読者の質問への回答 2


化学調味料の「害」に関する見解を聞きたい。
砂糖や塩も摂取のしようによっては害となる。砂糖→糖尿病、塩→高血圧など。化調はそのような深刻な問題を抱えているのか。
回答
私は医師でも化学者でもないので、化調の人体への害というものがあるかどうか、まったくわかりません。
一時「チャイニーズレストラン・シンドローム」という言葉が流行っておりました。化調を投入した中国料理を食べた人が体調不良を起こすというものでした。
現に「頭が痛くなる」、「舌が痺れる」などアレルギー症状を訴える方もいらっしゃいますが、私は幸か不幸か日本酒と同じで頭が痛くなることはありません。(日本酒で頭が痛くなるというのは三倍増醸清酒を飲むからだとの説もあります。これは化調を添加しています)
塩、砂糖、醤油、唐辛子など他の調味料も取りすぎたら体に悪いのは誰でも知っています。化調も同じではないでしょうか。
医学的、科学的な根拠はわかりませんが(害は否定されているという説もあります)、それでもある意味「弊害」はあると思います。
化調に慣れ始めると、体(舌)が更なる添加を要求したくなると思います。店側も客のニーズに応えるため投入量を増やしていくこともあるでしょう。かくして、不自然な味に耐性ができてしまって、ファーストフードにも寛容になってしまう可能性があります。
だからといって化調の存在はなくならないでしょう。化調の使用が認められなくなったら、カップラーメン会社はじめ多くの食品メーカーの存続が危なくなります。味の素社を筆頭にマスコミの大スポンサーである食品会社の存続がかかっていますから、化調が「害」か「無害」かは、永遠に結論が出ないのではないかと私は考えます。
友里掲示板
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読者の質問への回答 1

先月読者から化学調味料についての質問を2ついただきました。私の考えを再度示す機会と考え、ブログで回答させていただくことにしましたので、今日明日の2日で回答させていただきます。
質問は文字数の関係で要約させていただきました。

化調肯定者=味音痴という意見にもう少し明確な基準を示して批判しろ。添加を承知で化調を肯定している人も多いはず。化調のどこが味音痴なのかわからない。
友里の考え
私の認識は全く違います。
化調の肯定者に見える人たち(化調てんこ盛りの料理を美味しいと食べている人。例を挙げれば山本益博氏)は、化調の添加に気がついていないと私は思っております。この時代、堂々と化調を肯定する人は、味の素関係者やカップラーメンなどインスタント食品関係者だけではないでしょうか。安い食品は化調の力を借りなければコスト的に成り立たないと思っている方たちです。
私が思うに、化調好きな方たちは、あの化調の味を若い時から食べ慣れて「美味しい」と頭にインプットされてしまっただけだと思います。
無添加料理も食べているでしょうが、先入観(化調の味が美味しいとすり込まれたこと)も手伝って無添加料理を食べると味が頼りない、添加料理(本人は気付いていない)は美味しいと感じていると考えます。
例を挙げますと、先日「二階堂ドットコム」で友里批判がありました。
私の「福臨門の料理にはかなり化調が入っている」という記事かブログを見て驚いた常連客が、慌てて店に真偽を問いただしたというものです。店は無化調の調理を客前で見せたので、「友里はデタラメを書いている」というものでした。
普段は添加していても、いざとなれば無添加の調理が出来るくらいの腕がないと福臨門のような高額店の料理人は務まらないでしょう。実際、「無添加でやってくれ」と要求すれば福臨門はそのリクエストに以前から応えていると聞いております。
つまりその常連客は、今まで化調の存在に気がつかず、無添加を要求せず、添加された料理を美味しいと思っていたと言うことです。
ですから、化調肯定者が味音痴と言うのではありません。しっかり「この味は化調入り」これは「無化調」と食べ比べることを繰り返す、またはしばらく「無化調料理」だけをしばらく食べ続ければ、その違いはおのずとわかってくると思います。
業務用や家庭でも半完成品の食品や調味料にはすべてと言っていいほど化調が入っていますから、無化調料理を家庭で出し続けるのは
難しいのは事実です。出汁も最初から引かなくてはなりませんし、缶詰のソース(トマトとか)もダメでしょう。
化調を使わないと、食材や調味料の質、料理人の腕、そして手間暇のかけ方の差が顕著に出てしまいます。無化調の料理がすべて美味しいわけではないのは仕方ないことです。
私は高額店で化調を使うのは「手抜き」だと主張しています。高い請求をするなら、それなりの食材と腕と手間暇を見せろと言いたい。
それが嫌なら、化調を使ってもいいが廉価店に変更すべきと考えます。
私はマスヒロさん達の化調好きをそのまま批判しているのではありません。化調てんこ盛りの料理(たとえば並木橋「有昌」のしいたけそば)をうまいと絶賛するのはかまいませんが、「かなり化調を使用している」と注釈しなければ、彼の信奉者は勘違いしてしまうと指摘しているだけです。
もっとも「化調の有無」がわからないようなので、マスヒロさんにそれを期待するのが無理かもしれません。
友里掲示板
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この時期でも出店する鮨屋が後を絶たない

今月発売の私の愛読書「東京カレンダー」の特集は鮨屋です。「鮨屋の誠意」と大仰な副題がついているのがちょっと引けますけど。
「もっとも誠意を感じない店」として「すきやばし 次郎」でも取り上げていれば面白いのですが、当然ありませんでした。
しかしこの未曾有の不景気で出店(独立)してくる資金調達力、いやイケイケの営業姿勢に私は驚きました。銀座や青山の海外有名シェフ提携店の継続が業界内で注目されているこの不景気の中、採算があるのでしょうか。回転寿司ではなく客単価が2万円前後はする高額店がほとんどだからです。
リーマンショック以後、高額店で会食する人の数は減ってはいても増えてはいないでしょう。会社経費も締め付けられていますから、接待も減っているはず。そんな状況で、高額鮨屋の数が増え続けて大丈夫なのでしょうか。理論的には業界全体ではマイナスになるのは間違いない。新しい店と古い店との客の取り合い合戦になるはずです。新しもの好きな客も少なくないですから、客を奪われる老舗店も少なくない。客数は増えないだけに、厳しい1年になると思います。
昨年末、独立を前提に星付き店を辞めたフレンチシェフがいましたが、資金調達の問題からか店を構えられないといった話も漏れ聞きました。フレンチほどの厳しさはないかもしれませんが、鮨業界も不景気は避けられないはず。人口が増えない現状で、なぜ店が増え続けられるのか。この矛盾が明らかにならないことを祈るばかりです。
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