上海蟹をあの新世界菜館で

今年もあと1ヶ月になってしまいました。歳をとるにつれて加速度的に1年の経過を早く感じるようになりました。
小山薫堂さんが言っている「一食入魂」、残された食事回数は有限なのですからその考え方は否定いたしません。私も段々とそんな意識をするようになってきました。だからといって、彼が無駄な店へ繰り返し訪問し店をヨイショして訪問自慢するのはいかがなものか。限られた回数なのですから、本当に良い店だけに行きたいならもっと厳選するべきでしょう。私には「良い顔」ができる店、彼にとって「居心地」の良い大事にしてくれる店だけを選んでいるとしか思えません。売れ出してから急激に食べまくっているのでしょうが、いかんせん土台ができていない。業界人、文化人共通ともいえる「ホントは味がわからない」人。自分だけ無駄な店へ行っているならいいですが、それを一般読者に宣伝してしまって混乱させているのですから罪作りです。
さて、秋から冬にかけて楽しみな食材がどんどん登場してきました。キノコ、蟹、ジビエ、フグなどなど。皆さんはもう食べられましたでしょうか。
「グルメバトル」出版のため食べまくった夏の反動からか、財政逼迫もありますが私の外食ペースが低下してしまい、今秋、私はこれらの食材をはあまり楽しむことは出来ませんでした。(フグや蟹はまだシーズンが残っていますけど)
そんななか、元々あまり好きではない「上海蟹」、今年は「ウメモト」で食べたくらいだったのですが、先日初めてある会の主催でこの「新世界菜館」へ行ってきました。この店は上海蟹の日本への流通の元締めで、自店で独自に紹興酒も輸入していると言われている有名店であります。比較的リーズナブルに食べられると言うことでも有名なようですね。
流通のおおもとですから、さぞや美味しい上海蟹が食べれると期待して訪問した友里だったのですが、またもやその甘い期待を裏切られる結果となりました。
HPやその店外観をみると、上海蟹以外、つまり他の中国料理を期待する人がそうは居るとは思えません。なんとなく垢抜けないんです。個人客より宴会を重視する営業も気になります。
さて着席すると目の前に活きた上海蟹が人数分置いてあるではないですか。自分の食べたい蟹を選んで名札を客に付けさすパフォーマンスなのですが、意味があるのか。すべての蟹を手にとって比べることが出来るはずがありませんし、第一手にとっても一般客はわからないでしょう。無駄な儀式だと考えます。
肝心のお料理。最初に出てきた旬の8種の冷菜で期待は萎んでしまいました。トマト、タケノコ、クラゲ、海老、鮎などですが、レベル的には中華弁当のおかず並。安い中華おせちを食べたようなもので、ぜんぜん美味しくありません。上海蟹ミソとフカヒレのうま煮も、旨みではなく甘いだけ。ミソの旨みをまったく感じません。
メインである上海蟹の姿蒸もどうってことないもの。大きさも期待しほど大きくなく、これなら「ウメモト」の修業先、「シェフス」の方が上でしょう。前々から疑問なのですが、ミソやコは別にしてこの上海蟹の身は本当に美味しいものなのかどうか。小さいものですからじっくり味わうことも出来ません。毛蟹や松葉蟹のように身に旨みがあるのかどうか。昨年夏、読者に教えられて福臨門で「黄油蟹」を食べましたが、鮮度の問題か期待が大きすぎたからか、珍しさもあり上海蟹よりは楽しめましたがそれほど美味とは感じませんでした。
銀杏と地鶏の炒め物、白菜とシイタケのステーキ、特製流麺など化学調味料に頼りきっていない調理のようでしたが街場の中華と大差ない食後感。最後の杏仁豆腐が一番印象に残りました。
はっきり言って私的には再訪はあり得ない店。食材的にも今年の上海蟹はこれで打ち止めとします。
でもにぎわっているんですから不思議です。

明日発売の週刊現代を前に

店評価ブログに、「オオサコ」、「神田 すし昌」、「おざき」の3店を追加しました。立ち寄ってお読みいただければ幸いです。
さて、明日発売の週刊現代に掲載されるJCオカザワ氏とのグルメバトルを読み返ししていて、ありゃー、JCの発言がかなり矛盾しているな、ということがわかりました。ちょうど朝から、来週の日刊ゲンダイの原稿で、恵比寿の「フレーゴリ」を書いていたもので、それに気がついたのです。
対談では、友里がフレンチと比較して洋食を馬鹿にしているのはおかしい、と突っ込まれています。私はフレンチモドキの手をかけない洋食が、2千円も3千円もするのは「いい商売しすぎている」と言っているまでで、半値にすれば文句は言いません。同じ値段で必死に手をかけて頑張っているフレンチシェフが可哀想ってもんです。
ところで、フレーゴリを書いていて思い出したのです。共著の「グルメバトル」では、このフレーゴリの馬肉を、下町の和食系の馬肉専門店などと比較して質が落ちるなどと批判していたのは何を隠そうJCでありました。
イタリアンの魚のカルパッチョを食べて、有名寿司屋より質が落ちる、と言っても仕方ないこと。それなりの価格なのですから、そこそこ感があればいいのです。私が居酒屋に文句をつける場合も、請求が1万円和食とそう変わらない場合だけであります。
JCもこのブログの愛読者、もとい、嫌読者と聞きました。
皆さんには、その辺のところもお考えになって現代をお読みいただきたいと思います。
どうも最近は自己宣伝でブログネタ稼ぎをやっているようです。一石二鳥の味をしめている友里でした。

週刊現代に「バトル対談」掲載決定です

関西での知名度のなさを痛感した友里にいくらかの追い風が吹くでしょうか。
前々から皆さんに気を持たしておりました、特異な味評価基準の持ち主、J.C.オカザワ氏との対談の掲載日が決定しました。
来週月曜日、11月27日発売の「週刊現代」であります。内容は、「グルメバトル」で取り上げた店と若干かぶるものもありますが、二人が○、×でリストアップした店をタネにの言いたい放題、もとい、理論的な店評価となっております。タイトルは多分、「友里征耶vs.J.C.オカザワ  東京 行っていい店わるい店 有名店編」となると思います。じゃ、次は「無名店編」があるのか。現段階ではまったくその企画はありません。
対談自体は先月のとある週末の昼下がり、某ホテルの一室で2時間かけて行われました。ICレコーダーで録音するのかと思ったのですが、テープから文に起こす専門会社のスタッフが隣席してのテーブルに小さなステレオマイクを置いての本格的な録音でした。
ページとしては3ページか4ページ分だと思いますが、一から書き上げる原稿よりもはるかに楽なもの。編集者からまとめられた原稿をチェックするだけですから、これで原稿料がもらえるとしたら非常に効率的で美味しい仕事でありました。
スタート時は好調だったようですが、最近は息切れしてきているとグラフ社も心配していた「グルメバトル」。週刊現代での対談をキッカケに再び年末商戦時に勝どきをあげられるか。
「東京最高のレストラン」、「東京いい店うまい店」などヨイショ系ライバル本より内容自体は面白いと思うのですが、いかんせん知名度がないと自覚した友里よりもずっと知名度が低いJCが共著相手ですから楽観はできません。
週刊現代をお読みいただくことをお願いするとともに、「グルメバトル」、JCの生活がかかっているようなので、ご自分でのお買い上げはともかく、周りの「純粋な一般客」への購入をすすめていただければ幸いであります。