先週金曜の20時15分、例の「しみづ」を訪問しました。この友里が店訪問日時を公開するの異例のことですが、主人の清水氏は私の顔を知っているので入店した瞬間からばれるのです。
食べ仲間の女性4人が年末の最後の週末に「しみづ」を予約していたのですが、一人キャンセルとなりまして私にお誘いがかかったのです。
「グルメバトル」にも書いた友里と清水氏の経緯と彼の性格から、私は行っても入店を断られる可能性があると躊躇したのですが、「そんなことないですよー」と皆が言うので挨拶方々出かけていったのです。
しかし、結果は予想通り。血相を変えた清水氏が「出て行ってくれ」を連発。「前回は空いていたのに『予約一杯』と断られたから今日は4名予約してあるのに」と言ったのですが、他に客さんが数名いらっしゃり主人のトーンが上がってきたので迷惑をかけても何だと思い諦めることにしました。
でも連れの3人は残って食べれたんです。普通この雰囲気だったら、友里を連れてきた予約客にも怒って出て行け、となると思うのですが、3人分の「売り上げ」が惜しかったんでしょう。
しかし、清水氏は大人の対応が出来ないものなのか。何も発端は友里が先に突っかかっていったのではありません。彼の方から粉かけてきたのに逃げるのなら、最初からしなければいい。マスヒロさん、古川さんも絶賛する鮨(私も珍しくここの鮨は褒めています)を「大人の対応」で食べさせて、友里をうならせると言った度量を見せられなかったのか。こんな狭量なにの、後先考えないで私に突っかかってくるから、またブログのネタにされてしまってみっともないことになってしまうんです。
「グルメバトル」を読まれていない方もいらっしゃるでしょうから、今年はじめにあったこの「しみづ事件」の経緯を簡単に述べます。
前述の通り、「しみづ」の鮨自体は肯定的に評価していたのですが、弟子の京都出店や修業先の「鶴八」をネガティヴに書いたのが気に入らなかったのか、いや、主人を「恰幅がいい」と書いたのを怒っていると読者から聞きましたが、その清水氏が今年はじめ、私の勤務先を突き止めて不在の時に手紙を置いていったのです。
客から貰ったんでしょう、「しみづ」に触れた私のQコラムを打ち出した紙の裏に鉛筆で殴り書きした手紙でして、これからして本当は礼儀知らず。「先生、どうも!!」とおちょくった書き出しではじまりました。
内容は、
こんな所に勤務しているのを知って「嬉しさのあまり」思わず手紙を書いてしまった。
自分の周りの同業者と一度ありがたい指導を受けに参りたい。
先日ある場所で見かけたが女性と一緒だったので声をかけなかったが無視したわけではない。
といったものでありました。要は、友里の居場所を突き止めた、いつでも仲間と押しかけることが出来るぞ、女性連れも目撃しているんだぞ、といった友里への「かまし」、悪く言えば「脅し」に近いものです。
先日ブログで取り上げた有名料理人からの「脅迫事件」でもお分かりのように、こんな事で引っ込む私ではありません。私は食べ仲間の女性たちとフランスやアメリカへワイナリー巡りやレストラン巡りの旅行をするくらいですから、女性連れの店訪問なんてぜんぜん珍しくありません。海外旅行だって、男は私ひとりの場合もあるんです。よって、こんな「かまし」、大谷浩己氏のような「ヘタレ」でない友里はすぐさま、昼の開店時刻にあわせて「しみづ」を訪問したのです。
友里の居場所を知って「嬉しい」と書いた清水氏。我々二人が入店した瞬間は気がつかなかったようで、店内は客一人もおらず、女性が席を引いて座るように誘導してくれました。その時はじめて私の顔に気がついたのでしょう。顔色が変わってうつむき加減になり、小さな声で「予約が一杯なので帰ってください」と言い出したのです。なにやら変なノートまで取り出し、「予約一杯」を連発。でも目を合わせません。女性スタッフが席を引いたのですから、本当は予約一杯でないのはわかっていたのですが、「嬉しいというからわざわざ食べに来たのに残念だ。外で待機して予約客が来て一杯になるか確認するようなことはしないよ」と言って諦めて別の鮨屋へ行ったのです。この間、清水氏はうつむいて目を合わせませんでしたが、弟子の松本氏はキッと正面向いて厳しい顔をしていました。結構いい根性しています。
これには後日談がありまして、私が店を出たすぐ後、11:45分ころに、読者が「飛び込み」で訪問してしっかり食べることができたそうなのです。偶然メールでしりました。それによると、しっかり常連客に「友里に一発かました」とか言っていたそうな。でもこれは「一発かまされた」と言うのではないでしょうか。
手書きの手紙という証拠をしっかり残すほど脇の甘い清水氏。自分から粉かけた相手が訪問してきたのに逃げ打つなんて失礼ではないですか。体は大きいけど気は小さそうな人だ。とこんな経緯を「グルメバトル」で公開したので、今回はしっかり前向いて「予約一杯」と言わずに「出て行ってくれ」一本に絞ったのでしょう。
客が店を選ぶように店も客を選ぶ権利があるので、私の入店を拒否することは出来るでしょう。でも、自分から「かまし」の手紙を送っておきながら、後は「逃げっぱなし」ではみっともなくありませんか。それならば、最初から「変な手紙」を持ってこなければいいんです。「しみづ」とは違ってかなり厳しく書いたある店の主人、友里と気がついたようですが普通に対応してくれたことがあります。ちょっと造りのタネがレベルアップしたようでしたが。
それが店主の度量ってもんでしょう。ますます清水氏は「男を下げた」と私は思います。
「かまし」の手紙を送ったら、友里がビビると安易に考えての行動だったと思うのですが、あらゆる場合を想定して対応策を練らなければならないという事を考えていなかった清水氏。
最後に、舌は信用できませんがそれ以外は信用できる方に「しみづ」へ行って、清水氏に友里評を聞きだしてもらったことを本邦初公開します。
清水氏曰く、「あの人の言っていることは8割方正しいんですが、そのとおりにしたら『儲からない』んですよね」
私だけ帰して、気持ちよく連れの3人を受け入れた彼の人となりがわかるというものです。
でもここまで書いたら、もう絶対に「しみづ」の鮨を食べることは出来ないでしょうね。
最近は美味しい鮨屋が色々できていますから、「しみづ」の代用は他にいくらでもあるでしょう。
「しみづの手紙書き逃げ」事件の顛末でした。