いよいよ衆院選の投票日が明後日に迫ってきました。各陣営は2日間の追い込みに賭けているのでしょうが、新聞など大マスコミは
自公で300超え
と早くも開票速報を垂れ流しております。
民主党の惨敗も報道しておりますが、戦犯である幹部連中は仙谷さんを除いて国会に戻ってくるとのことですから、その生命力に驚いたのであります。なぜ民主党が絶滅しないのか。
如何に彼らの地元民の民度が低いかという証左、と言ってしまうと怒られるかもしれませんけど。
今回の選挙、争点がなくなった(争点を隠した)ため、純粋無垢な有権者の選択肢がなくなったのではないか。
生まれ変わっていない既存政党(自民党)の復活と絶滅すべき政党(民主党)が生き残った原因は、原発とTPPの争点が埋没したことであります。
原発はほとんどの政党が「脱」だか「卒」だか知りませんが、いつの間にか表立って推進を言わなくなりました。
政権を取ったら、3年前の民主党のように掌返すと思いますが、純粋無垢な有権者にはわかりません。
そしてこのTPP、これまたほとんど政党間で争点になっていないではありませんか。
以前からブログで発信しているのですが、友里はTPPに反対であります。でも農業や医療制度を守るといった崇高?な思想で反対しているのではなく
単に傲慢なアメリカを儲けさせたくない
という反発心だけからであります。
ネット(ツイッターなど)では盛んにTPPは
憲法を変えさせられる
国民皆保険制度が破壊される
金融、郵便、保険が乗っ取られる
と反対者側は発信しております。
TPP参加でメリットがあるのは、米倉経団連会長を筆頭に
遺伝子操作関連
トヨタのような輸出企業(輸出が素直に伸びるとは思えない)
アメリカのバックアップが必要な官僚、政治屋、新聞社
であると言われております。
それでも巷では財界(大企業)のほとんどがTPP賛成のような雰囲気でありますが、友里はまったく理解できない。
障壁なき関税撤廃
他国企業の参入障壁撤廃
が基本であるとするならば、財界の中でも生き残れなくなる企業がかかなりあるのではないか。
まず友里が思いつくのが、上下水道などのインフラであります。
日本の上下水設備は、JWWA(日本水道規格)に則って製造されております。アメリカにはAWWA(アメリカ水道規格)がありまして、両者の規格は微妙に違うんですね。いやかなり異なるものが多いかもしれません。
材質の定義だけではなく、取り合い寸法などインターフェイスの規格がまったく異なる。
つまり日本企業はJWWAなど他国(特にアメリカ)と異なる規格に守られているので
アメリカの企業が参入できず、安閑としていられる
のであります。
また、「水」マークというものがありまして、このマークの鋳出しや刻印がないと採用されないものも多い。これも日本企業を守るものであります。
友里が考えるに、TPPに参加してしまうと、これら
日本規格がアメリカ企業の参入障害と言われて統一されてしまう
のではないか。
アメリカの企業が日本で商売(製造も)するのに、邪魔な日本独自の規格の存続を認めるはずがありません。
JIS規格も本来なら例外なき撤廃対象
であるはず。
こうなると、新日鉄など大手メルメーカーまで影響を受けるのではないか、日本国内で競争力がなくなってしまうのではないかと考えるのです。
また建設業界も大変ではないか。
現在の日本では、各都道府県の長、もしくは国交省大臣が認可する
建設業法による各種建設業免許
がないと建設や工事が出来ません。極端に言いますと、電気の配線工事も出来ないのです。
友里はこの建設業については少し知っているのですが、取得がかなり大変なんですね。
建設業を営むには、
実績ある会社(免許を持っている)で何年も役員実績がある人を役員にいれなければならない
主任技術者などにも何年もの実績を求められる
工事実績を証明(免許取る前でなぜ実績が示せるのか)
など簡単に申請&許可は出来ないのであります。
ではなぜこの建設業免許取得を面倒にするのか。それは
他国から日本企業を守るため
同じ日本国内でも、新たな企業の参入を防ぐため
なのであります。
友里が思うに、TPPに参加するとこの建設業法がアメリカの参入障害になるはずなのであります。日本で良く見られる
ジョイントベンチャー
発注者(役所)が算出する入札予定価格
などもおかしいと指摘されるのではないか。つまり
鹿島、清水などゼネコンの死活問題
になるはずだと友里は考えるのであります。
また郵便や保険は別にして、アメリカの目的が日本の金融だというのなら
日本の銀行もTPP参加でタダではすまない打撃
を受けると思うのですが、皆さんはいかがお考えでしょうか。
世間やマスコミは、農業や医療に対してのみ注目しておりますが、実際アメリカ企業が本気で日本参入&日本企業殲滅を考えたら
インフラ、ゼネコン、銀行
など日本の大半の企業が大きなデメリットを受けるはずだと友里は考えるのです。
TPP反対者は、なぜ大企業であるゼネコンやミルメーカー、銀行などの不利さを訴えないのか。
以前のブログでも書きましたが、新聞社などの
宅配制度
再販価格制度
もアメリカ企業にとっては立派な参入障害となるはず。よってTPP反対者の戦法は間違っている(友里の見立てが根本的に間違っていたら別)と考えるのです。
それではなぜ大マスコミや財界はTPPに賛成するのか。
ヘソが曲がった友里は
農業など一部の業界をアメリカへスケープゴートとして差し出すことで、自分たちの業界は不可侵としてもらう密約
が役人を通してアメリカと出来ているのではないかと考えるのであります。
TPP推進者は
しっかり国益を考えて交渉するから大丈夫
と言っております。そこで友里は彼らTPP推進者に声を大にして言いたい。
地位協定さえ交渉で変えられない弱腰が、アメリカ相手にガチンコで交渉できるはずがないだろう
TPPではしっかりアメリカと交渉すると宣う政治屋には、
それならまず地位協定でその交渉力を見せてみろ
と言い返してやろうではありませんか。