私は「豆腐よう」くらいしか知らなかったのですが、「沖縄料理」が流行っているようです。いろいろなところで沖縄料理店を目にするようになりました。
読者の方からのメール、そして「さとなお」さんのHPをみて知った「伊勢丹創業120周年 大沖縄展」。今回初めて行ってきました。
開店時刻前に着いたのですが、並んでいる客たちの間に殺気を感じます。これはオープンと同時にダッシュする気だな、と昔のワインフェア初日のバトルを久々に思い出しました。
結果的にはやや出遅れたのが逆にラッキーだったのか、エレベーターでは最後に乗り込むことが出来、フェア会場には一番に駆け込むことが出来たのです。なぜみんなそんなにあせっているのかわからなかったのですが、とりあえず回りの人の動向をみて、オープン記念のマンゴを買い、目玉と言われる店巡りを開始しました。
パンフによると、目玉の店は3店。あの「さとなお」さんの涙の説得もあって継続を決めた「沖縄料理乃山本彩香」。沖縄の母と呼ばれているそうです。そして新登場の「うりずん」に「きしもと食堂」。私はまったく知りませんでした。
それぞれ「どぅる天」という揚げ物と「きしもとそば」と言われる沖縄蕎麦が有名なのだそうです。
そして今回のフェアを複数回訪れての感想です。あくまで私見でありますが、批判を恐れず言わせていただければ、「沖縄料理ってホントは美味しくない」。
「きしもとそば」は凄い行列ができていて、出遅れた人は1時間くらい待つのではないでしょうか。しかし、「沖縄蕎麦」とは、蕎麦といいながら蕎麦粉を使用しないものだとか。私には、品ないほどカツオ風味が突出したバランス悪い出汁につかっている、中途半端な太さのやや腰のあるウドンにしか感じません。どこが「絶品」なスープなのか。出汁やスープは、カツオの味が濃ければいいというものではないでしょう。小さな三枚肉も端の部分はなんか生臭い感じがしました。これが788円は高過ぎる。
「どぅる天」は田芋を使ったコロッケのようなもので、もともとが「うりずん」のオリジナル料理だそうです。しかし、これも本当に美味しいものなのか。安価な料理への化学調味料の使用をある意味認める友里ですが、それにしてもこのコロッケはこれら添加物が多すぎです。まったく美味しくない。「いかすみ豆腐」も購入したのですが、これまた猛烈なケミカル味。調子に乗って入れすぎです。この大量投入が沖縄料理の特徴なのでしょうか。客は正直なんでしょう、日曜に再訪したときは「うりずん」店先に客がまったく並んでいませんでした。
「琉球料理乃山本彩香」。品の良さそうな女性が彩香さんなんでしょう。店先で常連客などに声をかけられておりました。なんといっても「豆腐よう」だといくつか知人用にも購入し自宅でいただきました。あまり食べた回数はないのですが、今までのものと違って「紅麹」も使っているからか結構赤いのに驚きました。沖縄のウォッシュチーズのようだと思っていたのですが、それほど発酵臭がなく食べやすいもの。どちらかというと泡盛の風味を強く感じ、誰にでも食べやすい「豆腐よう」と判断。逆にちょっと物足りなさを感じたのです。
これまた「さとなお」さんが宣伝していた「花娘弁当」。1ヶ1ヶその場で造っているようで、30分ほど待ちました。丁寧さは感じるのですが、中身はチャンプル(炒め物)とラフテー、牛蒡ニンジン、胡麻和えにご飯物が2種など。はっきり言って申し訳ないのですが、これまたどうってことない弁当で、わざわざ30分待って購入するレベルとは到底思えませんでした。
ブランド豚、野菜や果物など食材としては沖縄には美味しいものが多いと思うのですが、沖縄料理として本当に他県の人たちが美味しいと感じるものなのか。またまた各方面から叩かれるかもしれませんが、敢えて友里に言わせていただくなら、「沖縄料理を美味しく感じる人は少ないはずだ」。
その地の妙、つまり沖縄の気候と雰囲気の中ではじめていくらかその良さが感じられるのだと私は考えます。東京や京都でこの「沖縄料理」を食べて美味しいと感じる人が、沖縄出身の人以外そう多いとは思えないのです。
沖縄で美味しい「京料理」や「江戸前鮨」、「フレンチ」、「イタリアン」、「中国料理」も少ないでしょうから、
他県から訪問した人は「沖縄料理」が美味しく感じられる、と決め付けるのは言いすぎでしょうか。
実は偶然、広尾の明治屋でも24日から「沖縄フェア」をやっているのを知りました。なんと「山本彩香」の「豆腐よう」も同価格で売っているなど伊勢丹とかぶっている製品もいくつかありました。
ついでに購入した沖縄蕎麦にラフテー、味付き三枚肉。いずれもアミノ酸系調味料が多量に投入されていて、ちっとも美味しくありません。わからない程度に控えめな使用量がこの手の調味料をうまく使う手法だと思うのですが、沖縄料理はかなり大胆なようです。
JALグループ、そしてその宣伝に一役買っている「さとなお」さんには悪いですが、私には沖縄料理だけで沖縄旅行を釣るには無理があると考えます。オリオンビールにも今回魅力を感じなかった。
しかし、あの誰も並んでいなかった「うりずん」の「どぅる天」、本当に美味しいと思っているとしたら、「さとなお」さんの味わい感覚はまったく宇宙人的、彼のおススメ店はすべて私には信じられなくなりそうです。
作成者アーカイブ: tomosato
沖縄料理って美味しいの?
2005年ボルドープリムール
先週だったか、2005年ボルドーワインのプリムール販売のパンフをもらいました。皆さんご存知のように、ボルドーの格付けワイン(特に赤ワイン)は収穫年からだいたい2年後にボトル詰めされてリリースされます。そしてプリムール販売とは、瓶詰めされない樽の段階(収穫年の1年後)での予約販売のことです。普通はワイン取り扱い業者への限定予約販売なのですが、「エノテカ」というインポーターが一般消費者向けに初めてこのシステムを導入しと聞きました。
第三次ワインブームで景気が良かったのか、全国に多店舗展開した「エノテカ」。ワインだけではなくレストラン部門も展開していましたが、採算が合わなかったようで数年前にレストラン部門だけ売却したのはコラムで述べました。
私は若い頃はこのプリムール販売を利用して何本も予約したことがありますが、最近はまったくやっておりません。理由は2つです。
いくら早飲みタイプになっていると入っても、ボルドーは10年以上は寝かせたいもの。所蔵しているワインもほとんど減らない現状でこれ以上買い増せないというのが第一の理由です。普段はデイリーワインを買って飲んでいて、所蔵しているワインは飲むと二度と手に入れられないかもしれないと恐れてほとんど私は開けられません。笑い話になりそうですが、死ぬまでに飲みきれないかも。
第二の理由は、損する可能性があるからです。ワインはヴィンテージの良し悪しや評論家の評価で価格が変動します。そして業者の思惑もありプリムール販売価格が設定されるのですが、翌年のリリース価格の方が安くなる場合も多々あるのです。いわばギャンブル。1年早く支払って、1年後にやっと現物が来たら市場価格が下がっていたでは話になりません。
さて、この2005年のプリムール価格を見て私は驚いたのです。最近のヴィンテージの良し悪しにまったく興味がなかったのですが、2005年はかなり良い年のようです。価格がかなり高い。
有名どころを挙げますと、CHマルゴーが一本当たり8万円前後。ラトゥールも同じで、ラフィットやムートンが7万円弱くらいでしょうか。私の好きな2級のラスカーズが3万円を超えていました。驚きです。
こんなに高い若ワインを買う人がいるのだろうか。昔私が買い集めていた頃購入したオールドヴィンテージのワインより高いではありませんか。
中にはオーメドックでCPのよいポタンサック、シャス・スプリーンといったワインが3000円チョイでまあまあかなと思うものもありますが。
私は敢えて言いたい。いくらヴィンテージが良いからといって、何時飲めるかわからないワインにこんな大金を払うより、古酒とはいわなくても少々こなれた90年代のワインを買ったほうが得だと。ずっと美味しくて安いはずです。うまく買えば、80年代のワインも同銘柄でも安いかもしれない。だいたいヴィンテージが良いワインは強いので、飲めるようになるにはより年数がかかるものです。パーカーなど評論家のコメントに煽られて急いで購入する必要はまったくないと考えます。
それでも未だ樽に入っているワインに、貴方は3万も7万も払いますか。
短命で終わるか、タツヤ・カワゴエ
イタリアンのプリンチペ(王子様)と言われている川越シェフ。Who is 川越 ?と疑問を持たれる方も多いと思いますが、ある層の方たちには絶大な人気があるとか。友里も「東京カレンダー」(以下「東カレ」と略す)の愛読者でなかったら彼の存在を知ることはなかったでしょう。
昨年辺りからこの雑誌で特別待遇の掲載連発。あの学芸大学の有名イタリアンが広尾に移転、と当初は書かれていましたが、本当に有名だったのか。うまく「東カレ」のライターを丸め込んだとの噂を聞きますが、川越シェフはシェフの中では珍しい「カノビアーノ」の植竹シェフと同じくイケメンで売れるタイプなんだそうです。
「辻調」をでてから名だたる店での修業歴なくいつの間にやら有名シェフに祭り上げられてしまいました。大家との契約問題から恵比寿店をクローズ、代官山へ移転したと言われていますが、漏れ聞くところ色々裏があるともいう話。私は「東カレ」で、内装工事現場にコックコート姿でポーズをとっている川越氏の写真を見て、またまた若くして勘違いシェフがでてきたとチェック、代官山へ移転した直後に訪問しました。
地下ながら内装は凝っています。入ると正面が半オープンキッチン。プリンチペが笑顔で迎えてくれます。カウンターはなんと2席だけ。ラヴチェアーのように見えました。ホールはパーティションでうまく仕切られて各テーブルが半個室のように区切られていました。隠れ家風で業界人には受けそうですが、客層は
プリンチペの追っかけの女性が主体のはずです。当日も、女性客がほとんどでした。
料理はコースのみ。前日までの予約のお任せ1万円の他、7500円と5500円の3種です。一番安いコースが前菜7皿と皿数が多いのですがパスタまででメインなし。7500円は前菜が3皿にパスタとメイン。
普通は価格が高いほうが皿数が増えますからこの設定は意外でした。
前日予約のお任せコースはドルチェを入れて10皿。しかしその内容がひどい。なんと各前菜は他の当日オーダーのコースの前菜とほとんどダブっているのです。要は、最高7種の前菜を用意しておき、その中で3種のコースに使いまわしているだけ。テーブル間を仕切っているのはそのタネを客に悟らせないためかと思ってしまいました。
内装は凝っていますが、料理は凝っていない。穴子のマリネや水ダコはデパ地下物との差を見出せないレベル。コンソメジュレやジェノヴァソースは業務用をそのまま使っているかと思うほど味に深みがありません。イカ墨のリゾットも生米から造ったものなのか。メインの和牛もおいしいものではありませんでした。
ワインリストもプア。客はほとんどボトルで頼まないのでしょうか。料理やワインではなく、川越シェフを味わうために訪問するんだ、と言われれば返す言葉もないですが、良く言えば「わかりやすい味」、はっきり言えば「セントラルキッチンで造られたような味」のイタリアン。
噂では川越シェフは既婚者だとの話も聞きますが、料理店は顔面ではなくやはり料理が売り物のはず。
この料理では早晩飽きられてしまう短命イタリアンになるのではないかと私は予想します。
しかし、「東カレ」の影響力というのは凄いものがあることがあらためてわかりました。






