世界で初めての3つ星中国料理店。フォーシーズンズには、この店の他にフレンチも3つ星をとっているようなので、世界唯一の3つ星2店保持ホテルと言えるでしょう。
ランチでの訪問でした。今回も現地集合でありまして、なんとか地下鉄に乗りまして最寄り駅(確かセントラル? 失念)へたどり着いたものの、そこからホテルまでがかなり遠く大変でした。
しかし香港はバブリーであります。高級ブランドのショッピングモールの大規模なこと。銀座は閑古鳥ですから、中国の底力を感じました。
フォーシーズンズホテルもバブリー。低層階は吹き抜けのようになっていてあまりに天井が高くてかえってガランとした寂しさを感じてしまいます。
「龍景軒」もおよそ「中華」のイメージではありません。モダンな内装で、しかもかなりの大箱でした。ここへ12時超えるとひっきりなしにセレブ然とした男女が入ってくるのですから驚いたのです。
着席してメニューを貰ったのですが、2名に1冊しか持ってこないのでみんなで同時に料理を選ぶことが出来ません。中国人にサービスを期待してはいけないということがあらためてわかりました。
ところが事態は急変したのです。とりあえずシャンパーニュということで、人数を考えてボトルを2本頼んだ直後、スタッフは私の前になにやらファイルみたいなものを置いたのです。手にとって見るとそれはメニュー。顔を上げれば2名に1つだったメニューが全員に配布されているではないですか。非常にわかりやすいと言いますか、中国人の思考回路を垣間見た瞬間でした。
スペシャリテのトコブシのタルトはじめ点心数点、衣笠茸と蟹身のダブルボイルスープ、牛肉料理や炒飯などを堪能しました。
昨晩と同じく、初訪問、初体験の高揚感からか、魚料理がイマイチに感じた他はどれも満足のものでありました。
普段は合わせないワインもしこたま飲んだからか、良い客と思われたのでしょう。終わりにはシェフがテーブルまで挨拶に来てくれまして、ミーハーだとは思いましたが写真を撮ったりしてしまいました。
これでも料理代は邦貨換算で1万数千円。銀座の感覚なら安すぎです。
しかし香港のセレブは見栄っ張りなのでしょうか。この時期でも現地は結構温かくコートなしで充分なのですが、ファーをまとった女性客を店内で結構目にしました。
買ったから着なければ、私はもっているんだ、という見栄心理なのかもしれませんが、不必要なものを買える購買力にも感心した次第です。