最近訪問した店 短評編 13

「進むも地獄、退くも地獄」とよく言われますが、安倍首相の場合は退いた方がはるかに楽なのではないか。思うような人事権が残っているとは思えず、手足をもがれたも同然の立場でなお首相の地位に留まりたい執着心はどこから生まれてくるのでしょうか。
「改革を進めていきたい」と何とかの一つ覚えを唱えていますが、誰も頼んだ覚えはない勝手な言い分であります。ここまで自己陶酔というか、わがまま言い切ってしまって、安倍さんも完全に「勘違い」してしまったと言えるでしょう。50歳過ぎはもう若いとは言えない歳だとおもうのですが、今回の彼の愚行のおかげで、年寄りが復活してしまうといった時代逆行が心配です。
さて、今日の3店はフレンチ、イタリアン、鮨であります。数年ぶりに訪問したフレンチはどう変わっていたか、犬養裕美子さんお気に入りのイタリアンは本当に美味しいのか、自分の名字を店名にして独立した鮨屋はどうなったでしょうか。
コム ダビチュード 池尻
中目黒の店から今年池尻に移転。黒本で取り上げた後、当日訪問が満席と何回か断られてすっかり足が遠のいておりました。中目黒では順調だと思っていたのですが、釜谷シェフのブログを読むと結構いろいろな事があっって大変だったようです。
新店はだいぶキャパを絞った大きさ。「野菜の煮凝り」、「牛ほっぺの赤ワイン煮」などおなじみの料理も並んだプリフィクスコースは健在ですが、ちょっと価格が上がったのではないか。何より驚いたのは、ワインリスト。昔はアルザス、ブルゴーニュなどかなり充実したワインがリーズナブルにリストに並んでいたのですがその面影がまったくありません。種類も少なくまったくこだわりを感じないワインのラインナップになっておりました。「釜めし」なるフレンチ風ご飯が800円で用意されていますが、CP含めて料理に以前の勢いを感じませんでした。
うーん、結構気に入っていたフレンチだったのですが、どうなっちゃったんでしょうか。シェフには以前以上のモチベーションを取り戻していただき、頑張っていただきたいと切に感じた夜でした。
イル・リストランテ・ネッラ・ペルゴラ 広尾
犬養裕美子さんが四葉のクローバーをつけて最高評価しているイタリアン。7000円のプリフィクスコースが主体ですが、個室では1万円のお任せコースしか頼めません。タプナードやカスレなど南仏料理みたいなものもあり、パスタを除けばフレンチかと思うような料理が並んでします。
頼んだ料理がたまたまだったのか、スペシャリテといわれる「花ズッキーニとジロール茸のヴァポーレ」、そして「サマートリュフとサマーポルチーニの手打ち麺」、「仔羊のカラーブリア風」は普通の質と調理でまTったく驚きがありません。期待が大きかっただけに拍子ぬけしました。
ワインもトスカーナ物がリストの4ページを占めるなどコンセプトがよくわからないラインナップ。高い「カーセバッセ」がいくつもありましたのでレアワイン好きにはいいかもしれません。適度なワインを飲んで一人1万5千円以上かかる地元色をそんなに感じない南仏系イタリアンでした。
赤坂さいとう
「赤坂かねさか」から斎藤氏が独立したというか、場所を変えず店名を変更して再出発。しかし、仕入れ先は変わらず、主人も変わるわけではなく、支払額も含めて「かねさか」時代と全く同じでありました。
この店の良いところは、昼営業しているところでしょうか。場所的なこともあり、オークラで打ち合わせ後、「久兵衛」へ行くくらいならちょっと歩くがこちらだろう、といった使い方ができます。
結構常連が多いようで、「お決まり」ではなく「お任せ」を昼からお酒飲みながら頼んでいる客も目立ちました。キャパ小さいですが、一人客には居心地が良いかもしれません。