友里征耶の週間食日記 2011-1

この数ヶ月の荒れ模様の結果なのか、友里掲示板の雰囲気が一変してしまいました。モウラ時代からの常連の方々の書き込みがなくなり、アンチだかシンパだか微妙な立場だった一見KYのディープな方も消え去り、アンチや店関係者の突っ込みも消滅。友里としては寂しい限りであります。

少なくなった書き込みの中、ブログに対するご意見を読んでちょっと考えさせられました。
日曜の「店短評編」についてでありますが、内容を充実させて一日おきにでも友里ブログで掲載した方が、読者層が広がるというものであります。
現状は土曜日に、別枠の「店評価ブログ」で2店ほど評価を公開しておりまして、私はそれで充分だと思っておりました。

確かに1日に2店も出さず、小出しと言いますか1店ずつだしたほうが読者を引っ張れると思うのですが、元々が日刊ゲンダイのコラムの転載ですから、小細工みたいでやりたくない。
かといってわざわざブログのためにだけに内容充分な店評価を書くのはしんどいと言いますか、正直にいいますと副業とは言え

商売にならない

のであります。長引く不景気の影響か、グルメ関係の雑誌や書籍の売り上げは落ちるばかり。その影響は「月刊めしとも」の休刊で職を完全に失ったJ.C.オカザワだけではなく、この友里にもボディーブローのように効いてきております。
現在レギュラーは週に2回掲載の日刊ゲンダイのコラムと、あと数回で終わるであろう月1回「ZAITEN」の

友里征耶の一口両断

だけ。考えてみればオカザワほどではないですが、「めしとも」の休刊は友里にもかなりの打撃であったわけです。

今年は2冊の出版を予定しておりますので、その印税収入で「めしとも」の補填ができますが、来年以降はどうなることか。一日も早い

菅さんの退場

で景気回復をしてもらわないと、友里征耶は実質引退に追い込まれるかもしれません。

さて食日記です。

月曜日
夜:東麻布のフレンチ
今回はシェフお任せコース。この価格(8000円)でアミューズ、前菜2皿、魚、肉とフルスペック。相変わらずディープな味付けでCP良かった。

火曜日
昼:銀座の和食店
夜:銀座の鮨屋
昼は知人と和食屋で蕎麦。夜のコースにも蕎麦が出てくる店ですが、昼に営業しているとは知らなかった。
夜は予約が取りやすいツマミも充実の銀座鮨。食べて飲んで2万円前後は銀座としてはお得です。

水曜日
夜:横浜の焼鳥屋
関連会社での打ち合わせの後、忘年会を兼ねての訪問。この夜は自腹ではなく他腹でありました。焼き鳥だけではなく居酒屋料理も充実していて楽しめました。

木曜日
昼:銀座の天麩羅屋
夜:銀座のフグ屋
銀座の3つ星天麩羅がイマイチだったので、その比較として兄貴の店を久々に訪問。しかしいつの間にか昼の揚げ手は主人ではなく若い衆になっておりました。コース価格は夜と同じではなくかなり安くなっていましたが、内容は完全な期待はずれ。昼はもう行きません。
夜は東京一と思っているフグ屋へ。接待なのでかなり奮発して高くなりましたが、満足しました。

金曜日
夜:白金の四川料理
知人の社長就任祝いで訪問。ホテル内のレストランとしては友里が唯一リピートしている店であります。
単品オーダーで季節物や激辛を楽しみました。

土曜日
夜:西麻布のイタリアン
年末で閉店と聞いての最後の訪問。懐かしいキャベツとアンチョビのスパ、地鶏とジャガイモのロースト(ローズマリー風味)を食べました。90年代前半は一世を風靡した店でしたが、支店を増やしたのが切っ掛けか、これで2店舗の閉店となりました。
友里の定説はまたまた証明されたと言えるでしょう。

日曜日
夜:銀座のイタリアン
これまた年内で閉店ということでの最終訪問。いつもはガラガラでしたが、この日は名残を惜しむ客でほぼ満席でビックリ。
料理がもうちょっと美味しくキャパが小さかったら、こんな結果にはならなかったかも。

仰天! カンテサンスが閉店?

ゆっくり自宅で休養させていただいた2011年正月。年末にはブラックアンガスを出す店へ行きましたが、蒸し焼きみたいで(窯で焼いたらそうなりますね)まったくの期待はずれ。やはりステーキは直火が一番ではないでしょうか。

本日から本格的に友里活動再開といいましょうか、お店巡りをはじめるつもりであります。
この2ヶ月は、コラムネタ(日刊ゲンダイなど)のための新店突入を封印し、オススメ本掲載の再確認としてプレリスト(ミシュランばりの偉そうな表現ですみません)にある店の確認を優先します。再訪したいと思った店や定期的に再訪している店などですから、何かの間違いでクオリティが劣化していない限りガッカリして(アンチは喜々として、と言っているみたいです)店を後にすることはないと思います。平穏無事な2ヶ月になるのではないでしょうか。

さて読者の方(副業でフレンチをプロデュース)から仰天の情報をいただきました。
昨年の11/1811/24のブログで取り上げた岸田シェフの独立問題。経営会社のグラナダ(楽天の三木谷氏義弟の下山氏が代表取締役。ピッツェリアのイゾラチェーンやスパニッシュのサン・パウのほか、居酒屋など40軒近くの多店舗展開をしている)へ1億5000万円の譲渡金を支払って、カンテサンスをそのままそっくり譲り受け独立することに決まったらしいと書きました。
ところが、その話はご破算になったと言うのです。食材業者からの情報で裏を取っていないそうですがその内容とは

グラナダから譲渡を持ちかけられたが断った

と言うのです。スポンサーも決まっていて、億単位の譲渡金で晴れて独立すると業界関係者から聞いていただけに私は驚きました。その上、

岸田氏の退任時でカンテサンスは閉店するらしい

とのダメ押し仰天情報も業界では出回っているとか。
本日の情報はあくまで読者経由の出入り食材業者からの情報であり、確度のほどははっきりしません。
でも本当にグラナダが億単位の譲渡金を提示していたとしたら、そんな大金を、いくら過大評価シェフといえどもカンテサンス継続で回収するのは無理だったのではないか。断ったのは(あくまで情報)

まともな判断

であったと情報提供した読者の方も言っておられました。

この友里ブログは業界関係者もチェックされていると聞いております。果たして岸田シェフの今後、過大3つ星店・カンテサンスの運命はどうなるのか。更なる情報をお待ちしております。

年末年始のTVを見て

この年末年始は自宅で過ごしたため、例年になくTVを見る機会が多かった。どのチャンネル(最近はリモコンボタンですけど)をまわしても大差ないバラエティーの氾濫を見て、

これじゃ一億の脳が総豆腐状態

になってしまうと危惧したのです。ジャニーズと芸のないお笑い芸人の時間潰し番組を喜々として見ている家族を見るにつけ

日本が崩壊するのは民主党(菅政権)のせいだけではない

と考え直した次第であります。
芸のない芸人の他に目立ったのが、いつの間にか出てきた暑苦しくてキモイ女装タレント二人と自称戦場カメラマンの渡部陽一氏。吉本芸人と同じくまったく面白みのないトークを連発しているだけですが、スタッフのヤラセ笑いを

オンエア

させる手法がセコ過ぎ。何も知らない子供が聞いたら、あんなつまらないトークが

面白いのか

と勘違いするではありませんか。
だいたい昨年からTVやイヴェントに出突っ張りの自称戦場カメラマン

いつ戦場で写真撮っているんだ

と突っ込む人は居ないのでしょうか。彼からカメラをとったらただの

陸に上がったカッパ

だけに、今年の前半で賞味期限は切れるのは必至でありましょう。
TVカメラがないと普通のしゃべりに戻ると聞きました渡部陽一氏。頭の回転の早い人は早口であると言われていますが、スローモーなしゃべりの人の回転が悪いとは限りません。
でも本当にあんなにスローモーなら、シビアな戦場では仕事できないのではないか。不肖・宮嶋(この人もタレントに近い)のほか、他の本物戦場カメラマンの渡部評を聞いてみたいものです。

キモイ女装タレントと自称戦場カメラマンの他にTVで目立ったのが

グリーの宣伝

であります。これでもかと新しい携帯電話ゲームを次々放映して客を釣ろうとしているようですが、老獪なのは画面の下の方に

課金

という文字を忍ばせているところ。この会社は広告費だけではなく深く考えない人からはほとんど意識なく徴収してしまう

課金制度

が利益の根源ではないでしょうか。
売り上げ350億に対して、営業利益が195億円という信じられない営業利益率(55%)は純粋な広告収入だけでは上げることは出来ないと私は考えます。

利用者(特に未成年)がこの課金制度を完全に把握してからゲームを楽しんでいるなら問題はないのですが、果たしてどこまで理解しているか。未成年に対しては課金利用金額の上限を設けるといった自主規制をしているようですが、それでは物足りずもっと厳しい規制がかかるのではないか。
キモイ女装タレントや自称戦場カメラマンの露出過多と同じく、このグリーの連日の宣伝ラッシュ、私は

稼げる今のうちに出来るだけ稼いでおこう

といったなりふり構わない戦術ではないかと思ってしまうのです。売れているかどうかわかりませんが、伊藤章良氏の著書

東京百年レストラン(百年続くだろうレストラン)

にある末永い商売とは対極のビジネスであると私は考えます。