せち辛い世の中になってしまった

ピエール・ガニエールが閉店(一時閉店で近くANAインターコンチホテル東京で経営者変わって再開するとの噂あり)しただけではなく、他のグランメゾンも身売りや閉店を検討しているという噂が絶えない高額飲食店業界。ただでさえ利益を上げにくいフレンチ系グランメゾンですが、100年に一度の不況の影響はかなりのものがあるようです。
「マキシム・ド・パリ」、とっくに埋没した元祖日本のグランメゾン。強気の値付けの店だと思っていたのですが読者からの情報で、9/1からなんと「3800円ランチ」を始めていたと知りました。それまでは6300円が最低値のランチでしたから、相当な覚悟というか状況に追い込まれたということでしょうか。
http://www.maxim-s.co.jp/fair/japone.html
ホールが埋まらないより少しでも埋まった方がマシ、と考えたようです。この英断?が吉とでるか否か。数ヶ月で結果はわかることでしょう。
さて本題です。
最近は不景気でナーバスになったのかキャンセルポリシーを厳しくして「キャンセル料」を徴収するといった事前通告をする店が増えてきました。
訪問直前のドタキャンは許さないぞ、というものですが、人数を減らした場合にもペナルティをとる店が出てきたのには驚きました。
http://www.koji-shimomura.jp/information/index.html
「エディション・コージ・シモムラ」ですが、人数を減らしただけで、ランチ:6000円、ディナー:1万5000円(一人当たり)のキャンセル料を要求するとのこと。
驚くべき額のキャンセル料です。これなら店としては、どんどんドタキャンしてもらったほうが儲かるのではないでしょうか。
新型インフルエンザの蔓延も危惧されるこの頃、これではキャンセル料払うくらいなら無理してでも食べよう、と訪問を強行する罹患者も出てくるのではないか。
しかしこのキャンセル料、どうやって徴収するのでしょうか。海外高額ホテルのようにあらかじめカード決済でデポジットを入れていれば可能ですが、そんなレストランはないでしょう。
予約時に「現金払い」とか「カードは持っていない」と言っておけば、カード番号を店側へ教える必要もありません。
そうなると店は請求書を発行しなければならなくなります。予約時に「電話番号」だけではなく「住所」まで聞いておかなければならなくなるのです。
請求書を送っても支払わない客には、内容証明送付→簡易裁判所での少額訴訟、といったステップを踏まなければならない可能性もあります。
単にキャンセルポリシーを事前にうたっても、その回収は請求額以上の手間と費用がかかるリスクがあるのです。
レストランのキャンセルポリシー強化は、あくまでドタキャンの「抑止力強化」でしかないと私は考えます。
友里掲示板
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