銀座の鮨屋 短評編

読者の方から銀座の有名鮨屋などの予算や特徴といった簡単な情報をアップしてくれないかとの依頼がありました。
銀座という地番だけでスシ屋は600とも700あるとも言われているとおり、私もその多くを訪問しているわけではないのですが、人気店や過大評価店など話のタネになりそうなお店を3回にわたって思いつくまま並べてみることにします。
鮨 くわ野
銀座の金春通り8丁目、鮨屋の激戦区にあるわずか8席の小さな鮨屋です。
キャパが小さいので一人客の予約は受け入れていないと思います。
握りタネと重ならないツマミの豊富さもさることながら、仕事もしっかりしており、肝心の握りも酢飯とタネのバランス悪くなく友里気に入りの鮨屋の一つです。酒飲みもかなり粘れて支払は2万数千円。
一人客を取らない営業姿勢が唯一の欠点でありますが、偶数客ならほとんどの方が満足されると考えます。
銀座 奈可久
泰明小学校近くから夏にこの8丁目、金春通りに移転してきました。
奈可田の流れでカウンターにはお約束の氷柱があります。
移転して見栄えのよい高級タネをツマミとして用意するようになりましたが、煮物など江戸前仕事が美味しい鮨屋。特に蛸の桜煮はおススメです。
主人も謙虚。
オミヤの太巻きもなかなかで、ツマンで飲んで握りを食べてオミヤを頼んで2万数千円です。同じく友里のおススメです。
銀座 小笹寿し
タネ札に書かれたタネ数の多さに驚きです。30くらい常時揃えているのではないでしょうか。
タネ質、仕事も上の部類で美味しい鮨屋。主人も威圧感ありません。
ツマンで飲んで食べて2万5千円前後とちょっと高めですが銀座の中ではおススメの鮨屋の1店です。
すきやばし 次郎
ご存知、仕掛け人に「日本一」、「天才」と祭り上げられて勘違いしてしまった傲岸不遜な主人のお店。
確かにタネ質、仕事と悪くはありませんが、昼で3万円弱(30分弱)、夜に2?3の鮨タネとかぶるツマミを食べて4万円前後(1時間もたず)とその破格の請求額(特に時間単価)から考えると当然というか、あまりに高すぎ、CP悪すぎ。
この店以上のタネ質の鮨屋も珍しくなくなった現在、わざわざ卑屈になってまで訪問するような鮨屋ではありません。
さわ田
中野坂上から移転してきて最初は銀座の客に戸惑ったようです。やめていた昼営業も再開し、握りだけのコースも設定してきました。
タネ質は最上の部類、ツマミだけでも10種以上でるなどそのスタイルは酒飲み向き。お酒が弱いマスヒロさんや過食のオコチャマがお茶だけでこれだけのツマミを食べるのは無理があると思うのですが、ツマミに比べて握りはそれほど傑出しておりません。要はタネ質重視の鮨屋。ツマンで飲んで食べて2時間半以上粘れて支払は3万5千円前後でしょう。
今でも夜の時間制2回転営業、満員なんでしょうか。
鮨 水谷
海鮮系寿司屋がお好きなJ.C.オカザワにはまったく理解できない鮨屋。特徴のない緩い酢飯を食べ続けた人には、ここの酢飯は刺激が強すぎるようです。
タネ質も上々、マグロは出身の「次郎」より卸から上の部位を仕入れられるようになったとも同業者から漏れ聞きました。
変に大味なウニが疑問でありますが、あとのタネは仕事も含めて充分上質。勿論、主張する酢飯と〆物やマグロの相性も良い。
昼は握りにぬる燗少々で2万円弱、夜にツマミを頼むと3万円前後の支払です。
(つづく)