汚染水処理でフランス(アレバ社)に20兆円!

昨日の朝のワイドショーをみてビックリしました。年末までに20万トンになるだろうと言われている福島原発汚染水の処理費用、フランス・アレバ社からの見積もりが、1トンで1億円の請求だと経産省役人からの取材でわかったとのジャーナリストの発言がありました。
1トンで1億円ですから、20万トンだとなんと20兆円をフランスに持って行かれることになります。20兆円なんて想像もつきませんが、日本の国家予算が90兆円くらいですから

国家予算の1/4チョイをフランスへ献上する

ことになります。
日本嫌いのサルコジ大統領が原発事故直後に放射能汚染騒動の中緊急来日したのは「商売」の為だとブログに書きましたが、人の弱みにつけ込んでここまで極悪非道な請求をしてくるとは思わなかった。
ムーリスに泊まれたからといって薄ら笑いを浮かべていないで、菅総理には毅然たる態度でフランスに臨んでもらいたいと考えます。
番組は違いますが、一部のTVで問題提起していますのでそのURLを貼っておきます。

http://www.j-cast.com/tv/2011/05/26096572.html

安全性を高めて原発を今後も維持・存続させようという考えが主流の日本でありますが、「想定外」のことが起こったら今後も未曾有の被害と天文学的な費用がかかるのではないか。
巷では再生可能エネルギーの発電単価は高いとの話が出回っておりますが、今回の汚染水処理費用20兆円と更に何兆円かかるかわからない福島原発の廃炉費用を加えただけで、原発コストが他の発電方式をダントツに引き離して

一番高い発電方式

の王座に就くと私は考えます。

日本と違って世界は変わっているのではないか。消費電力の4割を原発に依存しているスイスもイタリアやドイツに続いて「脱原発」を決定しました。

http://jp.ibtimes.com/articles/18997/20110526/1306375200.htm

アメリカに次ぐ原発大国のボッタクリ・フランスでさえ、原発反対のデモが各地で起こっているとの報道もあります。
4月中旬までは「世界で原発新設の流れは変わっていない」と強弁していた東芝・佐々木社長ですが、ついに24日の経営方針発表で

世界中で原発反対と言われれば成り立たない。不透明感があるが、我々ができることを最大限やる

と原発事業に対する逆風を認めるようになりました。見出しでは

経営方針転換

とまで打たれております。

http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY201105250115.html?

太平洋側と違って日本海側には大津波が発生した歴史はないので、大がかりな津波対策は必要ないと関電は説明してきたようですが、過去の文献から原発銀座の福井県周辺でも大津波があった可能性があるとの記録も出てきたようです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110526-OYT1T01016.htm

原発事業のおこぼれに与っている友里本業でありますが、原発事業の本家・東芝と同じく一部の

事業転換

を真剣に考える時期に来ているかもしれません。
ただし、東芝のように夢や希望と意気込みだけで将来の売り上げや利益が計算できるほど世が甘いはずがありません。会社経営の是非は結果判断であります。問題を先送りするのではなく、現状を受け止め、経営判断の誤りを真摯に認めることも重要であります。

ネットでは「反原発」の発言や行動がスポンサーの逆鱗に触れたのか、山本太郎という俳優が決まっていたドラマから降板されたとの情報が加熱しています。

http://www.cinematoday.jp/page/N0032608

ちょっと調べてみましたら、過去に色々と物議を醸した言動をしていた人のようですが、降板させられた7月・8月のドラマとは何なのか。ネットでは原発メーカーがスポンサーだったからではないかとの噂もありました。

6/1で日刊ゲンダイのコラム、ひとまず休載

昨年9月から週2回(月・水)連載していた日刊ゲンダイのコラム「行っていい店わるい店」でありますが、この6/1(水)でしばらくお休みをいただくことになりました。再開は9/5(月)の予定であります。
昨年の9月に再開してから7ヶ月続けてきたのでさすがにネタ不足。3ヶ月の充電期間中にあらたにネタを仕込む予定であります。

思えばマスコミからの初めてのオファーがこの日刊ゲンダイ。デビュー直後、2003年の初夏だったと記憶しております。もう8年を超えたお付き合いであります。
その間色々なことがありました。最近はめっきり少なくなりましたが、店からのクレーム電話は当たり前。いきなり代理人(弁護士)から書面が来たこともありましたし、皆さんご存じの古川修氏との名誉毀損裁判、この日刊ゲンダイのコラムが発端でありました。
いくつものクレーム修羅場をくぐり抜けて来た友里も、ついに高裁で逆転敗訴となったのは記憶に新しい。
そういえばデビュー直後のグラフ社へのクレームも凄かったようです。ほとんど毎日グラフ社のクレーム担当をしていた当時の役員から私の携帯へ電話がかかってきておりました。もう遠い昔のような感じですけど。

さて日刊ゲンダイ休載前の最後の週(来週)は過大評価の2店で〆させていただきます。どちらも人気店。月曜は新橋、水曜は地方の店であります。皆様には地方の店はもうおわかりでしょう。字数もいつもより多めでありますので楽しみにお待ち下さい。?

話は変わりまして友里初のオススメ本、脱稿して最後のチェックを残しておりますが校了がもう間近。タイトルは友里掲示板に書きましたように、出版社が提案した当初の案で決まりそうです。
今までの友里のイメージとはまったく異なる、飲食店紹介雑誌に使われるようなタイトルでありまして、業界から忌み嫌われている超辛口ライターとは知らずに買ってくれる

純粋無垢な外食好き(特に女性)

を多く釣ることが出来るかどうか、大きな賭けであります。

さて本日はもう一つ報告と言いますか宣伝があります。菅総理の外食動向に関するコラムを5月号まで掲載していたZAITEN(財界展望新社)の7月号からあらたな企画が始まります。題して

友里征耶の「ホテル ダイニング」勝手格付け

であります。格付けと言ってもランキングなどをつけるのではなく、ホテルのメインダイニングをいつものように癒着なく評価するだけであります。
第一回は外資系ホテルのメインダイニング。6月1日発売ですのでよろしくお願い申し上げます。

昨年で「月刊めしとも」(角川)が終わってしまってベースロード(レギュラー露出)が減っているところ、3ヶ月とはいえ日刊ゲンダイがなくなるのでこの夏はかなり暇になるかもしれません。
しかしオカザワと違ってまだオファーがあるだけ有り難い。順調なら年末に飲食業界への問題提起本をもう一冊出す計画であります。
友里初のオススメ本の売り上げ如何によっては今年から来年にかけて増収増益、年末の問題提起本で来年以降もウハウハとなるかどうか。
妄想はここまでにして、ミシュランガイドでも数万部ですからいつものように大きな期待(ベストセラー)は無理でしょう。

先日掲示板で新たな案をいただきました。オススメ店とダメダメ店(規模や業態が同じ店を選ぶ)の比較分析をしたらどうかというものです。加えて人気店と閑古鳥店の比較、過大評価店と過小評価店の実例比較、などアイデアは膨らんできました。
世に数多い料理評論家やグルメライターの中で、このような業界掟破りの企画を敢行できるのは異端児・友里征耶だけでしょう。賛同していただける出版社からオファーがあれば来年是非やってみたいと思っております。

おまけ
昨日、友里掲示板で散々揶揄、もとい紹介されていた関谷江里さんの新著が発売されたようです。
手にとって中身を詳しくチェックされた方、ミーハー心に火がついて著者が店頭に立つ書店に並びサインを貰った方、の書き込みをURL貼って紹介させていただきます。

http://tomosato.net/test/read.cgi/bbs/1302417810/171-172n

飲んだワイン自慢

最近すっかりワインについての記述がなくなったとのご指摘を受けました。そういえば大震災後は調子に乗って原発事故に関する「自称解説」がメインになってしまったかのようなブログの毎日。よって本日は原発ネタを封印します。
そこでワインに関して書こうと思ったのですが、あんまりネタがないんですね。

真っ先に思いついたのが「Club des 50」。
3年ほど前から15年以上「世界一ソムリエ」の称号を引っ張っている田崎真也氏が純粋無垢な信奉者に売りつけている、もとい、譲り渡しているボルドーワインであります。
10のボルドーシャトーのグランヴァンとセコンドを混ぜ合わせてボトリングしたと言われているワイン。詳しい問題点は別の日に書こうと思っているのですが、信者じゃない、田崎さんと何ら利益関係にないワイン好き、例えば友里やその知り合いが飲んでもまったく美味しいと思わない出来のワインであります。

私は3年前くらいから毎年お付き合いでほとんどの種類を飲んでおりますが、今回配布の2008年もの(赤ワインの場合)は、特に出来が悪いと言うか不味いものでした。このまま寝かしても美味しくなるポテンシャルはありません。赤のすべてが樽負けしています。(白はまだ飲んでいません)
これなら成城石井で2000?3000円で売っているボルドーのセカンドやサードラインの方がはるかに美味しい。

不味いワインの見本として信者に売るなら勉強にもなるでしょうが、信者達はこれが美味しいと思い込んでいるから問題なのです。
ワインラバーたちが集まって持ち寄りワイン会をした時、そのメンバーに信者が交じっていると悲劇が起こるのです。何も不味いワインを飲まされた信者以外のワインラバーが悲劇だと言っているのではありません。
さも貴重で素晴らしいワインと思い込んで、自慢しながら持ち込んできた信者が他のメンバーから白い目で見られてしまうという悲劇なのであります。

ある程度の経験があるか普通のコレクターなら、まったく有り難みを感じないのがこの「Club des 50」であります。
でも「Club des 50」で検索してみると、このワインを自慢げにアップしているいくつものブログがヒットするんですね。1本当たり8000円前後もするこのワインが美味しいと感じてしまっては、残りのワイン人生を台無しにすると私は考えます。

10種のボルドー混ぜ合わせワインを12本ずつ、つまり120本を信者達は100万円前後で購入しているそうですが、転売禁止という制限の中、こんなワインを120本もどうやって処理するのか。転売禁止ですからレストラン関係者は客に出せません。ということはプロは自分用にもこんなワインを買うはずがなく、喜んで購入しているのはこう言っては怒られるかもしれませんが信者の中でも素人レベルの方々でしょう。
いや、ド素人でないワインスクールの講師(勿論田崎信者)も購入しているようです。生徒を集めてワイン会と称してこの混ぜ合わせワインを振る舞っているようです。確かに転売ではないですが、参加費用(多分利益も乗せて)を取っているはずですから私は転売と大差ないと考えます。
ワインスクール講師達はこの混ぜ合わせワインを

美味しいワイン

と紹介しているとしたら、その罪は重いと考えます。
業界で最大の力を持っている田崎氏の関心を少しでも引きたいが為、120本のワインを引き受け、その負担を自分の生徒に転嫁しているとしたら大きな問題であります。
天下の世界一ソムリエはそんなワインスクール講師の信者心理を理解していないのでしょうか。

わずか50名限定(つまり総額5000万円前後)の田崎さんの事業でありますが、

事業としては儲かっていない

と公にはなっているそうです。
私にはなぜ不味いワインを儲かりもせず毎年信者に売っているのか、田崎氏の動機が理解できません。

さて今度は真に美味しかったワインの話であります。
先日、ワインコレクター2名の方から大変レアなワインを4本提供していただき、私をいれて4名で飲む機会がありました。その飲んだ自慢であります。

まずはワインを提供しなかった2名が店で頼んだのがクリュッグの1990年であります。
その数日前、自宅で例のドンペリのレゼルヴ・ド・ラ・ベイ 1990を飲んでいたのですが、このクリュッグのノーマルバージョンの方が熟成感もあり自分的には美味しかった。

クリュッグ 1990

次は1976のモンラッシェ(バロン・テナール)でしたが写真を撮り忘れてしまいました。どちらかというとエレガントなワイン(早い話が薄めのワイン)の造り手と思っておりましたが美味しかったです。

続いて本日の主役、1940年のロマネ・コンティでありました。
友里にとって戦前のロマコンは初体験。よくまあこんなワインを手に入れたと感心してしまいましたが、色が思ったより濃くて驚きました。これも状態は良かった。

ロマネ・コンティ 1940

そして次が1937年のヴォルネイ。造り手は忘れましたが、ロマコンと違ってかなり熟成感がでておりました。でも状態は良かった。

ヴォルネイ 1937

そして最後は1935年のリシュブール。造り手は勿論DRCであります。この辺でもう記憶がすこし危ういのですが、同じく状態はよく、それは美味しゅうございました。

リシュブール 1935

これらの写真は携帯レベルのもので撮ったので、写りが悪いことをご理解下さい。?

状態が良くなかったら、山本益博氏ではないですが若いワインと混ぜ合わせる事も考えていただけに(冗談です)、どれもハズレがなくラッキーなディナーでありました。

この持ち寄りワイン会(私を含め2名は今回持ち込んでいない)に気をよくし、近々にまた一人で空けるには怖いワインの会をしようということになりました。
今回はすっかりゴチになってしまっただけに、次回は見栄を張る意味で怖い(古い)ワインを持っていこうと決意した友里でありました。持っている自慢になるのですが、1904年のシャンベルタンが所有ブルゴーニュでは最古でありますので、これでも開けてみようかと思っております。

本日は、この人に逆らったら飲食業界で生きていけないと恐れられている帝王・田崎真也氏関連と、まったくの自慢話のワインネタでありました。