可決か否決か、そのまえに解散か

久々に床屋談義です。
存在自体が政治空白、と言われている菅総理。

この状況で菅降ろしなどとんでもない
辞めろと思っている国民はいない

とTVの解説者やコメンテーターは力説しておりますが、週刊誌や夕刊紙を見ると総ス菅(総スカン)一色。今すぐ辞めろコールばかりであります。
週刊誌(出版社)や夕刊紙の経営者や記者達も立派な「国民」だと思うのですが、大マスコミはカウントしていないのでしょうか。

復興や原発事故対策で大変な時期に総理を交替している場合ではないとのご意見が大マスコミにありますが、この2ヶ月が既に政治的空白ですから今さら数週間停滞しても構わないのではないか。

急流で馬を乗り換えるな

との諺で政局を批判する純粋無垢な人も多いのですが、友里は「急流を渡れない馬は乗り換えるべし」というありきたりな反論を言う気はありません。?

急流の今、サルから馬へ乗り換えろ

であります。
事態は煮詰まってきたようで、本日中に野党から不信任案が提出されるといわれ、小沢系が50人の造反者を固めたとの報道もありました。いやその前に機先を制する意味で「解散」してしまうのではないかといった予想もあるようです。

どうせ次の選挙で民主が崩壊するから除籍された方が有利だ

と造反者が急増すると思っていたのですが

どこへ行っても次がないなら、一日でも長く代議士やって歳費をもらい続けたい

という情けない理由で不信任案を否決する若手代議士もいるそうです。まあ、政治屋を生業としたい人ですからその気持ちはわからなくはないのですが、なんとも歯がゆい。
執行部は造反者を除籍し、不信任案が可決されたら衆院を解散して総選挙だとのブラフをかけておりますが、

次がないのは政権中枢の議員も同じ

ではないか。小さな体を揺すりながら

可決された場合は総理に解散を進言する

と言ったチビッコギャングの安住代議士をはじめ、仙谷さんから大元の菅さんだって国会へ無事戻ってこられる確証はないのではないか。
平成の議席泥棒と揶揄された与謝野さんは間違いなく民間大臣としてしか戻ってこられないでしょう。いや、また政権交替になりますから新政権からお呼びがかからないはず。
これだけの不人気ですから比例復活も望めず、小選挙区での当選は数十人と言われているだけに、百万が一可決されても私は解散が出来ないと思ってしまうのです。

解散してしまったら世は総選挙一色。6月20日ころ発売される拙著

絶品レストラン(タイトル本決まり)

が完全に埋没してしまうのではないかと心配であります。すでに校了しておりまして

最新京都美味ガイド(淡交社)

に追いつけ追い越せ。
といっても友里流ではもう賽は投げられた段階でして、掲載店へ営業かけるわけでもなく、せいぜい拙ブログで自己宣伝する程度。
餅は餅屋で悪口、もとい辛口友里にガイド本は似合わないどうか。結果は1ヶ月後には出るでしょう。

久々に店癒着を見せてもらった、マスヒロさん

読者の方から、「通販生活 2011夏号」で山本益博さんが大々的に「飛雁閣」の点心を宣伝しているとの情報をいただきました。

http://www.cataloghouse.co.jp/features/tsuhanseikatsu/

早速アマゾンでその雑誌を入手しようとしたのですが、自宅へ送られるまで1週間ちかくかかってしまいました。手にとってみると21頁から3頁つかった頒布会の宣伝であったことがわかったのです。

旨い!これが本物の点心の味だ。

と銘打って、6月から6ヶ月分の中国料理店「飛雁閣」の点心頒布。1ヶ月分は4種の点心で価格は5,985円ですから結構高いですね。
この宣伝の1頁目で大きなアップ写真が出ているマスヒロさん。さかんに

化学調味料を使用していない

を連発しています。もう友里ブログでは何回書いたかわからなくなっておりますが、彼は並木橋の街場中華「有昌」の化学調味料てんこ盛りの

シイタケそばを絶賛

していた舌の持ち主。どこかの施設にでも入ってMSG抜きのリハビリを受けてきたのでしょうか。

まあ料理評論家と言いながら店から便宜供与を受けているのは周知の事実だと思うのですが、この「飛雁閣」は友里もちょっと絡んでいただけに、間違いなく店側からの提供があったと私は考えるのです。
無化調調理を謳いながらも厨師の実力が問題だったからか集客に苦しんでいた「飛雁閣」。コンサルを通じて友里にアドヴァイスを求めてきたことは以前のブログで書きました。その際「タダ飯」の提供オファーだけではなく、

お車代

まで出てきそうになりましたが、そこはハニーだけではなくゼニー(銭)のトラップにも細心の注意をはらっている業界の嫌われ者・友里征耶です。勿論丁重にお断りしたのですが、この店はそのような

便宜供与に積極的

な店だということがわかると思います。

自腹で数回訪問して自分なりの提案をさせていただいたところ、名刺交換で足がついたのか店で出している紹興酒では一番手頃なものを会社へ送っていただきまして、仕方なくそれだけはいただいておりました。
知り合いのプロ業界人は、ブログでこの店の料理を取り上げただけで、最高レベルの紹興酒が送られてきたと言っておりましたから、料理の改善ではなく店宣伝には積極的な経営者であります。

また昨年のブログでも書いたのが、プレスから素人ブロガーに至るまでの

タダ飯招待で釣る取材依頼

http://tomosato.net/weblog/date/2010/06/07

なりふり構わない店宣伝であります。

化学調味料に寛容というか大量添加に気づかない舌の持ち主・山本益博氏が化学調味料無添加の点心を宣伝する不思議。
「飛雁閣」の個室内で点心を紹介する写真もありましたから「タダ飯」はまず間違いない。今までの経験から、それ以上のものの「やり取り」があったことを想像するには難くないマスヒロさんの飛雁閣宣伝でありました。

私は何も金員含めた便宜供与を受けるなと言っているのではありません。数年前、「月刊ゲーテ」が山本益博氏に向けたタダ飯疑惑に対し「事実無根」と反論し、法的対応のほか領収書の開示までほのめかしたマスヒロさんですが、その後はまったくフォローなし。
便宜供与を受けても構わないけど

タダ飯やお車代

を受けたらしっかり開示するのが料理評論家を自称する人の矜持であると私は考えます。

閉店詐欺みたいではないか デ・サヴール

今週は不信任案の可否をめぐって与野党の攻防が激しくなると言われております。果たして優柔不断な谷垣さんが不信任案を提出することが出来るのか。果たして民主党から白票を入れる人が何人も出るのか。
可決された場合、総辞職を選択せず解散総選挙に打って出る可能性が数割あると聞きました。小泉さんとおなじく、テンパったら何をやるかわからない菅総理、存在自体が

政治空白

であると私は思うのですが、茶坊主の寺田前補佐官と岡田幹事長、安住国対委員長など数人を除いてもはや民主党内ではボロクソだとか。安住さん、小さな体をいつものように左右に揺すりながら?

不信任案が通ったら解散総選挙を進言する

と民主党議員を牽制していましたが、己が落選してプーになることを想定していないのか。菅、仙石の両トップも危ないと言われているだけに、あくまでブラフだけで私は解散出来ないと思っております。?

さてル・ジャルダン・デ・サヴールというフレンチをご存じでしょうか。青山から銀座へ移転してきた時は騒がれたカウンターフレンチでしたが、最近はすっかり埋没してしまいその存在を忘れておりました。

そのデ・サヴールの中澤シェフが今月(5/28)で店を閉めてNYへ行くとネットで知り、先日訪問してきました。NYへ行って和食系の店に入るとの噂もありました。
ところがどっこい、なんとNY行きは中止となり店はそのまま存続と知ったのはつい最近。存続するならわざわざ行かなかっただけにこれでは

閉店詐欺

みたいなものではないですか。
結論から先に言わせていただくと、料理を云々述べる以前の問題。若い衆にイヤミや罵倒をするだけではなく、ケリまで入れているではありませんか。とても料理を楽しむ雰囲気ではないんですね。

料理を簡単に書きますと楽しみにしていたガルグイユ。ブラスが来日した時に洞爺湖で食べたことがあるのですが、本物はこんなもの(すべての野菜が同じ調理法)ではない。バターとフォンの煮物みたいなものでがっかりしました。しかもバターが強すぎる。本物は野菜によって調理をそれぞれ変えていたはずです。
メインの仔羊もオレンジコンフィが甘すぎて友里にはイマイチ。昔はもうちょっと骨太だったと記憶しております。

ただしワインのラインアップはよかった。ブルゴーニュは若くて高かったですが、ボルドーはなかなかのものが安めでありました。
90年のモンローズ、たしかパーカー100点だったと記憶しておりますが5万円。79年のピション・ラランドは3万5000円でありました。

食べログのレビューによりますと、しばらく店を閉めてまた同じところで再開とありました。今月で閉店してNYへ行ってしまうと聞いたから無理して訪問したのにこの結末。
私のように名残を惜しんで無理して訪問した人も多かったのではないでしょうか。よく何年も

閉店セール中

と大きな看板を掲げて、何年も営業している小売店があります。「閉店」とは廃業閉店ではなく、毎夜の閉店の意味だそうで厳密には嘘ではないでしょうが詐欺みたいなもの。
この商売と比べるのは酷かもしれませんが、集客に苦しむレストランが名残を惜しむ客を呼び寄せるこの

なんちゃって閉店

中澤氏が開発した新戦略として飲食店業界で真似する店がでてくるかもしれません。
シェフの蹴りとおなじく、なんとも後味悪い今回のデ・サヴール訪問でありました。