昨日だったかTVなどで大きく取り上げられた、ノーベル物理学賞の受賞が決まった中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の古巣へのラブコール。(正確には仲直りプロポーズ)
けんかしたまま死にたくない
まだ齢60の働き盛りの人(しかもノーベル賞受賞者)の発言に友里は違和感を覚えたのであります。
今でこそ個人の特許権利はある程度認められていますが、会社にすべての権利が帰属していたのは当時の常識。
モノにはならなかったですが、この友里も数件特許を古巣で申請しておりました。わずかの特許考案料を会社から貰って。
その日本の常識に風穴を開けた中村教授の突破力にはただただ脱帽するだけですが、この後に及んで「「過去のことは忘れましょう。将来だけを見て仲良くしましょう」と一方的に言われても、当時その日本の常識を覆された当事者(古巣)が素直に受け入れられるものなのか。
だいたい結末(お金のやろとり)は判決ではなく、最終的に二審で和解しているはずですから、その時点でガチンコ喧嘩はオシマイだったはず。
友里は
なにを今さらジロー(死語か?)
と思ったのであります。
案の定古巣(日亜化学工業)は大人の対応というかちょっとおちょくったようなイナシでお仕舞い。
現社長との面会をあっさり断ってしまいました。
中村教授は、すでに15年前に弊社を退職された方で、弊社は中村教授に何かをお願いするような考えは持っておりません。また、同教授は今回の受賞・受章について、弊社歴代社長と弊社に対する深い感謝を公の場で述べておられ、弊社といたしましては、それで十分と存じております。
中村教授が、貴重な時間を弊社への挨拶などに費やすことなく、今回の賞・章に恥じないよう専心、研究に打ち込まれ、物理学に大きく貢献する成果を生みだされるようお祈りしております。
上記の正式コメントは一見大人の対応に見えますが、よく見ると中村教授への怨念が消えていないのか
かなりの皮肉
が見られるんですね。
今回の賞・章に恥じないよう専心、研究に打ち込まれ・・・
普通、対等、もしくは(ノーベル賞受賞者などそれなりの功績者に)敬意を表する相手に
・・・恥じない(行動を求める) 専心
なんて表現は使わないでしょう。完全な
上から目線(子供扱い)
を古巣は装っていると友里はわかったのであります。
喧嘩して表面上和解しただけで良いではないか中村教授。
ノーベル賞なんて貰って「優等生」になろうと思ったとしたら
己の輝かしい実績を生んだ反骨精神を放棄したも同然
の大きな勘違いであると友里は考えます。