やはり閉店するらしい、ピンキオーリ

友里掲示板にちょこっと書き込まれていたエノテーカ・ピンキオーリの閉店情報、間違いないようです。

http://www.asahi.com/business/update/0215/TKY201002150515.html

上記asahi.comによりますと、今年12月で東京店の閉店が決まったとあります。
当初は虎ノ門にも姉妹店があったと記憶していますがそれがいつの間にか消え、お台場店は「トイザらス」が入る商業ビルという立地でなぜか大箱にしてしまいこれまた閉店。
残るは名古屋店1つとなりますが、このまま営業を続けていくのでしょうか。普通なら同時に閉店すると思うのですが、その発表がありません。私が思うに、トヨタのビルとの契約ですぐさま撤退が出来ないのではないか。

フィレンツェの本店へ行かれた方ならおわかりになると思いますが、もともと「エノテーカ・ピンキオーリ」はその名のごとくピンキオーリ氏の「ワイン蔵」。東京店やお台場店ほど大箱ではありませんし、バンケットで利益を上げる店でもありません。
日本での経営会社「アターブル松屋」が何を勘違いしたのか、本店とはまったくコンセプトの違う「グランメゾン」に仕立て上げてしまったのです。アニー・ピンキオーリ夫妻にとって「アターブル松屋」と提携したのが間違いだったのではないでしょうか。

3つ星店の日本進出はほとんどうまくいっていないのではないでしょうか。ゴードン・ラムゼイやベージュは完全に埋没。ピエール・ガニェールは閉店(3月にANAインターコンチネンタルホテルで再開予定)、あの恵比寿の「ジョエル・ロブション」でさえ厳しいと漏れ聞いております。
唯一勝ち組と言われているグランメゾンの「ロオジエ」(評判は落ち気味ですけど)でさえ慢性的な赤字と言われています。
一見華やかに見えるグランメゾン経営ですが、実態は拙著「グルメの嘘」にも書きましたが、そんなに儲かる商売ではありません。グランメゾン経営は儲ける事を考えず、見栄が張れる為だけと考えた方が無難であります。

余裕がある資産家が道楽や採算度外視で経営するならわかりますが、利益を生み出したい営利企業がグランメゾンを運営するのは最初から無理があると考えます。

お詫びと訂正
本日のブログで「エノテーカ・ピンキオーリ」の経営会社を間違えて表記しておりました。
ここにお詫び申し上げ、訂正させていただきます。