インフレ政策で廉価店はやっていけるのか

急激な上昇に対する調整なのか、最近は足踏み状態の日本株式市場。苦節4年、塩漬け株がなんとか含み益に転換した友里、この停滞がもどかしい。
あのまま上昇を続け、一気に2倍、3倍になると期待していたからであります。(こんな甘い見通しだから大損するんですね)

しかし株式市場の過熱感に比べて、市井の景気は上昇しているのか。
一昨日の大阪出張の際、ブランド店ラッシュの御堂筋から一本脇へ入った心斎橋筋を歩いて感じたこと、それは

インフレターゲットを設定してもデフレは終息しないぞ!

まずは心斎橋筋の写真をご覧ください。

心斎橋筋

表の御堂筋と違ってこの道はかなりディープ。下着やAKBルック?の洋服などの店があるのですが、ただでさえ安い上代価格なのに

80%オフ

なんて店までありました。とても安倍政権が望んでいる

インフレ政策→デフレ脱却→景気上昇→雇用拡大&所得増加→更なる景気拡大

なんて起こる気配を感じません。
またこんな廉価の店が閉店に追い込まれていたのですから驚きであります。

わての唐揚げ 閉店

 

そこで友里は考えたのです。東京では価格破壊と言われている「俺フラ」や「俺イタ」が人気でありますが、アベノミクスでユニクロを代表とする

安売り店の今後はどうなるのか?

昨日のブログでも書きましたが、安倍政権のブレーンたちは己が儲けたいからか

弱者切り捨て、強者優遇

の思想の持ち主たち。インフレターゲット政策と円安で早速

便乗値上げ(円高の時は値下げ反応しない)

が高級品を中心に見られるようになりました。
確かにインフレ政策のお題目の下、大企業などは売値を上げて(仕入れはそう簡単に上げない)利益が拡大(増収増益)することでありましょう。
しかしその結果は

役員報酬(特にシャチョー)は上がっても、平均社員給与は上がらない

のではないか。その理由は、産業競争力会議(ノーセンスのネーミング)のメンバーが、TPPはじめとする

規制緩和に積極的

であるからです。彼らが目指す規制緩和は、関税撤廃や新規参入障害の排除だけではありません。

解雇規制の緩和
外国人就労・移民手続きの見直し

早い話、年間給与が高い中堅やベテランの社員を解雇しやすくし

安い賃金の若者や外国人を積極的に雇用

して人件費を圧縮しようと考えているのではないか。
インフレで値上げできて、しかも人件費が圧縮できる。仕入れ価格も上げないですむかも。
まさに一石二鳥、いや一石三鳥でして

大会社ボロ儲け→配当増大→役員報酬貰い放題

というまさに

勝ち組の勝ち組による、勝ち組のためのインフレ政策

であると友里は考えます。

見栄張る勝ち組の欲望解消のため景気が良くなる業界はあるでしょうが、それはごく一部。巷の人には縁遠い高額店やブランド店くらいではないでしょうか。
知人から聞いたのですが、銀座のクラブでは

これからは私たちの時代だ~

と雄叫び、もとい、雌叫びをしているお姉さんも多いとか。またあの超ブランド店

HやHW

も今頃は「皮」を数えているのではないでしょうか。
しかしそんな所で散財できる人はごく一部。多くの人は、心斎橋筋を例えに出すまでもなく、

物価高で苦しみながら、所得は減ることはあっても増えない

という状態が続くのではないか。
星条旗をまとった竹中平蔵の日本売り渡し改悪のおかげで

社員を犠牲(給料抑制)にして利益を上げたら、己の収入を天井知らずに出来ると知った大企業の雇われシャチョーたち

が出てきてしまった現実。今後もこの傾向は続くと思います。

よって友里は勝ち組になれないマジョリティ向けには

大規模廉価店はなくならないどころかより繁盛する

と考えるのであります。
ユニクロを代表とするこの手の大規模廉価店。ユニクロは雇われではなく創業オーナーだと思いますが、これら大規模廉価店のシャチョーや役員たちも

笑いが止まらない

のではないか。

勝ち組でない客層(はっきり言うと負け組)を踏み台にして儲ける大規模廉価店経営者(彼らは勝ち組です)

という構図。
日産のゴーンがポルシェに乗っていたように、大規模廉価店の幹部連中が

彼女にHやHWをプレゼント
自分にはPやL&Sの腕時計
一晩のディナーで何百万円

と豪快な生活をしていたとしたら、割り切れない思いであります。