友里征耶の週間食日記 2011-34

昨日所用で亀戸に行きまして身内とともに松屋に入ってしまいました。牛丼(牛めし)はかなり昔に「吉野家」で食したことがあるのですが

松屋は初めて

の入店でありました。食券制度と知らずにカウンターにすぐ座って恥かきまして、私は牛めし(小 280円)と話のタネにチゲ(380円?)を注文。世間で言われているほど安くはない値付けに驚いたのです。
食後感はちょっと高いのではないかの一言。牛めしはタレの味しかしませんし(甘いので七味を多用)、チゲも緩すぎてイマイチ。
遙か彼方の記憶でありますが、吉野家の方が良かったのではないかと後悔(近くに吉野家があった)したのです。仲村トオル部長も推薦していましたし。

さて、店評価ブログに大阪の紹介制焼き肉店「但馬屋梅田店」と浅草のフレンチ「オマージュ」をアップしております。入店には暗証番号が必要な高額焼き肉店と、浅草の地では異例の高額フレンチ、ぜひお立ち寄りください。

それでは週間食日記です。

月曜日
夜:機内食
トリノからパリ経由しての帰路。あっという間のパリ・アルバ訪問でありました。機内ではツマミなど単品でシャンパンや赤ワインを飲んでいたら、コースにあったシャロレー牛が目にとまりました。早速頼んだところ、予想通り赤身主体で機内にしては結構美味しくいただきました。

火曜日
夜:内食
夕方帰宅して、オミヤの生タヤリンを主役に内食。美味しかったです。

水曜日
夜:赤坂の和食
最近たまに訪問している和食店。旬のコッペ蟹の量に驚きました。大きいだけではなく、一人分が1杯半はありそうです。
その他、久々の和食を堪能させていただきました。

木曜日
夜:西麻布のビストロ?
ストウブ鍋料理がウリの店。以前訪問して「こりゃダメ」と評価したのですが、メニュー構成がかなり変わっていまして、今回はそれほど悪くは感じませんでした。 

金曜日
夜:銀座のイタリアン
この時期主役の白トリュフをメインに堪能しました。ワインも55年のバローロやビオンディ・サンティ(かなりの古酒 ヴィンテージ失念)などに満足でした。

土曜日
夜:銀座の鮨屋
身内の祝いの会で訪問。鮪類がウリの店ですが、白身など他のタネも質良く美味しかった。1つ注文があるとしたら、もう少し厚めに刺身を引いていただきたいところでしょうか。

日曜
昼:恵比寿のイタリアン
夜:内食
昼は散歩のついでにテラス席のあるイタリアンへ。ちょっと並んだのが残念でしたが、まずまず満足しました。

今年一番の稼ぎ時の結果は如何に?

昨日のブログ、関東と関西のフグの好みについて触れたのですが、ちょっと極端だったかもしれません。掲示板やメールでは、関西も2~3キロのフグが一般的であるとのご意見が多かったです。
確かに丸安、多古安、英ちゃん冨久鮓など限られた店での経験だけからの友里の結論ですから偏っているかもしれません。ただし、これらの店は私の知る範囲でありますが、関西の外食好き、グルメ好き(こんな表現があるかどうか)な方々が絶賛している店であります。
東京の食べ歩き好きな方々からは大型フグへの拘りを聞いたことがなく、またそんなフグを出している高額フグ店も聞いたことがないことからの結論でありました。

さて本日から3連休。明日は男性にとっては年に一回のがんばり時でありますが、忘年会の最盛期は昨日で終了、1年で一番の稼ぎ時は昨日で一応終了してしまったと思います。
女性にとって本命はクリスマスイヴでしょうが、2番手、3番手のメッシー(死語か)の出番は昨晩まで。忘年会で繁盛する居酒屋や和食屋だけではなく、フレンチやイタリアンにとっても今週が一番の稼ぎ時だったはず。
ある程度のレベルの店(有名店なら尚更)なら連日満席だと思っていたのですが、友里、今週閑古鳥の店を見つけてしまったのです。

深夜になって客が入ったかもしれませんので実名公開は避けますが、我々がいたときの客は他に1組だけ。飲食店にとってゴールデンウイークにあたるこの時期だっただけに私は非常に驚いたのであります。
リーマンショックの傷が癒えない中での大震災、そして欧州危機と続いただけに不景気はかなり深刻な状態なのではないでしょうか。

これでは超高額店も厳しいのではないかと思ったのですが、知人から以下の意外な話を聞いたのです。

あのレカンですら23日と24日は満席で2回転も企んでいる

私の今年2回の訪問だけの判断ですが、決して盛況と思われなかったレカンでありますが、本命や準本命とのディナーにあたる23日と24日は安泰であるようです。
下心ある男性は、やはりこの2日間は高額店を目指すのでしょう。リッツなど高額最新ホテルも満席なのかもしれません。(オークラはわかりませんけど)

フグに何を求めるのか

2011年もあと1週間チョイとなりました。歳はとりたくないもので、年々1年間が短く感じます。昨年辺りから体調不良を何回か経験しました。齢60歳前後(と言っても友里はまだ数年ある)は1つの山場であるとも聞いたことがあります。
ヨイショライターや癒着ライター、似非グルメの放送作家や自称文化人の駆逐がすすんでいないだけに、友里、まだまだ消え去るわけにはいきません。外食が多い中、健康には更に考慮する所存であります。

さて年末年始はまたネット環境の異なる環境(単に時差があるだけか)になる予定です。その年末と言えば「今年のベスト」と題し、外食ブロガーなら今年一番のレストランや料理を紹介するものですが、へそ曲がりの友里ブログでは毎年恒例の

今年のワーストレストラン

というものが控えております。日本広しといえどもこのような発表をするのは友里征耶だけではないか。果たして今年のワーストはどこなのか。有名店や人気店になる可能性が大きいだけに皆様、予想がつくかもしれません。
その他、「色々ベスト1」として、

緊張した店 面白かった店 恥かいた店 即再訪したいと思った店

なども考えております。(該当する店があればですけど)
どうぞお楽しみに。

さて掲題に移ります。
東国原英夫氏(そのまんま東)やその連れの女性がフグに求めた

のことではありません。今年もシーズンインしまして何回か食する機会があったのですが、東京(関東)と大阪や兵庫(京都は違うみたい)ではフグに求めるものがかなり違うのではないかとの思いが強くなりました。
整理してみますと

東京 
2~3キロのフグ 身は〆てから寝かせる 熟成感を好む 焼きフグは見かけない

大阪や兵庫
5キロ以上の大型フグ 身はほとんど寝かさない プリプリ感を好む 焼きフグを好む

あくまで友里の狭い経験ですが、フグの有名店や高額店に行った経験からの判断であります。
扱うフグが中型と大型に分かれておりますから食感が変わるのは当たり前です。しかも関西は当日〆、関東は前日〆が多いのではないでしょうか。
大きくて当日〆ですから熟成感なくプリプリなのは当たり前ですね。焼きフグ(部位は「遠江」が良いらしい)も大型でなければ遠江なんてとれないでしょう。 

つまり関西はまず大型ありきではなくプリプリ感や焼きフグを求めるため、必然的に大型フグが求められるのではないかと考えるのです。反して関東は、熟成感を好むので中型が求められるのかなと。
同じ関西でも京都はどうかと言いますと、私の知る限り料理人は大型を否定しておりました。勿論東京でも大型フグ(5キロ以上)なんてどこが良いのかという感じであります。 

甲殻類があまり得意でない友里、焼くとその甲殻類のような香りを発する焼きフグには余り拘りがありません。白子もあまり大きくない柔らかめの方が美味しいと思っております。よってどちらかと言いますと

熟成派

でありますが、大型フグのプリプリ感もそれなりに面白いと思っております。

プリプリ感や熟成感はあくまで人それぞれの嗜好であります。どちらが良いとか正しいと言うものではないと思うのですが、結構対立してしまうところがグルメ(こんな使い方で良いのか)の面白いところで有り、怖いところであります。

大型フグが一番だ。小さいものなんてフグではない
あんな大型フグ、大味なだけだろ

と相手を否定する人(料理人も)が多いのではないでしょうか。鮨(寿司)と同じでして

海鮮系か江戸前系か

と論争するのと同じ。海鮮系が好きなJ.C.オカザワと友里の意見がまったく合わないのと同様に、フグの好みも関西(京都を除く)と関東の溝は永遠に埋まらないことでしょう。