途中報告 友里征耶・今年のワースト10 その1

今日からワースト10となります。ワーストといっても今年訪問した店の最下位から10店という意味ではなく、雑誌などマスコミ露出の割に期待を大きく裏切られた店など負の意味で印象的だった店であります。
フレンチ
ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ 六本木
180名のキャパを誇る、ヒラマツグループの美術館内「高額ファミレス」。
こんな大箱で支払額に見合ったまともな料理やサービスが得られるはずがありません。詰め込み過ぎでこれならその辺のファミレスの方がゆったり食べられるでしょう。冬にコートや荷物を預かるスペースがあるのでしょうか。
キャッチも問題。「ポール・ボキューズが日本に初上陸」のようなあらわし方をしていますが、正確には「ブラッスリーでは日本初」が正しい。銀座、赤坂アークヒルズと2回も「ポール・ボキューズ」を冠したレストランはありました。もう日本は懲り懲りと言っていたボキューズさんをヒラマツグループが説得して3回目の上陸になったと漏れ聞いております。
ラ キャンタン 駒沢大学
女性シェフのカウンタービストロ。かなり期待して訪問したのですが、料理は完成度低いものばかりでがっかり。ラタトゥーユ、シュークルート、トリップ、仔羊クスクスと深みのない味付け。調理スペースはかなり狭いですから「業務用」の調味料や出汁を使わざるを得ないのかもしれませんが、まったく薄っぺらな味わいでありました。
でも問題はシェフの態度。ホント、愛想が悪いんです。狭い店なので客が入ると顔というか目が合うのですが、会釈もなにもしない。勿論「いらっしゃいませ」の言葉もない。無愛想な顔のまま。嫌々造っているのかと思ってしまいます。また、カウンター上に脂がこびりついているのかベトベトしていたのも気になりました。
近くの「クワン」とはまったく異なる悪い食後感でありました。
イタリアン
イル・カランドリーノ トーキョー 新丸ビル
イタリアでは最年少で3つ星とったシェフの提携店。オープン当初は昼夜行列ができていました。
コース対応ですが、総量が少ない。また、カルボナーラ、サフランリゾット、
イベリコ豚のローストなどスペシャリテも量少なくたいしたものではありません。
特にメインのイベリコ、70度で24Hrローストがウリですが、肉の繊維質がなくなってしまって食感がなく、食材が豚だか何だかわからなくなってしまっています。旨みも残っておらずイベリコを使う意味がないと考えます。
ラ・ボスケッタ  白金
この店も大きく期待を裏切ってくれた店でした。「キオラ」時代の鵜野シェフの料理は好きだったのですが、ガラス食器販売会社とコラボで出したこの店は、コンセプト失敗ではないか。
コース制しかないのはまあ許すとして、7500円以上1万円台が2つと高いのはいかがなものか。その割に、少量ポーションの料理が7皿くらいしかでてきません。ハーブを利かせた繊細な料理ではなくなり、見た目とインパクトある味だけになってしまいました。
ワインリストもプア。イタリアワインはわずか42種。フランスワインの掲載ページの方が多いのですが、この意図がわかりません。
和食
井雪  銀座
東京で最高レベルに位置する割烹「京味」である程度任されていた人が昨年独立した店。食べ歩いている社長ブログなどネットでも絶賛されていたのでかなり期待していたのですが、これまたガッカリでありました。
まず料理が京味とはかなり変わっておりました。質は別にして食材のルートなどは同じようですが、調理がまったく違う。経費族、年配客を狙ってか、わかりやすい濃い味付けになっておりました。
主人や女将の接客にも疑問。羽振りの良さそうな客なら、初訪問でも掌スリスリ。また、遅くに入ってきた常連客には、カレーを振舞っていましたが、2万円以上支払う狭いカウンター割烹で、隣からカレーの匂いを漂わせて良いものなのか。現在はカレーなどまかない料理を出していないといった話を聞きましたが、手遅れか。
接客含めて修行店のオヤジさんを今一度見習ってもらいたいものです。
(つづく)