新著のご案内

本日発売の週刊現代をご覧いただきましたでしょうか。後半部分ではなく、46ページからの4ページ掲載と思ったより高い扱いに驚いております。
さて、その記事の欄外に新著のことが触れておりますので、詳細をここに発表させていただきます。
タイトル: グルメバトル
サブ:   前代未聞の飲食店評価
著者:   J.C.オカザワ  友里征耶
既に共著相手がJCオカザワであるとご推測の方も多いと思います。Qさん時代のコラムで彼の著書を取り上げたところ、きっちりお返事と反論をいただきそれをまたコラムに掲載したのはご記憶にあると思います。掟破りのコラムバトルでその後は掲載を封印されたのですが、そのボツ原稿はこのHP上からご覧いただけます。
彼の著書を取り上げて結果宣伝になったということで、彼持ちの食事にホイホイでかけたのが縁のはじまりでした。1ヶ月に一回ほど、色々な店で会食を重ねてきたのですが、グラフ社の編集者も含めたその席で、何か「共著本」は出来ないかとの話が盛り上がってきたのです。
今まで飲食店評価・ガイド本での共著といいますと、「東京最高のレストラン」と、山本益博氏とマッキー牧元氏の「東京1000円味のグランプリ おかわり! 」があります。
前者は、大谷浩己氏や来栖けい氏など各ライターが勝って気ままに自分のお気に入りの店、癒着した店を推薦しまくっているまったく役に立たないもの。高評価した店でもコメントしているライターが一人しかいないという場合がままあり、まったくナンセンスな構成。例えば美食のオコチャマ一押しの寿司屋「入船」を早川さんや大谷さんは本当に味が10点満点だと思っているのか。その当りの検証がまったくない、書きっぱなしの無責任な本であります。
後者は、マスヒロさんとマッキーさんの予定調和というか、いつもの店ヨイショに徹しきったもの。これまたお互い緊張感ない店宣伝本であります。
そしてこの「グルメバトル」。ウリはJCと友里ががっぷり四つに組んだガチンコ勝負の評価本であります。
フレンチ、イタリアン、中国、和食、鮨から居酒屋、焼き鳥、オデン、スパニッシュにいたる62店舗を二人が相手を意識しながら論評しております。二人とも○と評価した店、○×評価が分かれた店、二人とも×出しした店と3つにカテゴライズしての二人の埋めようのないギャップのある評価をお楽しみいただきたいと思います。
また、十番勝負としまして、相手の弱いジャンルや一発かましたい秘蔵の店を提案し、飛び込ませて屈服させる(実際は屈服せず反論してますけど)章は、なかなか面白い企画であったと自負しております。
そして最後は「あとがき」にかえまして、取り留めのない対談で締めくくっております。
配本は10月17日を予定しておりますので、早くて当日、遅くとも翌日には数少ない書店に並ぶと思いますので(グラフ社に怒られるか)、ぜひお手にとって見ていただきたいと思います。
表紙も今までの友里本と違って、なかなか良くできていると思っております。
立ちながらの斜め読み、もしくはご購入いただいての熟読のうえ、JCと友里の埋めようのない評価基準の違いをお楽しみいただき、少しでも皆様の店探訪のお役に立てば幸いです。
しかし、J.C.オカザワさん。友里征耶から言わせてもらうと、まったくとんでもない店を高評価しています。評価基準も驚きの一言。今後の彼の単独著書の売上に悪い影響が出るのではないかと心配であります。

来週月曜発売の週刊現代

今日は友里征耶の宣伝をさせていただきます。結果的には週刊誌の宣伝になると思うのですけど。
なかなか掲載日が決まらなかったのですが、ようやく来週月曜(10月2日)発売の「週刊現代」で4ページほどの私の店評価が掲載されることになりました。確かデビューの年に1回だけ同じような店評価が週刊現代に掲載された記憶があります。その後はいくつかの週刊誌から質問があり、わずかなスペースで取り上げられたことがありましたが、久々に正式な仕事のオファーが来たことになります。
店や経営者、そして有名な料理評論家やフードライターに飽き足らず、ヨイショ・煽り専門の店紹介雑誌まで糾弾するなど掟破りのマスコミ批判を展開していただけに、近寄るマスコミは数少なく拾っていただいた講談社には感謝であります。
タイトルは「東京 行ってはいけない人気レストラン10」
サブは「まずい!高い!サービス悪い!伝説の覆面グルメ批評家・友里征耶があの有名店をメッタ斬り」
「伝説の・・・」などのキャッチは気恥ずかしい限りでありますが、編集側で考えたものなのでご勘弁ください。
マスコミやネットで持て囃されている人気店、有名店、繁盛店の中で私がまったくの過大評価である、CPが悪すぎる、調理や味が悪すぎる、と判断した10店を取り上げました。季節柄、フグ店なども入れております。具体的な店名は読んでのお楽しみということにしてください。
そのページで10月に発売される新著の具体的情報も紹介されております。新著の発売日や詳細は月曜日のブログにアップしたいと思いますのでしばしお待ちください。
同じく10月2日から日刊ゲンダイ(夕刊紙)で月、火、水の週3回コラムを再開予定です。一回に一軒、「行っていい店悪い店」を書いていきますので合わせてよろしくお願いします。

高すぎだよ、コジト

この春オープンしたテレ朝通りの路地をちょっと入った一軒屋のフレンチ。雑誌ではビストロと紹介されています。西麻布や広尾に展開している「アルモニ」、「マルシェ オーヴァン ヤマダ」の山田シェフの店。夜の訪問でしたが、かなり盛況でビストロというわりに年齢層が高いのは意外でした。山田シェフは厨房ではなくホールで常連を中心に客対応に徹しています。シェフがホールに立ってしまっては、厨房で確実に一人分スタッフが余計に必要となりますから、CPは期待できないことが予想されました。
料理は4,800円と6500円、8000円、1万円のコース主体。アラカルト風のメニューの中から好きなものを選ぶもので(お任せの8千円と1万円コースは別)、料理は前菜6種、魚4種、肉6種ほど。白アスパラ、フォアグラ、豚の煮凝り、子羊ロースト、ほほ肉赤ワイン煮、牛、豚ロースト&トリッパ、鴨&フォアグラのミンチパイ包み、子牛料理などがありましたが、ビストロ料理定番の鴨コンフィ、牛ロース、豚足、クスクス、シュークルートやリエットなどは見当たりませんでした。
ここはビストロと思ってはいけないようです。4800円と6500円コースの違いは選べる前菜の数が違うのですが、ポーションは大きくありません。コースといってもチーズやデザートを含んでいないのでほとんどの客が追加することになります。設定価格を安めにして結果客単価は高くなる高度な営業戦略です。
私は前菜2、メイン1の6500円コースを頼みましたが量が足りず1品追加しました。ビストロというわりにあまりに量が少なすぎる。
「ジャボン パセリの煮凝り」は上品な味付けというかラヴィゴットソースが薄味すぎる。「アスパラとホタテ」も凡庸で、スペシャリテとすすめられた「牛ほほ肉の赤ワイン煮 ブルゴーニュ風」は肉はトロトロでしたがソースは色を見てすぐわかるくらいツメが緩いもの。肉が柔らかいだけでは駄目なんです。追加で頼んだ「鴨 フォアグラミンチ パイ包み」(3800円)はイメージはボリーさんのスペシャリテに近いものですが、マディラベースのソースはやはり物足りません。血を入れた濃い目のソースのボリー料理が懐かしい。
ビストロ料理といえど、ボリュームは少なく、味はよく言えば上品、はっきり言えば物足りず、価格も決して安くない「コジト」。ワインもシャンパーニュNV9000円が示すとおり安くはありません。特にグラスワインが高いものしかない。造り手は忘れましたがバタールモンラッシェが3?4千円くらいでありました。グラスで特級畑を用意しているビストロなんて考えられない。安いものでも1級ではない畑名付の白ワインに2200円かかりました。もっと安いグラスを置くべきです。
ワインリストは立派。ブルゴーニュだけのものも別に用意され、1級や特級が1万5千円から4万円。何か勘違いしていませんか山田シェフ。
そして圧巻はグループ全体で所蔵しているワインのリスト。新しいワインでもデュガなど高いワインが中心。古いものでは61年のヴォギェのミュジニー、85年前後のアンリジャイエのクロパラやリシュブールと、ブルゴーニュの古酒好きには垂涎のアイテムが並んでいましたが、いずれも価格が表示されていません。市場価格に連動させて相対での値段を変える戦略なのでしょう。料理もそうでしたが、ワインもまったくビストロとはかけ離れた設定の店なのです。
唯一お値打ちと思われた8800円のワインに高いグラスワイン、ポーション少ない6500円コースに一品メインを追加してサービス料10%を入れて2万6千円。これって一人の値段ですよ。気楽にお試しで入店したのですが、あまりのCP悪さに唖然とした友里でありました。
最後に。アンリ・ジャイエの死去を何人かの方からメールで教えていただきました。私がワインに夢中になったキッカケの一つがこのアンリ・ジャイエのワインとの出会いであります。その頃は今のようなペトリュウスやロマネ・コンティに匹敵するほど高くはなく、ちょっと無理すればお店で飲めた古き良き時代でありました。ブルゴーニュが好きになったのもジャイエの影響です。最近は公にはワインを造っていなかったようですが、数に限りがあるレアワイン。死去をきっかけに益々手が届かないワインになってしまうことでしょう。