激戦区か不毛の地か (店オープンの話です)

中畑新監督がまたやってくれました。なんと

カラオケルームで会見

だとか。適度な場所がなかったからのようですが、最後は自身が現役時代にリリースしていた歌を披露してしまったといいますから驚きであります。
話の内容がなく、おもろい行動しか世間にアピールするものがないと自覚しているならまだ良いですが、単なる勘違いであったら最悪な監督と評価されるのも時間の問題でしょうか。

さて先日、読者の方から教えていただいた和食店へ行ってきました。どこに注目して訪問を決めたかといいますと

「祇園 丸山」出身の人が料理長

と聞いたからであります。
最近は、自称を含めて銀座へ集まる江戸前鮨屋と同じく、京都の若手料理人(和食)の祇園近辺での出店が目立ちます。
華の銀座で最後は勝負したいと思うのと同じく、京料理を修業した人は

祇園で勝負したい(勝ち残りたい)

と思っているのでしょう。そんな中、京都の有名店である「祇園 丸山」出身の人が、東京のしかも銀座や麻布近辺ではない地に店を出したと聞いたのですから興味をもったのです。
店評価は来年の再訪後に譲りますが、オープンして1ヶ月経つか経たないという店内、満席とは言いませんがかなりの客が入っておりました。
この1ヶ月前に東京に出てきたのではなく、近辺の別の料理店で板長をしていたと聞きましたから、その常連客も来ていたのではないでしょうか。 

ところで逆に、銀座の激戦区へ出て行って思った成果を上げられなかった店は結構あるのではないか。勿論祇園でもパッとしない店もあるでしょう。激戦区へ出れば誰でも安泰とはならないのであります。

普通の高額鮨になってしまった「さわ田」

の例を出すまでもなく、激戦区にはそれなりの競争があると証左であります。激戦区は今までの常連客と違った、食べ慣れた客に値踏みされてしまうと言うリスクがあるからでしょうか。

逆に不毛の地(当該地の方ご免なさい)へ行って大成功している店もあるのです。「グルメの真実」(宝島社新書)をはじめブログでも何回か取り上げましたがその代表例は軽井沢の

エルミタージュ・ドゥ・タムラ

ではないでしょうか。西麻布の地でパッとしなかったフレンチが、軽井沢へ行っただけで大化けしてしまったからであります。
最近大家との契約交渉(賃料タダだったとか)が決裂したのか大阪の出店を閉めてしまった

鮨 ほしな

も銀座の店と違って大阪では集客が順調であったと聞きました。
激戦区である銀座や麻布近辺、祇園近辺で勝負をするのか

京料理不毛の地である東京や、鮨不毛の地である関西

で勝負する方が勝てるのか。

 鶏頭となれども牛後となるなかれ

という言葉が当てはまるかどうかわかりませんが、友里が思うに腕に自信がない(今の店がパッとしない)人は、不毛の地へ出てやり直すという選択肢も必要ではないでしょうか。
今は釣り人になっていると聞きます三鴨元シェフ。軽井沢か関西で

野ウサギのロワイヤル

を食べてみたかったと思うのは友里だけはないでしょう。

プロ野球のGMは選手上がりでないと務まらないものなのか

10日のブログでちょっと触れました日本のプロ野球GM職。清武の乱の時もそうでしたが、GM職が話題になる度に

GM職は専門の人(プロ野球OB)に任せろ

 という人が出てきます。自軍の戦力分析や選手編成はプロ野球OBでなければ出来ないと言うことでしょうか。

名選手必ずしも名監督ならず

落合氏などの例外がありますが、長嶋茂雄氏を例に出すまでもなく、今までの名選手上がりの監督が歴史で証明しております。
ではなぜGM職では選手上がりが必要だというのか。そう主張する人たちは

専門家でないと選手を見る目がない

と思っているのでしょうか。しかし私は言いたい。GMの仕事は選手の値踏みだけではなく、戦力編成など戦略的と言いますか頭を使う要素が多いはず。それ以外にも選手獲得などのための交渉力なども必要でしょう。
はっきり言わせていただくと、小さいときから野球しか知らない人が多いプロ野球OBに、このような能力が備わっている人がどのくらいいるのか。

選手の値踏みは、それこそ元プロ野球選手を配下に雇えばさえすれば良いわけです。その配下をうまく使いこなせばよいだけなのであります。
トヨタを例に挙げましょうか。社長とまでは言いませんが工場長、現場出身者でなければやっていけないものなのか。電鉄会社の幹部、運転士出身でなければなれないものなのか。
軍隊ですが、参謀幹部に最前線経験者がのし上がることが出来るのか。警視庁や警察庁の官房長職、交番勤務や機動隊の人にも門戸を開いているというのか。友里は

なぜプロ野球だけ幹部に選手上がりが必要と言われるのか

わからないのであります。
笑いのとれない吉本芸人のような記者会見だった中畑氏を監督に指名した高田GMの採用、DeNAは初っ端から球団再生に失敗したと私は考えるのです。
いやGM職だけではなく監督職も、頭さえ良ければ配下のコーチに選手OBをつけるだけで、プロ野球経験者でなくとも私は立派にやっていけると私は考えます。
 

換言すれば、頭が悪ければいくら選手時代の成績が優秀でも監督は出来ないということ。
以前のブログにも書きましたが、アメリカのプロバスケットボールやプロアメフトのヘッドコーチ、選手上がりと思える体の大きい人をほとんど見かけません。
選手上がりが監督をしているメジャーでありますが、GM職は選手上がりではないのではと友里は推測します。

福治の肝事件の主役は東国原英夫だった!

先月、違反のフグ肝を出して営業停止と主人のフグ免許取り消しの処分を受けた「ふぐ 福治」。
拙著「絶品レストラン」(鉄人社)でも掲載した唯一友里お気に入りのフグ屋だったのですが、違反行為をしたとの報道を欧州旅行中に知り非常に残念に思ったのであります。

フグの肝は全国どの地域でも(大分県も)出すことは禁止されているものですから、その条例を破った店が悪いのは当たり前です。
しかしTVなどでの実名報道がかなりありましたし、主人の免許取り消し(再取得は出来ないらしい)によって、今は営業が再開されたようですが、ある意味かなりの制裁を受けたのではないでしょうか。
これからはフグを提供するにはフグ免許をもった調理人を常時雇う必要があります。(丸から仕入れて捌く場合)
今後も以前と変わらない質のフグを提供できるかどうか(フグ免許を持つ調理人を雇い続ける為に経費が増える可能性大)に店の将来の明暗の分かれ目と考えます。

さてこの大事件の主役、もとい被害者女性の相手男性がなんと

 東国原英夫(そのまんま東)

だという昨日の日刊ゲンダイの記事に友里は驚いたのです。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20111211-OHT1T00032.htm

フグ屋で肝を要求する客ですからかなりの常連かと想像していたのですが、この4~5年で5回ほどしか訪問していないとは予想外。常連客より有名人に店は弱いのでしょうか。しかし東国原英夫氏サイドは

「あん肝はあるか」と尋ねたところ「あん肝はないが、ふぐの肝ポン酢はある。(食べても)大丈夫」

と店から言われたと弁解しているようです。店側はノーコメントに徹しているので事の真相はわかりませんが、問題は以下の東国原英夫サイドの主張であります。

九州では、毒性のない肝が提供されることがあり、除毒された可食性の肝ポン酢と一貫して考えていた

多くの人が勘違いしている可能性があるのですが、全国津々浦々、大分県でも

可食性の肝ポン酢など許されていない

のであります。「グルメの真実」(宝島社新書)にも述べておりますが、許可されていると言われている大分県も実際フグ肝は禁止。確かに肝を出している店があるようですが、大分県の店でも

フグの肝を出すのは違反

なのであります。政治家を志す東国原英夫氏なら、この程度の基本知識は持っていてもらいたいものであります。

しかし人間落ち目になるとその右肩下がりは止まりませんね。思えば彼の転機は2年前の衆院選だったでしょうか。自民党からの出馬要請に条件闘争だったのでしょうが

 総裁にしてくれるなら

との発言報道に世論の潮目が一気に変わったのは記憶に新しい。その後の知事放り投げ、都知事選落選、そして今回のフグ事件主役と、マイナスイメージしか発信しなくなってしまいました。
ついていないときは何をやってもダメだという証左でありますが、来年から巻き返しに転ずることができるのだろうか。この正月は、フグ肝より美味しい

カワハギの肝

でも食べながら戦略の練り直しをする必要があるでしょう。