株価が当然ながら暴落しております。友里の生活の根幹を維持する本業の会社も、この2日間でかなりの含み益を失ってしまいました。もしかしたら含み損に変わっているかもしれません。もともと売る気のない株ですからいくら下がっても構わないのですが、気分的にはあまりよくありません。
問題なのは個人所有の株。銀行株が主体ですが、利益が吹き飛んだどころかかなりの含み損失となっております。どこまで下がるかわからず、ナンピンをうつことが出来ないのがもどかしい。
今回の暴落で下落が顕著なのが、原発トラブルの当事者と言われている東電と東芝。2日連続でストップ安です。
ここからが不思議なのですが、IHIはそれほど下がっていないんですね。こんなことを書くと怒られるかもしれませんが、元請けは東芝ですが、原子炉の詳細設計や製造、建設は東芝ではなくIHIが担当のはずと記憶しております。
電力→東芝→IHIが原子炉の発注経路であると思うのですが、私の記憶は間違っているのでしょうか。原子炉に関して言えば、東芝は平たく言って元請けでエンジニアリングをしているだけだと思っておりました。
さて、連日政府の発表に疑問を呈しておりますが、決して不安を煽るものではありません。ただ、ちょっとだけ一般より知識があり、元は機械エンジニアだけに、持ち前の検証精神から疑問を飲み込むことが出来ないのです。
盛んに菅さんや枝野さん、そして原子力安全・保安院は海水を第1号機、第2号機、第3号機に注入しつづけていると言っておりますが、どこへ注入しているのか。
燃料棒がむき出しだ、海水に浸った、とか発表しておりますから、私はてっきり
圧力容器に直接送り込んで燃料棒を浸水させている
と思っておりました。外部から海水を注入するのは極めて異例でありますから、そのようなライン(注入する管路)が存在していたのか疑問でありますけど、そう信じていた。
でもその海水を送るポンプが、消火系のポンプと聞いて驚いたのです。消火は液体(水とは限りません)を撒布するのが目的ですから、消化ポンプは
低ヘッド大容量
に近いタイプではないか。つまり同じ大きさのポンプで比較したら、吐出圧力より吐出量を優先しているはず。大気圧である空中に撒くにはそれほどの圧力を必要としないからです。そんな散布用のポンプで、ある程度圧力をもっている容器の中へ海水を注入出来るとは思えません。
あくまで友里の想像ですが、圧力容器を囲った格納容器の上から海水をかけているだけではないかと思ってしまうのです。
いくらか冷やすことは出来るでしょうが、これでは直接圧力容器に海水が入ることは考えにくく、海水を注入し続けても燃料棒が露出を続ける理由がこれで説明できるのですが、真実は私の推測ではないことを祈るばかりであります。
原子力安全・保安院の人、ヅラハンターである友里が思わず突っ込みたくなる人ですが、彼の知識もプアで見ていてもどかしい。例えば未明の記者会見での記者とのやりとり
記者:注入した海水はどうなっているのでしょうか
保安院:通常海水は、蒸気を冷やして多少温度が上がりますがそのまま海へ返されます
おいおい、本気で言っているのか。それともわざとボカしたのか。記者もなぜそれ以上突っ込まないのだ。
保安院の説明は、発電機に直結している蒸気タービンへ送り込んだ蒸気(原子炉で発生されます)を冷やして水に戻して再び原子炉へ送り込むため、コンデンサー(復水器)内で非接触で熱交換させる海水のことに話を変えているのです。
確かにこの通常ルーチンでは、温度が多少上がりますが海水は蒸気と直接接触していないので(海水は複数の細管を通っている)放射能に汚染されておりません。
でも非常事態で今注入している海水は、これじゃないんですね。直接注入か、容器の上から撒いているだけかははっきりしませんが、燃料棒の加熱で発生した蒸気と
直接接触した
海水なのであります。燃料棒を浸からしたとしたら、燃料棒と直接接触した海水であります。
連続的に海水を注入し続けておりますが、
質量不変の法則
によりまして、注入した海水がそのまま消滅することはあり得ません。つまり注入した分だけ、海水は原子炉周辺にたまり続けるはず。
水蒸気になろうが、海水のままであろうが、注入し続ける限り、どこかへ逃がさなければならないのです。
もうおわかりでしょう。燃料棒や水蒸気と直接接触した海水は、蒸気となって外気へ拡散され続けるか、海水のままでも原子炉近くの地面か海、もしくはどこかの排水路へ垂れ流し続けなければ
海水を注入し続ける
ことは出来ないのです。
ギャランティもらってTV解説している学者さんたちが、この件に関してまったく指摘しない不思議。彼らは
質量不変の法則
という根本的な物理法則を知らないのでしょうか。
さて昨日、予約していた店(客単価5000円未満の韓国家庭料理店)へ行ってきました。キャンセルするのが嫌だったからですが、なんと店内は最後まで
?その他の客ゼロ
でありました。スタッフの話では今週はキャンセルばかりだとか。計画停電や交通規制が心配で
外食などしていられるか
といった客心理だと思いますが、この現状は4月末に解決できるとは思えません。
福島第一原発の問題で恐らく第二福島原発も20キロ圏内に入っていますから操業は無理。
この2つの発電所には10基の発電ユニットがあります。その総発電量は、900万KWになります。この発電量が少なくともこの先数年は期待できないのではないか。
残りの東電の原子力は柏崎の7基だけと記憶しております。総計で820万KW程度。東電管内では4000万KW前後の電力量が必要なはずですから、のこりは火力と水力、そして他の電力会社からの買電で賄わなければならないのですが、今の状態でカバー出来るとは思えません。
原価率の低い(燃料代を含む発電単価が安い)原子力発電に傾注してしまい、多くの火力を止めてしまっていたからです。
自動車と違って大きなプラントは直ぐさま起動できません。ある程度の点検期間が必要でしょうし、すべてを操業できる状態へもっていけるかどうか。
電力発電状況が震災以前の状態に戻ることは当分ないでしょうから、飲食店の厳しい時代はこれからが本番と考えます。
日本経済の展望も、先が見えるとは言えないかもしれません。