今年の色々ベスト

いや-、欧州に来てまであの居酒屋料理を食べるとは思いませんでした。有栖川から神泉、そして六本木へ移った「小田島」名物料理

フォアグラ大根

がなんと、天下の3つ星フレンチで出てきてしまったのです。3つ星とったシェフになってからは初訪問だったので、デギュスタシオンコースを頼んだのですが、テーブルに置かれたその料理の説明が

フォアグラ ダイコン

と言うではないですか。フランスでは大根を「ダイコン」とそのまま発音するようです。
本当にあの「大根」なのかと口に含むと本当に大根なんですね。大根の上にかなり大きめのダックのフォアグラが2枚。スープ仕立てでありまして、コンソメスープと表記されていましたが味わいは紛れもなく日本の

フォアグラ大根

と大差ないものでありました。フォアグラの脂がかなり強く、ソテーではなく茹でていたので若干食感は違いましたけど。以下の写真をご覧ください。

フォアグラ大根

さて本日は誰もがやっている「ベストもの」であります。ただし、友里らしく真にベストと思った店だけではなく、「色々ベスト」も書いてみます。

☆今年一番緊張した店  鮨嘉瑞(すし かずい)
過去のブログを読んでいただければおわかりと思いますが、先に入店していた老カップルを放置したまま(切った刺身も置き去り)、私の顔を見ただけで正体をつかんだ主人、

よくあんなこと(ブログで「すし まずい」と書いてしまった)書いて来られるな(要約)

と「出ていけ」、「出ていかない」との攻防は自分で言うのもなんですが手に汗握るものでした。なにせ、こちらは素手、むこうは包丁を持っていますからね。
取り残された老カップルにこれ以上迷惑を掛けるわけにも行かず、ビール小瓶2本分のチェックをして店を出たのであります。
「鮨 嘉瑞」は、上野毛の店を7月一杯で閉めて、祇園近辺で店を立ち上げるとの話でしたが、その後のオープン話を聞きません。
あくまで関西の食べ仲間(その業界に所属している?)の話ですが、

中に入った人に騙されたとの噂がある

とのことでした。どなたかその後の「鮨 嘉瑞」の消息をご存じでしたらご教授ください。

☆良い意味での最も期待がはずれた店 レカン
完全に埋没したグランメゾンだと思っていたのですが、10年ぶりの訪問で見直してしまいました。
客は少なかった(わずか3組)のですが、料理は少ないながらも(しかも仔羊は売り切れ)、選択肢のないラインアップから選んだものは美味しかったのです。
ワインもボルドーの一部に値付けの安い、そして美味しい(評価も高い)ものがありました。クリスマス前後は満席&2回転だったとの話も漏れ聞きます。
ここ数年は廉価なビストロが全盛でありましたが、来年はグランメゾンの復活(マキシムは難しいのではないか)となるかもしれません。
ただし自意識過剰に見えるソムリエはちょっと苦手であります。

☆サプライズな料理 LE BEC ROUGE
読者に教えていただいたパリのアルザス料理店。もちろんシュークルートを頼んだのは言うまでもありません。
6ユーロで「すね肉」を追加したのですが、でてきたそれは半端でない大きさ。友里思わず椅子から転げ落ちそうになったのです。下記の写真以外に、本体のシュークルート(肉類もたっぷり)があるのですから。勿論残念ながら完食はできませんでした。

追加のすね肉

今年本当のベスト3店
ジャンル別に1つずつ挙げることにします。

もりかわ
他腹での初訪問から5年ぶりくらいに再訪したのですが、こんなに美味しく量も多かったのかと驚いたのであります。
食材の質も良く、東京の和食では最高峰に位置する(客単価も高い)店と思います。珍しく食べログの評価と友里の評価が一致した店であります。
その後も何回か訪問しておりますが、期待は裏切られておりません。

ブラッスリー・ジョンティ
浅草近辺のアルザス料理店。シュークルート、ベッコフと東京以外ではパリでしか食べておりませんが、日本人向けの味付けなのか今現在ではここが一番自分にあっているかなと。
来年は機会があれば、本場のアルザス料理を食べに行ってみたいものです。

マンジェ
大阪は八尾のトンカツ屋。食べ歩いた東京の有名&高評価なトンカツ屋がイマイチと感じていた時期、関西の食べ仲間に連れて行って貰った店。
普通のトンカツだけではなく、変わりトンカツ(フォアグラ入りとか)も美味しかった。価格は東京に比べて数割安から半値ちかく。東京のトンカツは高くて美味しくないものが多いとあらためて感じたのであります。