「店評価ブログ」を更新しました

そろそろ秋冬の食材が充実してくる時期になってきました。9月になって、ある店から上海蟹の宣伝がきましたが、さすがこのご時世、友里は今年「上海蟹」を食べるのを控えることにします。もともとそれほど好きな食材でもなかったですし。
ポリチーニ、白トリュフ、丹波のマツタケなどキノコ類の時価はどうなっているのか。年々値上がっていますから心配です。今年は暑すぎて国内のマツタケが遅れていると聞きましたから、丹波物も高いんでしょうね。そして11月には松葉蟹やジビエなどが控えております。
どうか、良い質の食材をそれなりの価格で美味しく提供する「性格の良い料理人・経営者の店」で楽しんでください。
さて、「店評価ブログ」に2店を追加しました。
東京にはもっと上質な食材や調味料を使って美味しい和食を提供する高額割烹がいくらでもありますので、まったく「東京最高の割烹」になりつつあるとは思えませんが、この価格ならCP良い料理の「岸由」と「沈む鮨」がウリであるという評判店「はしぐち」です。
お暇な時にお立ち寄りください。

センスのない店名で損していないか

東京カレンダー11月号のある特集記事を読んで思わず引いてしまいました。
アサヒプレミアム生ビール〈熟選〉とのタイアップで紹介されていた寿司屋の店名があまりにセンスなさ過ぎだったからです。
まず初っ端をかざったのが「鮨 江戸時代」。麹町にある同名の寿司屋の2号店として築地にオープンしたようです。
うーん、このネーミングを見て行きたくなくなる人がいるでしょうか。高級感のない、廉価な居酒屋チェーンのイメージを与えてしまいそうです。
他にも「すし処 長崎出島」なんていう寿司屋もありました。長崎の食材を使った店のようですが、「肉じゃが」まであるようで純粋な鮨好きに向いているとは思えません。
掲載記事だけで勝手に判断するなとのお叱りを受けるといけないので、早速行ってきたのがこの築地の「江戸時代」であります。
東銀座から徒歩で5分くらい、近辺には「すし好」など気軽に食べられる寿司屋が多い激戦区でありました。
高級感はないですが、明るい店内は料理長(こう呼ばれていました)とスタッフ数人の割には結構大箱。
コースは3千円から5千円までで、突き出し、刺身、焼き物などの小料理の後、握り寿司が出てきます。
握りに行く前の小料理が結構ありましてお腹はかなり満足する総量。肝心の料理ですが、この価格ではまずまずではないか。手をかけて出汁を引いているわけではなく、驚くようなタネ質でもなく、冷凍物も紛れ込んでいたと思いますが、熟選に日本酒を結構飲んで7千円前後(5千円コース)。下手な回転寿司や行列のできる街場の寿司屋でもこれくらいかかりますから、それよりはましだと感じました。
客入りがいま一つな理由は何か。やや晴海通りより引っこんだ立地でありまして、フリの客はその手前の目立つ寿司屋に入ってしまうことが一番だとは思いますが、この店名も決して集客の助けになっているとは思えません。名は体を表すと考える人が多い以上、やはりネーミングには充分気をつけたいと考えます。
あの小野二郎さんも「二郎」では恰好がつかないから「次郎」にした、と何かの記事で読んだ記憶があります。ネーミングは料理や価格とともに大事な要素であります。

ミシュラン調査員は口が軽いのだろうか

友里のところにはいろいろとミシュランの調査員の情報が入ってきます。先日取り上げた学芸大学「S」では掲載が決まる前の訪問時から名乗ってしまったと聞きました。
フランスでも調査員は最後に名乗るとのご指摘メールを何通もいただきましたが、その前から名乗るのはいかがなものか。掲載を決めていない店で毎回名乗ってしまっては、業界中に顔が知れ渡ってしまうでしょう。覆面取材も何もあったものではありません。
また、和食に無理にワインを合わせることも避けていただきたい。近くの酒屋で購入してそのまま合わせて飲んでいる調査員がいるとしたら、それはまったくのノーセンス。和食だけではなくワインの知識にも乏しいと考えます。
驚いたのは掲載されるジャンルではない店での彼らの会話です。気を許したのか自分たちがミシュラン調査員であることを語っていたと近くにいたという人から漏れ聞きました。
何でも3つ星から「ロブション、デュカス、ガニエールははずせない」と言っていたとか。これでは結論が最初から決まっているではありませんか。
経営姿勢やサービスを除いて料理だけならロブションは3つ星に値すると私も思いますが、ベージュや最近のガニエールが値するのかは賛否の分かれるところのはず。ミシュランの常連・ビッグネームというだけで結論が決まっているとしたら残念であります。
だいたい、この時期に東京版を発売すること自体が疑問。ガイド本や評価本が氾濫している東京で、ミシュラン独自の評価を示すことが難しいならば、わざわざ買ってまで読む価値があるのかどうか。
巷の評判や他のガイド本、評価本と真っ向食い違う評価をする冒険はできないでしょう。和食や鮨の評価もしなければならず、そのジャンルでの彼らの評価力は広く認められていないからです。
さりとて今回漏れ聞いたようにビッグネームにすんなり3つ星を与える予定調和では他のガイド本とまったく違いがでません。
業界に伝わっている調査員の言動が本当なら、その資質は知れているというもの。
果たして「さすがミシュラン」というべき内容ある本が出版されるか、期待外れに終わるか、友里は発売日を楽しみに待っております。