一人客を断る鮨屋の狙いは

読者の方からの情報です。
鮨屋から聞かれたそうですが、「最近ネットなどの書き込みに神経質になっている鮨屋が多くなり、一人客の予約を受け付けない店が増えている」というものです。
なぜ一人客を断るかというと、ブログで店の感想や評価をしている人は「一人」で来店している確立が高いというのが理由だそうです。
鮨ボーイズ間でネット批評阻止のスクラムを組んでいるのかもしれないとのこと。
「なるほど」と私は思わず膝ポンしました。コラムにも書きましたが、私も一人で予約しようとして断られた経験があるからです。当時は席数の関係で二人客がその後期待できるので断っているのかと考えましたが、「ネット批判封じ」の目的もあったとは驚きました。
友里ですから具体例を挙げましょう。お勧め店とした銀座の「くわ野」に何ら傑出したものを見出せなかった酢飯が甘い過大評価の浅草「松波」です。
電話で一人だというと口調が変わり、「もう一杯」と断るのですが、その後知人に2名で予約電話をかけてもらうと同じ日時で簡単に予約が入った不思議。
カウンター形式の店で一人客を断ったら、一人客はどこで食べろと言うのでしょうか。
しかしそれが本当で実行している店が多いとしたら、何とも鮨職人は器量が小さい、度量のない人種であるといえるでしょう。みっともないと思わないのか。
批判されたくない?
それならヨイショだけの雑誌などマスコミの取材にも出るな。褒め言葉は歓迎するが、批判はしてくれるな、では「良いところどり」ではないですか。堂々と雑誌に「ネットで批判されるのが嫌なので一人客を受け付けない」と宣言するならまだ許せますけど。
褒められるときはニコニコして恥ずかしげもなくでてきて、ネガティヴな意見は封殺するのではあまりに身勝手というものです。
表立って「ネットの批評が嫌」とは言えないのでしょうが、ヨイショも批判も大きな気持ちで飲み込む度量をなぜ持てないのか。別に店先に批評記事を張るつけられるわけではないのですから。
こんな考えが鮨職人の本流であるとは思いたくありません。
鮨職人にブログ主催者だろうがオタクだろうが、一人客を堂々と受け入れる度量を期待します。