最近訪問した店 短評編 21 

                                                            平泉が小笠原に続いて世界遺産に決定したようです。報道では東北地区だからか、前日の小笠原以上に大きく取り上げておりました。
これで日本だけで世界遺産は文化と自然の両遺産をあわせて

16ヶ所

であります。
東北初の世界遺産で盛り上がっているところに水を差すつもりはありませんが、素直に

乱発のしすぎで価値が下がってしまう

と思うのは友里だけでしょうか。

さて本日はNYで訪問した店の中での3店です。

ダニエル
6年ぶりの再訪でしょうか。人のこと言えませんが、一人客が何人か座っておりました。
テイスティングメニューにワインペアリングを選択。ワインはパッとしたものがでず、料理もこんなものでしょうか。初訪問時より食後感は落ちて感じてしまいました。NYは不景気なままのはずですが、この店は盛況で2回転する席もありました。
写真はアンガスとワギューのメインにあたる皿です。アンガスは煮込み、ワギュー(アメリカ産の和牛種)は焼きであります。まあこんなものでしょうか。

ダニエル アンガスとワギュー

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ベルナルディン
昨年に続いての訪問です。大箱なのに相変わらず満席。この店も2回転している席も結構ありましたから驚きです。
昨年は結構美味しかったと記憶しているのですが、今回の最高値デギュスタシオンコースは、甘めの味付けオンパレード。発酵大豆や醤油や味醂を使っているのではないか。とにかく甘い。
韮とモヤシらしきものまで添えられておりました。これでアメリカ風創作魚料理なのか。
写真はメインのラス前、ブラックバスであります。
照り焼き味のような甘い皿。スタッフは「中華風」と言っておりました。小さな肉まんは、中が味噌みたいでありました。
最後を〆るメインはホワイトツナの赤ワインソース。写真を取り忘れ、食べかけのものしかなかったのでアップを断念しました。低温調理なのでしょうが、生臭くて最悪の皿。赤ワインも酸っぱいだけで、次回の再訪はもうないでしょう。

ベルナルディン ブラックバス

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ラトリエ・ジョエル・ロブション
カウンターに座ったのですが、担当のスタッフが慇懃無礼すぎて感心しない。隣ではコーラを飲みながら食べているカップルも居ましたし、食べ終わってから厨房まで入っていってシェフとツーショット写真を撮っていた客までいました。観光地となってしまったのでしょうか。
写真は仔牛であります。他の皿も味わいは六本木の同名店と大差ない感じ。レシピの統一が徹底されているようです。

ラトリエ・ロブション 仔牛

久々の銀ブラ(死語?)2時間半

何かを持っていると言われている斎藤佑樹選手。故障も癒えたようで近々に一軍へ復帰するようです。
そしてこの友里征耶。本業や株投資は別にして、飲食店評価の範疇ではやっぱり

持っている

と感じた昨晩の銀ブラでありました。
過大評価の天麩羅「美かさ」で天麩羅を食べず山積みとマナーが悪かった浅利慶太夫妻に遭遇。時おかず「鮨 はしぐち」でも再度遭遇してしまった。

友里掲示板でのみ人気の京都在住の飲食店癒着ライター・関谷江里氏とは中野坂上時代の「さわ田」で隣り合わせになってしまった。わずか6名の小さな店でしたから、その確率は非常に低いはず。その後今はなき「カメレオン」でも残念ながら会ってしまった。

ミシュランガイドの記者会見場(表参道ヒルズの時)で受付で「友里征耶」と登録していたら、背中にものすごいプレッシャーを感じて振り返ると、なんと

真っ赤な顔して怒り狂った山本益博氏が立っていた

マスヒロさんが生友里征耶をはじめて確認した瞬間でありました。
これらの「持ってる」事例を挙げたら枚挙に暇がないのですが、昨晩も交詢ビルのエレベーターで有名人と遭遇してしまったのです。
事情があってその晩の食事予約が21時過ぎになってしまった友里。それまでの時間をつぶすため給料日の金曜日という絶好の集客日よりでレストランの閑古鳥ウオッチングを敢行したのであります。

閑古鳥と言うとまず真っ先に挙げられるのがこの交詢ビル。4階フロアへ行こうとエレベーターに乗っていたら、恰幅のよい人が乗りこんできたのです。どこかで見たことがあるなと思ったらなんと

ヒロソフィーの山田ヒロさん

ではないですか。白髪がかなり出ていましたが、変なジュラルミンのバッグを右手に、そして左手には

マンゴーの箱

を持っていたのです。共同トイレ横のスタッフ専用入り口へ入っていったのでこれから店へ出るのでしょうか。
コックコート姿ではなく私服でありましたが、時は19時半前後。店はどうなっているのかと店前に行ったら、「クローズ」の看板が出ておりました。この日は貸し切りでもやっていたのでしょうか。

肝心の4階フロアの閑古鳥ウオッチング。「趙楊」と「かつぜん」は恐らく客1組程度、「よねむら」や「かいか」も空席が結構あったのではないか。
驚いたのは何を間違ったか祇園のバーが京料理を無理に提供している「祇をん 八咫」であります。なんと

本日は予約で一杯

となっていたのです。何かの間違いかと再度確認してしまった。

JR高架下の居酒屋の超盛況さに驚いてから向かったのが銀座で唯一の大箱書店になってしまったフックファーストであります。
勿論拙著「絶品レストラン」の状況を見るためですが、10数冊ほど平置きしていただいておりまして、黒装束の一見オタク風の男性が熱心に拙著を立ち読みしておりました。
デビューして8年あまり。「絶品レストラン」を入れて6冊も出版させていただきましたが、未だに本屋で自分の本を客が購入した場面を見ることがなかった。
ここは初めてその場面を見ることが出来るかとその男性のウオッチングに切り替えて待つこと30分。残念ながら美味しいところを全部立ち読みして、そのオタク男性はエレベーターに乗ってしまいました。

続いて訪問したのが三越新館レストランフロア。珍しく客が一杯の店もいくつかありましたが、悲惨だったのはうどんの長徳か。客を見ることが出来なかった。
客が多かった店の共通項は、2000円前後のコースを用意していることでしょうか。饂飩の単品提供ではこの場所で夜は厳しい。

そして21時をまわったので目的の飲食店がある六本木へ移動。瀬里奈以外はほとんど足を踏み入れない3丁目近辺を歩いて私は驚きました。日本に滞在する外人のほとんどが集まったのかと思うほど道に外人が溢れており、半分は客引きをしておりました。
客としての素養があると見られたのか

ランジェリーパブだよ
5000円で飲み放題

とひっきりなしに声を掛けられてしまった友里。
海老蔵のおかげでイメージが悪くなった西麻布でありますが、この六本木3丁目ははっきり言って遙かに雰囲気が良くないのではないか。とても住めるような場所ではないと上を見上げたら、なにやら再開発の高層タワーマンションが建設中でありました。

銀ブラから始まった、ちい散歩もとい友散歩の2時間半。齢50をとうに過ぎておりますが、六本木では良い勉強させていただきました。

絶品レストラン(鉄人社)の増刷が正式に決定!

欧州や北米へ移動する際の機中10数時間、行きは寝られないので暇な時間をつぶすには映画鑑賞に私は徹しております。帰路は飲酒後に爆睡してしまうのですけど。
見逃してしまった映画だけではなく、たまに日本未公開の映画を先行上映しているのも嬉しい限り。特に今回のアメリカ行きの機中での映画はなかなか充実していておりました。

今年公開されていたグリーン・ホーネットやアンノウンは、ストーリー展開に無理があるというか荒唐無稽というか、ツメが甘いと思いますが、それなりに退屈しなかった。
かなり昔に上映されていたジョンQとミスティック・リバーも嫌なアメリカ社会の現実や重苦しさがあってまずまず。
そして今回一番楽しめたのがこの7月8日上映予定の

アイ・アム・ナンバー4
http://www.movies.co.jp/no4/?

異星人の超能力もので、まったく荒唐無稽でCG多用の一見オコチャマ映画。9人の異星人(ナンバー1からナンバー9まで)と地球制圧を狙う悪の異星人たち(いかにも悪役という外観)の戦いを描いたストーリーであります。
何故かナンバー4が主役でその他の正義の異星人はナンバー6と2名しか登場しない不思議。(冒頭で1から3迄の3人が殺されたことになっています)
どうやらシリーズものとして何年も引っ張るつもりのようですが、トンデモ超能力や怪獣が登場するバカらしいストーリーながら帰路の機上でもう1回見てしまったほどでありました。
小説からの映画化として同じハリーポッターシリーズより造りが雑な感じがしますので日本で流行るかどうかわかりませんが、タダなら見て損はない映画であると思います。

それでは本題。
正式に拙著「絶品レストラン」(鉄人社)の増刷が決まりました。初版数を抑えたからか、2刷りが初版数とたいして変わらないくらいの冊数と予想外に多かったことに驚きました。これも僅かなファンの皆様と数多いアンチの皆様のおかげと

あらためて御礼申し上げます

また何人もの方から、誤字脱字など間違い箇所のご指摘をいただいております。増刷分に出来るだけ反映したいと思っておりますが、間に合わないものは3刷り目(あくまで願望)でしっかり直したいとと思いますので、お気づきの点がありましたら、今後もご連絡をお願いします。
2刷り分は来月はじめには刷り上がるようですが、在庫の山とならないこと、その後も増刷が出来ることを願うばかりであります。

本日もNYで食べた料理の写真をアップします。
ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブションでの2皿。アラカルトのガスパッチョは物足りない量でしたが味は日本と同じか。最近フレンチやイタリアンでもよく見かけるものですが、味にそんなに違いがでるものではないでしょう。誰でも、どの店のガスパッチョでも、美味しく感じる料理であります。
そしてもう一つは、クシというオイスターの加熱料理であります。ワシントンやNYのレストランでは、クマモトと並ぶ人気・高級牡蠣だと思います。

ガスパッチョ

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クシ(牡蠣)