ガニェールのみっともない閉店の言い訳に唖然

先週3月19日にANAインターコンチネンタルホテル東京の36階で「ピエール・ガニェール」が再開したようです。既に訪問された方もいらっしゃるでしょうが、天下の3つ星シェフの出直し再開にしては盛り上がりに欠けているのではないでしょうか。友里掲示板だけではなく、メールでも私の読者から「行ってきた」という情報が未だにありません。?

さて、ミシュランやフランスの3つ星シェフに日経トレンディを介して接近する放送作家・わぐりたかし氏。またまた検証精神なしに料理人の口上を垂れ流すだけのインタビュー記事を出しておりました。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100317/1031252/

しかし過食のオコチャマ・来栖けい氏と知り合う前は、外食と言えば回る寿司が主体だった人がいつの間にかグルメ業界の重鎮になっているのですから、この世界は底が浅すぎると言えるでしょう。
この記事でガニェールは、青山の前店「ピエール・ガニェール・ア・東京」のわずか数年の閉店の原因に関して、「パートナー(出資者)が悪かった」とのような発言をしております。
レストランのプロではなく、サービスが全然ダメ。しかもガニェールブランドの変な出店まで作ってしまったと批判しております。自分の料理にはまったく問題はなかったという認識でしょうか。
確かに商社出身の匿名組合の代表はレストランのプロではなかったでしょう。しかしそれはデュカスと提携したシャネル、ロブションと提携した宅配ピザ会社も同様であります。
そのためにサービスのプロと言われているソムリエ・渋谷康弘氏を「ベージュ」の総支配人から引き抜いたのではないか。
サービスがダメだと言ってしまうと、彼の能力を全否定することになってしまいます。まあ、その「ベージュ」もオープン当初から集客に苦しんでいましたから、渋谷氏に対するこの判断は微妙でありますが、それでも人のせいだけにして自分は悪くないという態度は子供じみていないか。

彼は「厨房のピカソ」と言われているようですが、いわゆる天才肌と言いますかひらめきの調理。彼の料理は弟子といえども誰も真似することが出来ず、所詮、支店を出すのは厳しい話なのです。
しかも、彼はパリに出る前に一度自分の3つ星を潰していますしね。その時の失敗もメートルたちのせいにしているのでしょうか。
レストラン、特に高額店はブランドイメージが最重要課題です。デュカスが日本でなかなかうまくいかないのも、舞浜で一度失敗していることが一因と私は考えております。そう言えばデュカスも「スプーン」の失敗を

舞浜がどういう場所だか知らなかった

と立地のせいにしていましたっけ。フランスの3つ星シェフは棚に上げるのが得意なようです。

さて今回のANAインターコンチでの再開、彼の思うようにうまく事が運ぶでしょうか。
今度はサービスのプロとしてパリ店にいたフランス人をマネージャーとして呼んだとか。ANAインターコンチの宿泊客にも期待できると狸の皮を数えておりますが、友里的には最初から不利な条件がいくつか揃っていると考えます。

ホテル内のレストラン
大箱
ビル高層階で夜景を狙っている

日本でこの手のコンセプトを狙った有名シェフの提携店で、順調な店がいくつもあるでしょうか。
だいたいANAインターコンチネンタルホテル東京、私に言わせればいわゆる高級ホテルではない。客室の普請も高くは見えず、スペースも小さい、いわゆる「中堅ホテル」ではないか。場所的にも恵まれているとは思えません。
平日はクイックランチと称する3800円のコースも出すようですが、昼は6000円?1万円、夜は1万8000円と2万3000円という高い設定のコース専門フレンチです。
こう言っては怒られるかもしれませんが、このANAインターコンチに宿泊する客が、そう簡単にガニェールの店を訪問するとは思えないのです。
ガニェールはこのホテルに実際宿泊したことがあるのか、私は疑問であります。

値付けや料理ではなく、サービスやパートナーが悪かっただけと言い訳するガニェール。新店の結果は1年後にはある程度わかると思いますが、その際、友里掲示板の書き込みにもありましたが

組んだホテルが悪かった。リッツやフォーシーズンズとは格が違った。

なんて言いだすようなことはしないでしょうね。