最近訪問した店 短評編 2011-1

モウラ時代からの常連が何人か去ってしまったからか、堰を切ったようにここ数日の

友里ブログを語るスレ

が盛り上がっております。今までは遠慮して我慢されていたのでしょうか。普段から少しずつでも書き込みをしていただければタイムリーに返事をさせていただいたのですが、突っ込みや質問が急増して対応が大変です。
12時間ほど掲示板を見ていなかっただけで(外食→TV鑑賞→睡眠)、

友里さんはシンパの強力な援護射撃がないとわりと惨めに沈没してしまいますねえ

とまで断定されてしまうのですから、友里征耶稼業も大変であります。

さて、そんな書き込みの中でも真摯に考えさえられるものもありました。掲示板はじめ今のシステムでは限界が来ており改善したらどうかというものであります。確かに右肩上がりにアクセスが増え続けて来まして、

自称食通の方、普通の方、純粋無垢な方、マスコミ関係者、友里の存在が気に入らないアンチの方、飲食業界関係者、友里に取り上げられ反発を感じている店関係者、そして僅かな友里信奉者

などそれぞれ違った目的をもって友里サイトを訪問されてくるはず。そのすべての方が満足されるようなサイト運営は不可能に近い。
アンチの方が満足するには、友里が

尻尾を巻いて逃げる様

を見せなければなりませんし、僅かな信奉者の方たちには

アンチや反発する店関係者に対して毅然たる態度

を示す必要があるなど、相反することをしなければならないからです。
とにかく一度原点に戻るつもりで、HP製作者と全面リニューアルを視野に入れた改善策を練ることにしました。

世に万人受け

は不可能でありますが、出来るだけ多くの方に楽しんでいただけるよう考えて行きたいと思いますので、ご意見などをメールでいただければ幸いであります。

さて2011年の短評編でありますが、スタート当時の原点に戻りまして取り上げる店は3店に減らすことにします。そのかわり、訪問した店を順番に取り上げるのではなく厳選し、文字数を多くして内容を充実させることにしました。
では3店です。

くろぎ
「湯島一二一」からいつの間にか主人の名を冠するようになっておりました。店名変更に便乗したのか、この時期の食材に対応するためか、8800円だったコースが1万2000円ほどに値上がっています。
3ヶ月先でなければ予約が入らない人気店だけあって、店内は1階、2階とも満席。
松葉蟹(セイコとオスは足一本だけ)にはじまり、大間の鮪、ブリカマ焼き物や〆は牡蠣ご飯と皿数は多くはないけど1皿のボリュームはまずまず。この支払い額では充分満足した次第であります。
しかし予約困難さは修業店の「京味」並み。今までコースに出していたタンシチューを封印したりと、以前より本格的な和食を目指していると感じました。
予約が取りやすいなら、2ヶ月に1度程度は行ってみたくなる和食店であります。

ボン・ピナール
久々の訪問でありました。30年物の白ワイン古酒を店へ持ち込んで開けようということになり、どこが良いか考えた末に選んだ店であります。
ワインの値付けは安いけど、料理は素人に毛が生えた程度との掲示板への書き込みもありましたが、私にはそれほど悪くは感じません。ビストロ料理と思い込んでおりましたが、普通のフレンチに近いかも。
今回は「特製ハンバーグ」をチョイス。フォアグラを混ぜ、ソースも濃厚な赤ワイン系。それなりに美味しかったです。
相変わらずワインの値付けは安く明朗会計でありますから、ワインバーで料理もそこそこの店と考えれば、使い勝手の良い店であると思います。
持ち込み料は3000円。最近は持ち込みを認める店が減っているだけに、貴重な存在であると思います。

七丁目京星
移転してから初訪問。めでたく3つ星になりましたが、店内は満席ではなかった。不景気な上に料理の値付けが高すぎるので客が増えないのではないでしょうか。
小さい才巻き海老が6尾出るとはいえ、小ポーションの天麩羅が20種ほどに掻き揚げでコース価格は

3万2000円

ほど。この値付けはやり過ぎでではないでしょうか。天麩羅自体も何ら傑出したものを感じませんでした。
更なる問題は用意しているワインとカード決済の2つ。
ワインは高いものしか置いてなく、シャンパーニュは最安でもルイナールの2万5000円。クリスタルは4万円ほどでした。
白ワインはまず持ってきたのがラフォンのムルソー村名。同じく4万円だそうです。一番安い白ワインがシャブリの1万6000円と聞いて、我々はワインを諦め日本酒を選定したのです。
適度にビールと日本酒を飲んでの支払いが3名で

13万円チョイ

カード決済が出来ると確認していたのでカードを出したら、

カード手数料を6%上乗せする

と言われてしまいました。現金を用意していなかったこともありましたが、確認のためカード決済を選択。なんと支払い額は

14万円

を超えることになってしまったのです。
私は各カード会社のコンプライアンス部門へ言いたい。京星の手数料上乗せは

明白な契約違反

ではないかと。客にカード手数料の上乗せをする店を公に認めてしまっては、カード会社の存続が危ぶまれるはず。一時も早く京星へ

カード手数料の客への返還指導と契約解消の判断

をすることが急務であると考えます。

友里征耶の週間食日記 2011-1

この数ヶ月の荒れ模様の結果なのか、友里掲示板の雰囲気が一変してしまいました。モウラ時代からの常連の方々の書き込みがなくなり、アンチだかシンパだか微妙な立場だった一見KYのディープな方も消え去り、アンチや店関係者の突っ込みも消滅。友里としては寂しい限りであります。

少なくなった書き込みの中、ブログに対するご意見を読んでちょっと考えさせられました。
日曜の「店短評編」についてでありますが、内容を充実させて一日おきにでも友里ブログで掲載した方が、読者層が広がるというものであります。
現状は土曜日に、別枠の「店評価ブログ」で2店ほど評価を公開しておりまして、私はそれで充分だと思っておりました。

確かに1日に2店も出さず、小出しと言いますか1店ずつだしたほうが読者を引っ張れると思うのですが、元々が日刊ゲンダイのコラムの転載ですから、小細工みたいでやりたくない。
かといってわざわざブログのためにだけに内容充分な店評価を書くのはしんどいと言いますか、正直にいいますと副業とは言え

商売にならない

のであります。長引く不景気の影響か、グルメ関係の雑誌や書籍の売り上げは落ちるばかり。その影響は「月刊めしとも」の休刊で職を完全に失ったJ.C.オカザワだけではなく、この友里にもボディーブローのように効いてきております。
現在レギュラーは週に2回掲載の日刊ゲンダイのコラムと、あと数回で終わるであろう月1回「ZAITEN」の

友里征耶の一口両断

だけ。考えてみればオカザワほどではないですが、「めしとも」の休刊は友里にもかなりの打撃であったわけです。

今年は2冊の出版を予定しておりますので、その印税収入で「めしとも」の補填ができますが、来年以降はどうなることか。一日も早い

菅さんの退場

で景気回復をしてもらわないと、友里征耶は実質引退に追い込まれるかもしれません。

さて食日記です。

月曜日
夜:東麻布のフレンチ
今回はシェフお任せコース。この価格(8000円)でアミューズ、前菜2皿、魚、肉とフルスペック。相変わらずディープな味付けでCP良かった。

火曜日
昼:銀座の和食店
夜:銀座の鮨屋
昼は知人と和食屋で蕎麦。夜のコースにも蕎麦が出てくる店ですが、昼に営業しているとは知らなかった。
夜は予約が取りやすいツマミも充実の銀座鮨。食べて飲んで2万円前後は銀座としてはお得です。

水曜日
夜:横浜の焼鳥屋
関連会社での打ち合わせの後、忘年会を兼ねての訪問。この夜は自腹ではなく他腹でありました。焼き鳥だけではなく居酒屋料理も充実していて楽しめました。

木曜日
昼:銀座の天麩羅屋
夜:銀座のフグ屋
銀座の3つ星天麩羅がイマイチだったので、その比較として兄貴の店を久々に訪問。しかしいつの間にか昼の揚げ手は主人ではなく若い衆になっておりました。コース価格は夜と同じではなくかなり安くなっていましたが、内容は完全な期待はずれ。昼はもう行きません。
夜は東京一と思っているフグ屋へ。接待なのでかなり奮発して高くなりましたが、満足しました。

金曜日
夜:白金の四川料理
知人の社長就任祝いで訪問。ホテル内のレストランとしては友里が唯一リピートしている店であります。
単品オーダーで季節物や激辛を楽しみました。

土曜日
夜:西麻布のイタリアン
年末で閉店と聞いての最後の訪問。懐かしいキャベツとアンチョビのスパ、地鶏とジャガイモのロースト(ローズマリー風味)を食べました。90年代前半は一世を風靡した店でしたが、支店を増やしたのが切っ掛けか、これで2店舗の閉店となりました。
友里の定説はまたまた証明されたと言えるでしょう。

日曜日
夜:銀座のイタリアン
これまた年内で閉店ということでの最終訪問。いつもはガラガラでしたが、この日は名残を惜しむ客でほぼ満席でビックリ。
料理がもうちょっと美味しくキャパが小さかったら、こんな結果にはならなかったかも。

仰天! カンテサンスが閉店?

ゆっくり自宅で休養させていただいた2011年正月。年末にはブラックアンガスを出す店へ行きましたが、蒸し焼きみたいで(窯で焼いたらそうなりますね)まったくの期待はずれ。やはりステーキは直火が一番ではないでしょうか。

本日から本格的に友里活動再開といいましょうか、お店巡りをはじめるつもりであります。
この2ヶ月は、コラムネタ(日刊ゲンダイなど)のための新店突入を封印し、オススメ本掲載の再確認としてプレリスト(ミシュランばりの偉そうな表現ですみません)にある店の確認を優先します。再訪したいと思った店や定期的に再訪している店などですから、何かの間違いでクオリティが劣化していない限りガッカリして(アンチは喜々として、と言っているみたいです)店を後にすることはないと思います。平穏無事な2ヶ月になるのではないでしょうか。

さて読者の方(副業でフレンチをプロデュース)から仰天の情報をいただきました。
昨年の11/1811/24のブログで取り上げた岸田シェフの独立問題。経営会社のグラナダ(楽天の三木谷氏義弟の下山氏が代表取締役。ピッツェリアのイゾラチェーンやスパニッシュのサン・パウのほか、居酒屋など40軒近くの多店舗展開をしている)へ1億5000万円の譲渡金を支払って、カンテサンスをそのままそっくり譲り受け独立することに決まったらしいと書きました。
ところが、その話はご破算になったと言うのです。食材業者からの情報で裏を取っていないそうですがその内容とは

グラナダから譲渡を持ちかけられたが断った

と言うのです。スポンサーも決まっていて、億単位の譲渡金で晴れて独立すると業界関係者から聞いていただけに私は驚きました。その上、

岸田氏の退任時でカンテサンスは閉店するらしい

とのダメ押し仰天情報も業界では出回っているとか。
本日の情報はあくまで読者経由の出入り食材業者からの情報であり、確度のほどははっきりしません。
でも本当にグラナダが億単位の譲渡金を提示していたとしたら、そんな大金を、いくら過大評価シェフといえどもカンテサンス継続で回収するのは無理だったのではないか。断ったのは(あくまで情報)

まともな判断

であったと情報提供した読者の方も言っておられました。

この友里ブログは業界関係者もチェックされていると聞いております。果たして岸田シェフの今後、過大3つ星店・カンテサンスの運命はどうなるのか。更なる情報をお待ちしております。