オールアバウトのフレンチガイド、嶋啓祐氏がまたまたやってくれました。
読者の方からの情報で「エスクァイア 6月号」を購入、「モア・ザン・ビストロ特集」で「食通の著名人」へのアンケートがあるのですが、その95ページに注目です。
東京でお薦めの「モア・ザン・ビストロ」の店は? との問いかけに、嶋さん、恥ずかし気もなく自分が関係している「ビストロ マルセイユ」を挙げているんです。
自画自賛というか、関与してしまって冷静に判断できない店を公然と読者に勧めるこの「厚顔さ」に驚きです。しかも、関与をまったく気取らせないよう、最後に「・・・と聞きました」なんて書いています。
確か以前も自分が「雇われオーナー」だった「ビストロ ブルゴーニュ」を何食わぬ顔してお薦めしていましたっけ。
ホント、この人、矜恃のない人です。「エスクァイア マガジン ジャパン」の編集にはもうちょっと勉強してもらわないといけません。
嶋さんはそういう性質の人だという周知が出版業界になされていないのが残念です。
さて短評3つです。
こ笹寿し 銀座
ミシュラン掲載を拒否した鮨屋。お店でも拒否を確認してきましたから間違いないでしょう。ナレさんはそれでも「拒否は聞いていない」なんて言うんでしょうかね。
相変わらず満席です。しかも2回転。19時30分過ぎの入店でした。半年ぶりくらいの訪問でしたが、今回は煮切りが濃いというか、旨みが強すぎるような気がしました。店が変わったのか、自分の好みが変化したのか。好きな店の一つでしたが、今回はいつもと違った食後感でありました。
ローリーズ 赤坂
焼肉以外の牛を食べたいという連れの要望で数年ぶりの訪問です。結果から言うと、これなら「チャコ 六本木」へ行っておけば良かった。
スピニング トォー フォールド、もといスピニング サラダはサウザンが濃くて甘すぎです。(このつまらないギャグ、50歳以上のプロレスファンでないとわからないでしょう)
オープン当初の初訪問時、このスピニング中に女性スタッフの手が滑り、ボトルワインを倒されたことがありました。かなりテーブル上に流出しましたが、補填はありませんでしたっけ。
シュリンプカクテルは旨みなく臭みがあるだけ、クラムチャウダーも味に深みがまったくありませんでした。
そして「プライム リブ」。ローリーズカット(260グラム 骨付き)はまったく肉の旨みを感じませんでした。
だいたいテーブル横でカットする外人職人、ダブダブのコックコートなのか、袖口の生地が肉に何回も接触して衛生的に見えませんでした。
一番安いノンヴィンの赤ワイン(4800円)をボトルで頼んで支払いが4人で3万3000円チョイはCPかなり悪いと思います。
桃の木
知人たちからよい評判を聞いていなかったのですが、ランチ時は満席でした。夜も混んでいるようです。
しかしこの街場風の店構えで、アラカルト料理を昼夜用意していないのはいかがなものか。
いや正確には立派なアラカルトメニューはあるのですが、夜も予約客はコースしか頼めないのです。では誰が単品を頼めるかというと、予約しないでフリで入った客だけとか。
狭い店で混んでいますから、これでは実質「単品料理は出さない」と言っているようなものです。
ミシュランにはアラカルトの記述もありましたから、人気店になって勘違いしてしまったのか。いずれにしても、仕入れや手間を節約し、楽して儲けたい、といった意図が見え見えです。
4000円のランチは、この価格ならまずまずかなとも思いましたが、夜のコースを食べてみなければ評価は出来ないでしょう。