オカザワ氏の再反論 3
5月19日(金) 第987回
オカザワ氏の再反論 3
-ビール論争も噛み合わない-
--- 以下、オカザワ氏より ---(友里コメント引用)
「しかし、食材の個性を消すと言われながら、食中酒ではなく食前酒として最初の一杯を楽しむ飲料と言うならば、重くても食材の個性を邪魔しないはず。このあたりにオカザワ氏の整合性を私は理解できません。」(オカザワ氏談)
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ちょいとお待ちよ、車屋さん! もとい、友里さん!
誰がビールは食前酒だと言いましたか?ボクのコメントは下記の通りですよ。
=ドライが好きなのは何と言ってもノド越し。ドライがノドの味蕾を直撃したときの旨さは何物にも代えがたい。この1杯のために1日働いたと言っても過言ではない。爽快なあと口も快い。
==とにかくワタシに取って、ビールは清涼飲料水、酒類の範疇には入らないのかもしれません。ビールを酒としてジックリ飲まれる方とはおのずと好みも違ったものになるのは必定でしょう。
=整理すると、まずビールは最初の1杯がイチバン美味しい。これに異論を挟む方は少ないでしょう。でも1杯でやめることはまずありません。酒としてジックリは飲まぬが、清涼飲料水として食中にずっと飲み続けることはよくありますよ。ビールのほかは真露しか置かない焼肉店、ビアガーデンのバーベキューやジンギスカンもですね。
おっとビアガーデンは当たり前か。お好み焼き・もんじゃも可能性高し。それとロシアや北欧の料理をいただくときはウォッカやアクアヴィットのサイドには常にビールありきですモン。そして何と言ってもお昼のすし屋さん。昼でもすしなら飲みますし、十中八九ビールですね、それも最初から最後まで。
人それぞれの嗜好ですから、私は何も異論はございません。
敢えて言わしていただければ、ビールと真露しかない焼肉屋を知りませんが、
お好み焼きでは日本酒、鮨屋でもビールより合うと思う「ぬる燗」を昼でもぜひ試していただきたい。
酢飯の温度には冷酒や冷えたビールより絶対合うと思いますよ。
--- 以下、オカザワ氏より ---(友里コメント引用)
「代表的な食前酒でもあるシャンパーニュ。クリュギストといわれる多くのファンを持つ「クリュッグ」は、ノンヴィンも含めて決して軽い喉越しの、緩いものではありません。」(オカザワ氏談)
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ビールの嗜好をシャンパーニュに平行移動するのはナンセンスですね。シャンパーニュはあまり飲みませんが、ボクの赤ワインの好みはフルボディです。これを矛盾だとか整合性がないだとか、バカなことは言わないでくださいね。軽いビールが好きだと言ったばかりに、未来永劫ソースはウスターのみでとんかつソースは使えなくなっちゃうし、スープもポタージュ飲めずにずっとコンソメってか。そうそう、フルボディと言ってもフレンチならブルゴーニュ、カベルネ・ソーヴィニョン主体のボルドーはそれほど好みません。イタリアンはトスカーナよりもピエモンテ寄りです。
私はビールもシャンパーニュも「食前酒」だと思っているので比較させていただいただけです。どちらも食中酒として飲む方もいらっしゃいますから、バカなことは申しません。
ワインの嗜好はどうやらオカザワさんと友里は似ているようですね。
しかし、ブルゴーニュ、ピエモンテのバローロなど最近の店にあるのものは、
フルボディというより単に濃い早飲みワインだけ。おいしいものが少なくなってきております。
嫌味になるかもしれませんが、例えで「ウスターソース」や「とんかつソース」を出すのはいかがなものでしょうか。
チューブ山葵を認めず本山葵「命」のオカザワさんがこの手の「ソース」を多用しているように誤解してしまいます。「ケチャップ」と同じく、このような「ソース」もチューブ山葵のように代用品のようなもので調味料の王道ではないと思います。チューブ山葵と同じく色々なものが混ざっているはずです。
--- 以下、オカザワ氏より ---(友里コメント引用)
「さてドライについて一言。天狗など安いチェーン居酒屋にはなぜ、 アサヒスーパードライしか置かれていないのか。また、何種か置いてある店でも、客単価の低い店は何も言わないと、なぜドライを真っ先に持ってくるのでしょうか。ドライの方が、仕入が高いという話を昔飲食店関係者聞きましたが、 私は信じられません。仕入コストに敏感なチェーン居酒屋が、 仕入が高いというドライだけを置くはずがないからです。
ドライの発売後、またたくまにシェアを広げていったアサヒの営業力、 とくに居酒屋への食い込みには感心します。サッポロの戦略より、アサヒの戦略、つまり「和食にはドライが邪魔しなくて引き立たせる」といった 眉唾の宣伝文句にも友里は脱帽です。所詮「とりあえずビール」の代物。
毎日飲むほど好きな飲料ではありますが、これ以上の論争が必要なのかどうか。
オカザワ氏のご判断をお待ちしております。」(オカザワ氏談)
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「どっちの料理ショー」じゃあるまいし、ドライとエビスのどっちを飲むかなんてのは人それぞれで「これ以上の論争が必要なのかどうか」はこちらの言うセリフですよ。論争の対象にはならんでしょう。
アサヒVSサッポロの営業力を比べてみるのも意味がありません。それでも仕方ないから、しばらくお付き合いします。営業力はアサヒのほうがはるかに上。ただし「ドライの発売直後にまたたく間にシェアを拡げていったアサヒの営業力」というのは的外れでしょう。はるか昔から抜群の営業力を誇るサントリーがどうしてもビール戦争に勝てないのは有名な話。ここはシンプルにドライがうまかったというのが最大の理由じゃないですか。たしかに「ドライ」というフレーズはインパクトが強かった。ただ「和食にはドライが邪魔しなくて引き立たせる」なんて言葉に大挙して騙されるほど、わが同胞は愚かではありますまい。
安い居酒屋は大好きですが、安い居酒屋チェーンは大嫌いなので、そちらのほうはあまり実体験がありません。値引きやバックリベートで大手のキリンやアサヒが他社よりも優遇なんてありえませんから、単にお客の銘柄指定が多いだけでしょう。むしろシェア的に見ると、サッポロは一般家庭での売れ行きに対して、料飲店ではかなり健闘していると聞いていますよ。
「エビスビールあります」の垂れ幕ご存知ですよね。そば屋やすし屋、そして和食店に多いのですが、どうしてだと思われます。しかもボクが再三指摘しているようにエビスだけで、ほかは一切置かない店。これはサッポロのセールスマンの殺し文句が効果抜群なのですよ。あまりネタをバラしたくないのですが「ウチとしてはオタク様のお店に儲けてもらいたいんです」こうささやくんです。続く言葉は想像してみてください。
確かにエビスの希望小売価格(今はなくなっているのでしょうか)は他のビールより高かったですね。当然店売りも100円ほど高くしていた。つまりオカザワさんが言いたいのは、店への卸値は他のビールと同じということですか。
しかし、店を儲けさせるビール会社の最大の成功した戦術は以前も書きましたが、「中瓶」、「小瓶」の開発でしょう。
1本当たりの価格は大瓶でも800円が限界ですが、仕入れが半額な小瓶でも、700円くらいには持っていけます。
高額和食、高額鮨屋に小瓶が多いのは、その手の店の利益志向が強く、文句を言う客も居ないということでしょう。
生ビールなるものも店側の利益を考えているものだと思います。量当たりの税金は同じですが、コップなど器の大きさを調整することによりかなり杯数を稼げるはずです。しかも、瓶より生の方を高く設定するのですから。