本日も再び「鮨 嘉瑞」について

「鮨 嘉瑞(かずい)」からの提訴に備えて、弁護士費用の金策に昨日から走り回っております。(笑)

昨日のブログ、自分でも自信を持って(ウケると思って)アップしたのですが想定通りの好評。友里掲示板の書き込みだけではなく、メールでも多くの激励をいただきました。
アンチの方から批判の書き込みやメールも覚悟していたのですが、なんとまったくなく驚きであります。
緊迫感ある状況説明だ、スリル満点の語り口だ、嘉瑞主人のワナワナとしている感じが出まくりだ、と友里にとっては最大限のお褒めの言葉もいただきました。
嘉瑞主人の器の大小が少しでもおわかりいただけたと考えます。

ところで食べログで鮨 嘉瑞を調べてみましたところ、この原稿を書いている段階で

4.28

と超高得点。東京の寿司屋ランキングでは、1位の「三谷」、2位の「日本橋橘町 都寿司」、3位の「さいとう」に続いて

第4位

に位置していますから驚きであります。
真の江戸前鮨をご存じか疑問の関西の方ではなく、東京の鮨好きも通っている「はしぐち」(5位)や「青空」(10位)を抑えての堂々ベスト5。師匠格の「あら輝」(3.74 第64位)のはるか上ですから

出藍の誉れ

と書いてしまうと、出禁店に「あら輝」が加わってしまうかも。前言をここで撤回させていただきます。

ところでこの「嘉瑞訴訟騒動」のドサクサに紛れて、友里掲示板に興味ある未確認情報が書き込まれておりました。

http://tomosato.net/test/read.cgi/bbs/1294925817/225n

近いうちに銀座をたたんでパリへ進出

驚嘆の情報であります。しかしニュースソースがわかりませんから検証のしようがありません。未確認であることを再度確認させていただきます。

近著「絶品レストラン」(鉄人社)の帯に

「食べログ」に惑わされるな!

?

絶品レストラン

と大きく記したので、友里は「食べログ」を全否定していると思われがちでありますが、実は是々非々で自分としては冷静に評価しているつもりであります。例を挙げれば、東京和食ランキングで

第1位 もりかわ
第3位 くろぎ

は否定しておりません。悪くない店は悪くないとしっかり評価しているのでありまして、その評価姿勢は東京寿司ランキング第4位の「鮨 嘉瑞」に対しても同じ。

なんちゃって江戸前はどう食べてもどう評価しても「なんちゃって」だ!

と評しているだけであります。
ただでさえサクラや仲間内、信奉者の書き込みが多くて信頼性に乏しい「食べログ」でありまして、更にこの「鮨 嘉瑞」へのレビューにはヘビーレビュアーの投稿がなくその投稿数も

わずか18レビュー

であります。5点満点をつける大甘なレビューが

18レビュー中5つ

もある不自然さ。4.5という高得点レビューも不自然に多すぎです。
「鮨 嘉瑞」のランキング(評価点も)の信憑性は、純粋無垢な一般客でなければ

おのずとわかる

と考えます。
大阪の常連客の甘やかしで木に登ってしまった感もある「鮨 嘉瑞」。わざわざ大阪から上京して上野毛のこの店へ直行する常連客が多いと漏れ聞いて友里は椅子から転げ落ちそうになりました。
こう書いてはまた怒られるかもしれませんが、貴重な時間とお金をかけるなら、そして真の江戸前鮨を経験したいなら、何より先に行かなければならない鮨屋がこの上野毛ではなく

銀座や浜松町にいくつもある

という現実に気付かれるべき。ひいてはそれが未だ若い嘉瑞主人への寿司職人としての将来の為にもなると私は考えます。
本場をよく知らず(よく経験せず)、身近な職人を絶賛して勘違いさせてしまったかもしれない大阪の常連客たち、きつい言い方ですが罪は軽くはないでしょう。

江戸前鮨(自称も含め)だけが例外とはなりません。京料理で以下のように例えてみると、この「鮨 嘉瑞」の異常高評価が大阪常連客にもおわかりいただけるのではないか。

ここ東京に、本場京都で修業したことがない自称京料理店があると考えてください。
たまたま雑誌か単行本を見て訪問した京都の若手料理人の店に感激し、月に1回ほど訪問を繰り返し、師匠と弟子の杯を交わしたような関係になりました。
新興店とは言え京都で有名になった店の弟子と自称したことから、京都でクラシックな京料理をほとんど経験していない近所の常連東京人が色めき立ったのはいうまでもありません。

京都へ行かずともおらが街で本格的な京料理が食べられる

と東京で予約困難な自称京料理店にしてしまったのは想像するに難くない。
そして京都で住み込みの修業経験のない自称京料理店の主人が、京都の中心街ではない、ちょっとはずれた地域に移転して店をオープンしてしまった。

おらが店が、京都で錦を飾った

と、新幹線使って本場の京料理店に見向きもせず、その自称京料理店に常連東京人が通いつめる状況を京都人がどう見るか。

冷ややかな目でしか見ない

のではないでしょうか。
変わり種として地元京都人がたまに通うかもしれませんが、有り難がってひれ伏して日参するとはどうみても考えられない。
しかしこの構図が、わずか1年半弱でありましたが、東京を大阪、京都を東京、京料理を江戸前鮨と入れ替えて、上野毛という地で成り立っていたのですから、大阪人の江戸前鮨への憧れは半端ではないということでしょうか。そして通いつめた東京人も人が良すぎ。

もしかしたら、京都コンプレックスの東京人が抱く京料理への憧れよりも、大阪人の江戸前鮨コンプレックスは強いのかもしれません。
東京の鮨通からは既に評価外となってしまった銀座の店をそのままに、土日だけ大阪へ出稼ぎ行っている鮨屋が盛況だという現実も、大阪人江戸前コンプレックスの証左であると考えます。

本日のブログで、江戸前鮨に憧れる大阪人を全員敵に回してしまったかもしれません。
しかしこの友里も前から述べておりましたが、本籍は大阪。生家(実際はそこで産まれていない)も大阪の片隅に健在であります。実は両親も大阪出身でありまして、その大阪のDNAをしっかり受け継いでいる友里が言うのですから、関東の方々には

当たらずとも遠からず

であると思っていただいて間違いないと考えます。

土曜のブログは本来「週間食日記」であります。本日もそのイントロとして「鮨 嘉瑞」を書き始めたのですが、妙に力が入ってしまって長文になってしまいました。
よって今回は一回飛ばし。来週をお待ちください。