つ。
1つは名誉毀損裁判で敗訴した経験から、

辛口のトーンを薄めることなく、提訴の口実を与えないような文章

をない頭で都度考えているからです。
さとなお氏や関谷江里さん、門上さん、マスヒロさんのように、

ヨイショ

に徹していたら、原稿なんて滝の水の流れの如くあっという間に仕上がってしまうだけに実に非効率な仕事をしていると思ってしまいます。もう1つの理由は

出がらしに近くなった

ということでしょうか。正確には仕事のオファーが年々多くなってしまって、友里らしい面白さ(独自性)を出していくのが大変になってきたということです。
マスヒロさんたちのように、何回も同じような事を使い回して出版を繰り返すことを潔しとしない友里。出版に関しては特に

新味

を出すよう考えております。
J.C.オカザワのパート2もの(庶ミンシュランとかドクロ本)など安直な続編がことごとく失敗していることをみるにつけ、

初版印税貰い逃げ(増刷がなく初版が売れ残ったという意味です)

だけは避けたいと思っているからであります。
映画もそうですが、だいたい続編というものは初編を上回る出来になりません。拙著の「シェフ板」の続編(赤本)は、自分で言うのも何ですが初編より出来が良かったと自負しているのですが、売れ行きは初版より減ってしまいました。
この教訓から、同じような切り口の本は楽ですけど避けるようになったのです。
切り口が斬新だと言っても、組んだ相手(J.C.オカザワ)が悪かった「グルメバトル」も売れ行きがパッとしませんでしたから、珍しい企画が良いと言うものではありませんけど。

さて、そろそろこの友里征耶初のオススメ本の出版社を公開することにしましょう。大方の予想を裏切るかもしれませんが

鉄人社

であります。この友里に「オススメ店」を書かせるというのは、関谷江里さんや門上武司さん、そして大御所マスヒロさんに

公正な店評価

を求めるより難しいと思うのですが、鉄人社編集者の熱意に乗ってしまいました。
出版社名まで明かしてしまいましたから、この数ヶ月で企画が潰れることのないよう祈るばかりであります。

ついでにオススメ本の次の出版も控えていることをここに開陳します。T社からのオファーで

誰も書かなかった有名店の真実(仮題)

を来年後半に出版予定であります。
「グルメの嘘」(新潮社)と被るとオカザワの二の舞になりますので、如何に新鮮味を出すかが問題です。

さてそろそろ出発の時間が近づいてきました。これから時差のある地へ出かけてきます。現地から可能ならオンタイムな情報もブログに書きたいと思っております。
1週間後には日本の店訪問に復帰する予定ですので、しばしお待ち下さい。

最近訪問した店 短評編 48

ミシュランガイド関東版、友里の予想以上に苦戦しているようです。
この原稿を書いている段階でアマゾンランキングは

42位

と不発。レビューも1件しかついておりません。去年までは売れ行きが右肩下がりと言っても発売1ヶ月くらいまでは、ランキングが

1位

であったと記憶していますから、今年は散々な結果になるのではないでしょうか。

さて6店です。

鮨 生粋
詳しくは11/6の店評価ブログに書いております。関西にあっては江戸前鮨かもしれませんが、東京にあっては自称江戸前鮨のレベルでありましょうか。
常連客のレベルアップ(江戸前鮨に関してだけです)がひいては店のレベルアップになると考えます。

長田タンク筋
最近は「長田」ブランドが流行っているそうです。
「牛すじぼっかけ」と「そばめし」がウリとのこと。味濃くMSGたっぷりでありましたが、この手の料理はこういうものなんでしょう。

甚六
知人家族と久々の訪問。モデル出身と言われるオーナーが自ら焼いていた小さな地下の店からたまに通っている店です。
今回ワインの持ち込み(3000円)が出来ることを知りました。しっかり料理を沢山頼んで客単価を上げましたので、ワインの持ち込み(1本だけ)はお許しください。

AWキッチン
偶然通りかかって見つけたパスタをメインにするお店。ランチでしたが、1600円ほどの農園野菜パスタを食べました。
野菜の量が多いとは言え価格も強気の設定。夜にどんな料理を出してくるのか、評価するには再訪が必要です。

京味
ご存じ丹波の松茸の時期に訪問。この時期を狙う常連客が多いようで、2回転しておりました。
もちろん支払い額に見合う食後感でありました。

鮨 さいとう
1ヶ月前の予約で今年2回目の訪問。結構食べても(ツマミも)同じグループの「真魚」の昼と同じくらいか。
これまた満足の食後感でありました。