医者もスポークスマンに成り下がってしまったか

友里は料理人や店経営者の口上を垂れ流す「スポークスマン」として店宣伝に励んでいる自称料理評論家、自称レストランジャーナリスト、グルメライターたちを問題視し糾弾してきました。しかし、まったくの力不足で今尚この「宣伝屋」は飲食業界に跋扈しております。
そして今度は、世間よりもっと尊敬を受ける可能性のある「医師」がスポークスマン化している情けない姿を昨日今日とTVで見てしまったのです。
朝青龍の自宅謹慎問題、連日TVのワイドショーなどで取り上げられ、コメンテーターたちは辛口の批判をしております。自宅謹慎数日で精神的に参ってしまうくらいなら、引退してモンゴルへ帰れとの意見、私も同感なのですが、世には捨てる神あれば拾う神ありというのでしょうか、いやお友達による援護射撃で朝青龍側は巻き返しに必死のようです。
昨日は朝青龍と親しいという神経内科が専門ではない医師が「鬱の一歩手前だから療養のためモンゴルへ返したほうがいい」と自宅謹慎を解くよう世論に訴えておりました。
そして本日朝、TV朝日の独占インタビューということで、朝青龍の主治医と自称する「平石貴久医師」が朝青龍の普段の人となりを話して世間の同情を買おうと画策しておりました。
「実際は気の優しい繊細な青年なんだ。人の噂もすごく気にするくらいだ。私には絵文字入りのメールを送ってくれたりする」とのこと。いかにも本当は好青年であり、反省しているのだから許してやってくれ、みたいな強烈な援護射撃であります。
でも、これって医師として許されるんでしょうか。友里的に斬らせていただければ、平石医師の発言は医師としての「守秘義務違反」であります。自分の患者の病状ではないにしても、精神状態や性格を他人にばらしていいものなのか。医師として仕事上知り得た「個人情報」のはずです。また、昨日の「お友達医師」ははっきり「鬱の一歩手前」と病状を公開していました。これも完全に「守秘義務違反」であります。
医師は患者の都合の悪いことはよく「守秘義務」だからと発言を拒否する場面を見ますが、患者の都合のいいところだけを世間に公開するのはまさに「守秘義務」を盾に取った「自分勝手」、「良いところどり」ではないでしょうか。こんなことをして世論を自分に有利に誘導しようとしている朝青龍側の戦略に非常に憤慨する友里でありました。
だいたいこの平石医師がやっているクリニック、何で有名だかご存知でしょうか。あのやはり悪役でバッシングされている清原選手も通っていたと記憶している六本木の「ニンニク注射」で有名なクリニックであります。HPではなぜか、野球選手のサインボールを飾っているところも載っておりました。どう考えても、「医は仁術」をモットーにしているクリニックとは思えません。「医は錬金術」と言ったほうが似合いそうであります。
しかし、高校出たてのダルビッシュもあの松坂も自宅謹慎に耐えたはずです。数日間で音をあげる横綱なんて、土俵に復帰しても「ノミの心臓」と言われてなめられるだけだと考えます。どんなに「お友達医師連」が援護射撃しても、もう力士生命はある意味終わったも同然ではないでしょうか。