出版社アクセス・パブリッシングのモラルを問う

読者の方から3/10のブログに対するご意見を頂きました。
「確かに自分も『和楽惣』の前に積まれている発泡スチール箱などを見たことがある。夕方のオープン1時間前くらいで、店のドアが半開きになっていた記憶がある。ということはスタッフが出勤しているということで、それなのに他店が勝手に置いた『仕入れ品』をそのまま放置し続けるものなのか。すぐ文句を言って叩き返すのではないか。だいたい配送業者に他の店前へ置くようわざわざ指示する店があるものなのか。配送業者がそれを承諾するものなのか。友里として突っ込みが足りないではないか。」といった内容でした。
確かにご主人は、放置した店の具体名を挙げることを避けていました。本来ならば、我々サイドへ連絡する前に、放置した失礼な店に抗議して問い詰め、その店主から事情を説明させればはっきり証明されることだったと思います。
どちらにしても、今となっては、証拠品がないので当時の出汁に「出汁の素」が入っていたと立証することは出来ません。反対に入っていないということも、今更立証は難しいと思うのですけど。ただ、ご本人が「使用していない」と声高らかに宣言されているので、そのまま公表させていただいた次第です。
さて、今日はこの業界の信用を失墜させるのではないかといった問題提起であります。
先日、読者の方から情報をいただきました。アクセス・パブリッシングが発行している飲食店宣伝雑誌「東京カレンダー」で、自社(アクセス・パブリッシング)がプロデュースしている「串揚げ屋」をいの一番に3ページ使って紹介しているのは明らかにルール違反ではないか、という問いかけです。
すぐさま友里は購入しチェックしました。件の店は、西麻布2丁目にこの1月末にオープンした「A(アレイ)」という1階がスタンディング形式、2階がテーブルとカウンターの串揚げ屋であります。
誌面からは、この店が自社のプロデュースであるという「断り」は確認できず、あたかも取材で見つけてきた新しい業態の串揚げ屋として、最大限宣伝に徹しておりました。
手前味噌というのでしょうか、いくら「ヨイショ宣伝雑誌」といっても、自分と関連のある店を、その関係を明示しないで宣伝してしまっていいのだろうか。出版社という本来「公正さ」を求められるマスコミが、こんなモラル違反をしていいのだろうか。すぐさま友里は店訪問を決行しました。
100円から400円ほどの範囲の串揚げですが、ボリュームはなく質、揚げの技量とも何ら平凡。家庭で揚げる串揚げの延長線上のレベルでありました。
せっかく来たのだからスタッフに確認。「東京カレンダーがプロデュースしているんですって?」の問いかけに「そうです」とあっさり返答を貰ってしまいました。
しかし、その後の読者との情報交換で、プロデュース以上の関わりがあるのではないかといった疑問がでてきたのです。
この「A」という串揚げ屋のほか、「C」という地中海バル、「Q」や「P」といったバーを経営しているのが(株)デュアルウェーブという会社です。
http://www.food-stadium.com/headline/405/index.html
そして下記に、「フードリンクニュース」というサイトでの「Q」に関する記事のURLを貼り付けます。最後の「店データ」の「経営母体」のところに、しっかり「株式会社 アクセス・パブリッシング」と書かれているのが確認できます。
http://www.foodrink.co.jp/next-vogue/200509/050910.html
デュアルウェーブを全面に出して、アクセス・パブリッシングの関与を表ざたにしたくないようですが、上手の手から水がもれる、といったところでしょうか。
このことからも「A」、「C」、「Q」、「P」がアクセス・パブリッシングの関連会社であることが明確になりました。
「C」という地中海バルも、「東京カレンダー」の38頁で取り上げていますから、呆れるというか出版社の良心の欠片もないというか。
関連の飲食店を自前の雑誌で取り上げ宣伝してしまって、マスコミとしての矜持はどこへ行ったのか。アクセス・パブリッシングに出版社としてのモラルがあるのか。こんな事をやっていても出版界では許されるものなのか。
本日の友里征耶の「問題提起」であります。