地方といっても料理や調理で誤用が多すぎるぜ!

毎日新聞のスクープなんでしょうか、大相撲の八百長問題に再びスポットが当たりそうです。
政治屋が献金と引き替えに口利きをしているのと同様、大相撲が真剣勝負ばかりではないということを信じない純粋無垢な人がいるとは思えませんが、今回は携帯メールという証拠もあがっているようですから、相撲協会はどう言い逃れるのか見ものであります。
誰が勝手に言い出したか「国技」でありますが、あの海老蔵を輩出した歌舞伎も含めて

日本の伝統

という隠れ蓑の中でかなり一般常識と異なる世界に熟成してしまったのかもしれません。

さて、先日スキーをしに長野県のあるホテルに泊まった時のことであります。皇族関係者も利用しているというホテルだそうで、読者の方から勧められての初訪問でありました。短い滞在ではありましたが、その間

アレッ?

と感じることが3回もあったのです。

まずは到着後のバー。移動中に簡単な夕食をとっていたので、メニューにある地ビールとソーセージの

パニーニ

を頼んだと思ってください。ソーセージのパニーニとはどういうものなのか。サルシッチャをひらいて挟んでくるのかなと思っていたら、目の前に運ばれた自称パニーニ、なんと

ホットドッグに瓜二つ

ではありませんか。まあ、広義でいえばホットドッグもホットサンドの一種かもしれませんが、ちょっとビックリしました。

翌日の夕食はイタリアンへ。メニューにある料理の説明を受けていたのですが、黒毛和牛のタリアータのところで

タリアータとは牛肉の表面に粉をまぶして焼き上げたイタリアの調理

と言われてまたまた頭が?となりました。まあ、現物はしっかり「薄切り」になっているようなので結果は問題ではなかったですが、タリアータの定義が間違っているのではないかと。

最後は厳密には言葉の誤用ではないのですけど。造り置きの前菜がチョイスできるシステムでありまして、目の前にあるワゴンの上の料理を指して

このカポナータをください

と言ったところ、サービスの人は

これはラタトゥユです

うーん、厳密にはラタトゥユとカポナータは使用食材や調理が違うようですが、イタリアンの看板を出しているのですから、野菜のごった煮は

カポナータかチャンボッタ

と称した方が良いのではないかと思ってしまった。

肝心の料理は地方としてはこんなもの、といった感じでありました。しかしワイン含めて値付けは東京のイタリアンに勝るとも劣らないものでありました。

竹やぶ(六本木)が7月で閉店

嬉々として閉店情報を伝えていると批判される友里の今年第一報であります。あの六本木ヒルズにある「竹やぶ」が7月31日をもって閉店するとの情報を読者の方からいただきました。
店のHPにも閉店のお知らせが出ております。まずはご覧ください。

http://www.takeyabu.co.jp/index.php?page=roppongi

六本木ヒルズオープンから10年近く、当初は連日行列が出来ておりましたが、最近は行列などみたことはなく、外に置いてある椅子(並ぶ客用)が寂しさを醸し出しておりました。何の理由で閉店するのかわかりませんが、集客や売り上げの問題もあったのではないか。
賃料が高いからか、ヒルズの飲食店はみなCPが悪い。(森ビルに限らず再開発ビル全般の問題ですけど)
あの量の蕎麦で1000円前後の請求では客が来たがらないのは無理ないこと。私も昨年久しぶりに訪問しましたが、昼にちょっと食べて飲むつもりでもかなりの支払額になってしまいました。

竹やぶ同様に、あの高額店地域の店は、次郎、レスプリ・ミタニ、みかわ、れい家菜と集客に苦しんでいるのではないでしょうか。
レスプリ・ミタニは客の入りを外から見られるのが嫌なのか、ガラス窓に目隠しをして店内を確認できないようにしてしまいました。ガラガラな店内を公開していては更に客が入って来ないと思う気持ちはわからないではないですが、飛び込み客がドアを開けた瞬間

閑古鳥しかいないホールが目に飛び込んでくる

というショックも考えていただきたい。この驚きは大変なものではないか。今更引き返すほど勇気のある人は少ないでしょうから、入店前に客入りを知ることは一般客にとって重要な情報なのであります。

最近すっかり取り上げなくなった森ビルネタですが、けやき坂を通るたびに私は

ヴィトンやアルマーニはこの店で利益を上げているのだろうか

と心配してしまうのです。この手の店は、ガラス窓の目隠しをしておりませんから中が見えてしまうのですが、客を確認したことはほとんどありません。
「虎屋カフェ」や「ル・ショコラ・ドゥ・アッシュ」のあの行列は何だったのか。今はなきジュリアナのお祭りのように、並んだ人(踊った人)は恥ずかしい思い出となっているかもしれません。

もう1つ閉店情報です。
オススメ本の確認で以前から気に入っていた恵比寿ガーデンのトンカツ屋「武蔵」を訪問しようとしたらなんと11月で閉店済み。未だに次の店が入る兆候が見られません。
「かつ好」から暖簾分けのような形で引き継いだ「武蔵」でしたが、やはり客が入らなかったのか。現在は高田馬場のビルに入っているそうですが、すでにトンカツ屋が営業していたため、トンカツ屋としてはスタートできなかったと聞きまして、訪問することをやめました。
なぜ焦ってそんなビルへ移転してしまったのか。好きなトンカツ(サクッとした衣に肉も悪くない)だっただけに、恵比寿近辺の安い地代のところでやればそこそこ客が来たのではないかと残念で仕方がありません。

料理人は食材を見る目も大事でしょうが

立地の目利き

も重要であると考えます。

完璧な火入れって何だ?

エジプトが大変な事になっているようです。チェニジアに次いでエジプトも政権が倒れるのか。この2国は長期の独裁がデモの主原因のようですが、そのうちイスラムが持つ根本的な問題に飛び火するのではないかと私は考えるのです。その問題とは

富裕層の一夫多妻→女性を知らず一生を終える多くの庶民→あの世で酒池肉林との悪魔の誘い→ジハード

自由主義経済で格差問題が問われておりますが、人間の主要欲の1つである男女問題でこれほどの格差を持つイスラム。私はイスラムのビジネスモデルがそのうち行き詰まるのではないかと考えます。

さて本日は「火入れ」についてちょっと一言。
先日知人からイチボ肉をいただきまして友里自ら焼き上げました。プロの方から肉の焼き方のレシピをいただいていたのでその通りしただけでしたが、ややレア感が残っておりましたが食べた人全員に好評でありました。
そこで私は考えたのです。最近は、ド素人(友里も自称素人でありますが)のブログや食べログのレビューで

完璧な火入れ

という形容が連発されております。

失敗がない低温ローストにそんなベタ褒め言葉を使うな

と突っ込む前に「完璧な火入れ」というのはどんなものなのか。牛ステーキを例に取りましょうか。焼き方はレアからウエルダンまで色々ありますね。仔羊だって同じです。つまり食べる人によって焼き方の好みが異なるのです。蝦夷鹿だって鴨だって、人によって焼き方の好みは違うのではないか。
ド素人のブログや食べログのレビューでは、高評価の店なので無造作に「完璧な火入れ」を連発しているのでしょうが、本当に火入れが良かったと感じたとしても、それは

自分にとって完璧な火入れだった

でしかないのです。誰が最初に言い出したか肉の「火入れ評価」でありますが、私には揚げすぎに感じる「とんき」のトンカツを美味しそうに頬張っている多くの人を見るにつけ、「よろにく」の半生の肉を美味しいと叫ぶオコチャマを見るにつけ、またアメリカ流の焼き方をしたステーキ(表面が焦げ焦げ)を美味しいと感じる自分を考えると

世に完璧な火入れなどあり得ない

味の嗜好は「人それぞれ」であるように

火入れの好みも人それぞれ

であると私は考えます。