空の旅に「生ビール」が必要なのか

とにかく暑いです。こう暑い日が続きますと、こってり系の純米酒や赤ワインを飲む気がしません。そんな濃いお酒の中で、涼しい季節でも暑苦しく感じる「純米無濾過生原酒」、とても繊細な「京料理」に合う酒とは思えませんが、この猛暑の時期でも古川修教授は濃い味付けの居酒屋料理に合わせて「純米無濾過生原酒」を飲み続けているのでしょうか。考えただけで胸焼けをしそうです。

昨日20日から、全日空が機内で「生ビール」の販売をはじめたとTVで盛んに報道されています。
サーバーに使用する高圧ボンベは持ち込めないため、今まで生ビールを機内で提供することは出来なかったそうです。そう言えば缶ビールしかなかったような記憶。
機内でも生ビールが提供できるよう、ドライアイスを使用したサーバーを開発し、オツマミ付きで1杯1000円で提供するとのことですが、こんな開発努力に見合うだけの「ニーズ」があるのでしょうか。

ここ数年、国内・海外と移動手段として航空機を使用する機会が多いのですが、私は機内で「ビール」を飲んでいる客をそんなに見たことがありません。機内でわざわざ生ビールを提供する意味があったのか。
このビール好きの友里でさえ、機内ではまったく飲まない理由は

トイレが近くなる

からであります。
制限された空間ですから機内のトイレは窮屈、よってなるべくなら行きたくない。でも遠距離海外線でトイレを避けるのは不可能ですから、せめて行く回数を減らしたいと私は空の旅では「ビール」を封印しているのです。もちろん国内線でもビールは飲みません。

今回の生ビール提供、国内線に限定しているようで、果たして短時間の空の旅でトイレが近くなる「生ビール」を、お金を支払ってでも飲みたいと思う客がいるのかどうか。

私はおおいに疑問を持っているのです。降りてからゆっくり飲めば良いではありませんか。

JAL利用者の友里なので説得力がないかもしれませんが、全日空のアイデア倒れに終わるのではないかと思ったニュースでありました。

「月刊めしとも 8月号」発売中!

15日発売ながら地方へ出かけていて入手できず宣伝できなかった「めしとも」、どうせするならアクセス数がもどる連休明けが一番と考えて本日まで我慢しておりました。
今回の「めしとも」は、夏だからか「激辛&ビール」がメインテーマ。麻婆豆腐、担々麺、カレーと、ビアガーデンの2特集が主力であります。

麻婆豆腐好きの友里ですが、掲載されている店のほとんどが未訪問。担々麺やカレーの店でも面白そうな店が紹介&評価されていますので、機会をみつけて訪問したくなりました。激辛好きな方は必読です。

友里征耶の担当は2箇所。34ページから3ページかけた「旬の四川料理店5店 抜き打ち調査」は5000文字以上の大作であります。2週間近くの出張の帰国翌日からの麻婆3連チャンなど、この企画に最注力した力作、ぜひお読み下さい。
5店すべてが「旬」の店だったかは疑問でありますが、ポニーテールのマダムの存在が印象的だった「チャイニーズレストラン わさ」は機会があればぜひ再訪したいと思った店でありました。

もう1つは今回が最後で来月から模様替えとなる「銀座“裏”ガイド」。58ページに「KM(カーエム)」を取り上げております。寿司屋だけではなくフレンチシェフも最後は銀座へ出店したいのか。
カウンター席主体で調理はシェフ一人。色々な制約(コースだけ、メインを事前に決定など)で楽しみが少ないフレンチとなってしまいました。
来月号からは、店は銀座に限定せず、しかしジャンルは「寿司屋」に限定した企画となる予定です。ご期待下さい。

J.C.オカザワはレギュラーの「煮込み屋紹介」のほか、「ニューオープン 土足調査」で「居酒屋革命」」という店を担当しております。料理を2品頼んだら、焼酎が無料で飲み放題というシステムを引っさげて登場した話題店だそうです。
この手の廉価店に甘いJC、結論として「可」と合格点をつけていましたが、匿名のフードライターの評価は

もっとがんばりましょう

と、価格、味、満足度はチェーン店と変わらずと落第点。高額店だけではなく、得意の居酒屋など廉価店の評価もアテにならないとなると、JCの引退(というか退場)もいよいよ現実味を帯びてきたと言えるでしょう。

美食の王様・来栖けい氏の「今月のオススメ 30食」は、なんと「鮨 てる」、「Hajime」、「Fujiya 1935」の3店だけで過半以上の17枚の写真掲載。
店が忙しくて食べ歩きできない立場はわかりますが、30食といっても同じ日のコースに出る「皿」で数を稼ぐのはいかがなものか。
予定ではシェフの交替があと1年を切った「エキュレ」。来年4月にシェフやジャンルを変更するというコンセプト、そろそろ具体的に話を煮詰めていかないと間に合わないと思うのですが、リニューアルオープン計画が順調に進んでいるようには見えません。外食なんかしている暇はないのではないか。

そして田崎真也氏の「旨酒 偏愛主義」は今回が最終回のようです。ワインをメインにする居酒屋の紹介に限界があったのでしょうか。

とにもかくにも、ぜひご購入の上お読みいただければ幸いであります。

夏はシャルドネよりSBか

ここのところブログでワインネタを扱うのをすっかり忘れておりました。数あるヨイショライターやレストラン紹介屋と比較して、友里征耶が唯一勝っているのがワインの知識と経験と酒量。これを封印してしまっては彼らと差別化できません。

友里掲示板の書き込みにもありましたが、こう暑くなりますと樽を利かしたシャルドネはクドイのではないでしょうか。特に若いワインは飲欲がすすまないと思います。
昨日もあるレストランで「岩牡蠣」を食べる機会があったのですが、サンセールが結構イケると感じました。

ワインをはじめた時は、泡はシャンパーニュ、白や赤のスティルは何でもブルゴーニュが一番だ、ソーヴィニオン・ブラン(SB)やリースリングなんて飲めるかと思っていたのですが、年数が経つにつれてこの偏った考えは修正されてきました。
牡蠣にはSB、あるオイスターバーではじめて試してから最近はこれに限定しております。
私がワインを勉強していた頃は「カレーにはワインが合わない」と言われていたのですが、最近は冷やし目のボルドー(CS主体)なら合うかなと・・・

また掲示板ではイタリアワインが「薄め」で飲みやすいとありましたが、私のイメージはどちらかというと濃厚ではないかと。気温がフランスに比べて高いという先入観があるからかもしれませんが、白、赤とも同じ品種ならイタリアの方が私は濃厚に感じてしまいます。

ワインと言えばシャンパーニュかブルゴーニュ、しかもクリュッグ、サロンやDRCが一番とお考えの方も多くいらっしゃるようですが、私は最近、ワインの持ち込み会の時は敢えてイタリアワインを選んでおります。

根がへそ曲がりだと言うこともあるのですが、イタリアワインにも美味しくて良いものがあると紹介したいからであります。
ただし、今でも

イタリアワイン=安いワイン

のイメージが強いのでしょうか。結構レアなワインを紹介しても、あまり理解されないのが残念であります。?

ワインの味わいは先入観に左右される

という証左ではないでしょうか。
下手なルロワやDRCより美味しくて安いワインがイタリアにも多いと思うのですが、昔のレッテルが剥がれていないのが残念であります。